ドライブ・ハードの紹介:2014年カナダ映画。一流の元レーサーだったピーターは、結婚、妻の出産を機に引退、今はしがない自動車教習所の教官に就いていた。妻に蔑まされ、娘に馬鹿にされる日々が続いていてが、ある日ケラーという男が教習を申し込んでくる。ケラーは一級の強盗で、自分を売った元クライアントが重役を務める銀行を襲い、ピーターを巻き込みその逃走を手伝わせる。ピーターは嫌々それを手伝うが、その内ケラーとの奇妙な友情を築き、自分への尊厳を取り戻していく。ユーモラスな展開で綴るクライムアクション映画。
監督:ブライアン・トレンチャード=スミス 出演:ジョン・キューザック(サイモン・ケラー)、トーマス・ジェーン(ピーター・ロバーツ)、ゾーイ・ヴェントゥーラ(ウォーカー)、クリストファー・モリス(マリオ・ロッシ)、ダミアン・ガーヴェイ(スミス)、ほか
映画「ドライブ・ハード」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ドライブ・ハード」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ドライブハードの予告編 動画
映画「ドライブ・ハード」解説
この解説記事には映画「ドライブ・ハード」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ドライブハードのネタバレあらすじ:起
オーストラリア、元レーサーのピーターはそこで自動車教習所の教官を勤めていました。妻は弁護士で、娘を良い学校に進学させる為ピーターに転職し、収入を上げるよう言います。その娘も、ピーターを下に見てました。ピーターは出勤し、いつものように魅力的な受付嬢に挨拶すると、既に予約が入っている事を告げられます。相手はケラーというどこか陰のある男でした。同じアメリカ人だという事でピーターを指名したケラーと路上教習を始めます。ピーターは危なっかしい運転のケラーに誰から名前を聞いたかを聞きます。すると彼はビルという名前を出しました。それを聞いて顔がこわばるピーターが元レーサーだという事も知っていました。ビルはピーターが受けた事のある危ない仕事の元依頼人でした。ケラーは引退した理由を聞きます。ピーターは妻の妊娠で定職に就く必要があったと答えたので、彼はそれを批判しました。ケラーはピーターにコーヒーを奢り、現状に対する不満はないかを問います。ピーターは不機嫌になり、担当を代わって貰うと会社に戻ります。ケラーは帰るなら銀行に寄って言って欲しいと頼み、ピーターはそれを了承しました。ケラーが銀行に入り、ピーターは車で待ちます。ケラーは銀行で銃を抜き、金庫を破り、債券を持って戻ってきました。ケラーは教習車に戻り、銃を使ってピーター脅し、逃走に巻き込みます。ピーターは元レーサーの腕前を発揮、街中をパトカーとカーチェイスした後逃走に成功しました。その頃銀行重役のマリオは部下から耳打ちされ、出席した会議を抜け出しました。警察を振り切ったピーター達を、今度は厳ついSUVが追跡し始めます。マリオは債券が盗まれ、その犯人を見付けたという報告を聞き、奪還と始末を命じます。SUVから銃撃を受けたピーターはケラーから相手が銀行の手先だと聞き、どんな銀行だと驚きます。ケラーはただの銀行ではないと言い、彼に振り切らせました。
ドライブハードのネタバレあらすじ:承
主任刑事スミスはどこかへ電話を掛けた後、部下に強盗犯逮捕に全力を尽くすよう命じます。そこに連邦警察のウォーカーがやって来て捜査権を奪います。件の銀行はマネーロンダリングの疑いで捜査を行っており、その関連でスミスも捜査対象になっていました。ケラーはどこかの倉庫にピーターを連れて行き、V8のアメリカンマッスルカーを見せます。盗んだ無記名証券の価値900万ドルの三分の一を約束し、その車を運転して逃走を手伝えという依頼でした。ピーターは嫌がり抵抗しますが、ゴム弾で撃たれ脅され、渋々車に乗ります。ピーターは事情を聞きます。ケラーは刑務所を出たてでしたが、その原因となる仕事を依頼し、密告したのはマリオでした。今回の強盗は、復讐を兼ねたその報酬の取り立てでもありました。そのマリオは債券強奪の失態を受け、組織幹部からの圧力と24時間の猶予を許されます。ピーターの妻は事件の事を知り、娘を学校から引き取り、家に篭ります。娘は、父が思わぬ大事を起こしたと喜び、楽しんでいました。ケラーは道を細かく指定して逃走を続けます。ピーターは報酬よりも社会的な面も加え、自分の身の安全を気にしていました。ケラーはピーターに、共犯ではないと話せば良いと車を止めさせ、警察に電話し始めます。捜査をするウォーカーはピーターの関与を疑いますが、まずは銀行に捜査のメスを入れます。マリオは抗議しますが、ウォーカーは聞き入れませんでした。ケラーは警察に電話を掛けます。ピーターに無関係だと話させるつもりでしたが、彼は要領が判らず言い淀みます。苛立ったケラーは一旦携帯電話を取り上げ、路上に投げて壊し、しっかり話せと別な電話で話させます。しかしピーターの戸惑いは消えなかったので、ケラーは拳銃を突き付けて迫真の説明をさせました。それが終わると今度は家に電話を掛けさせます。ピーターの妻は彼の言い分を聞かずに捲くし立てます。それを宥めるようなピーターに苛立ってケラーは電話を奪い、壊し、運転を再開させました。ケラーは夫への敬意がないと怒りを顕わにします。妻を庇うピーターは、レーサーを辞めたのは妻の意向だと話す事になり、それが間違いだとケラーは指摘します。それが本心とは限らないと彼は言い、昔付き合っていた韓国人女性の話をして、彼女等は抑圧された歴史があり、心にハンを抱えていると話し始めました。その時車がオーバーヒートして、故障してしまいました。二人は近くのブドウ園に入り、ケラーはそこで車を用立てようと考えます。ブドウ園では結婚式が予定されていて、持ち主の老女はその出席者だと思い中に入れます。その内主人が車で帰ってきて、二人の事を聞きます。老女は出席者だと言いますが、テレビの報道で強盗犯だと知りました。適当な車が来るまで待っていた二人は韓国人女性の話等をします。ケラーは彼女のハンを持て余し別れたと言います。そこに老女が銃を持ち出し二人を警察に突き出すと撃ち始めました。慌てて逃げるケラーは主人の車を盗み、ピーターは成り行きで老女を殴り飛ばし、逃げ出します。ケラーは彼女にはハンがあると言い、90歳だと反論するピーターに年齢は関係ないと答えます。ピーターは思わず笑い声を上げました。
ドライブハードのネタバレあらすじ:転
車を運転していたケラーに代わると言ってピーターは車を止めさせます。ケラーが車を降りた所でピーターは老女から奪っていた銃を向け、開放しろと脅します。しかしケラーは君には撃てないと逆に脅しを掛けます。ピーターは迫ってくるケラーに五つ数えると言いますが、聞かないので引き金を引きました。しかし弾は出ませんでした。銃は撃ち尽くした後で、ケラーは落胆するピーターを乗せ、逃走を再開します。自分を殺してもどうにもならないというケラーに、ピーターは自分が人質である証明はどうすると聞きます。すると彼は、殴って脅した痕を残すと言いながらマリオに電話します。ケラーはマリオに仕事の報酬だと挑発し、彼の妻を馬鹿にします。それに怒ったマリオは電話を切りました。二人は給油の為にスタンドに入ります。そこで水と食料も調達しよう店の中に入るピーターですが、店員が強盗犯だと気付き、成果を奪おうとショットガンを向けます。様子がおかしい事に気付いたケラーは、店員が銃を持っている事を確認、それを抑えようと狭い店内で銃撃戦を始めます。ケラーは店員の背後に回り彼に銃を捨てさせましたが、その時暴発し、店員は頭部を失いました。騒ぎを追ってウォーカーはブドウ園、そしてスタンドに向かいます。スミスは彼女を尾行し、どうにか保身を果たそうと考えます。車を運転しながらピーターは、人が死んだ事へのショックを振り払えませんでした。ケラーはあれは自業自得だと言いながらも責任を感じ、ピーターを開放しようとします。しかしピーターはそれを拒みました。ピーターにとってケラーは自分を真っ当に扱ってくれた人だと恩義を感じ、一度約束した事はやり遂げるとハンドルを握り続けます。ピーターの家では受付嬢の愛人宣言等、出鱈目な報道に妻が頭を抱えていました。そこにピーターから電話が掛かってきます。彼女は自分が悪かったから話し合おう言いながら、半ば夫への不信を口にします。ピーターはそこでは透明人間だったからだと反論し、今は戻れないと電話を切ります。ウォーカーは、車の盗難防止用発信機の信号を見てピーター達を追い始めていました。スミスも彼女の進路を見てケラーの目的地を察し、マリオに報告します。
ドライブハードの結末
ピーター達の車は不穏なバイカー集団に囲まれます。ピーターはそれを乱暴に引き離し、酒が飲みたいと車を止め、止めるケラーを残して酒場に入ります。そこにバイカー達がやって来てピーターに難癖をつけ始めます。更にケラーが入って来て一同が銃を抜き一瞬即発になります。その時、誰かの携帯電話が鳴り始めました。それはバイカーの一人の物で相手はマリオでした。そこで銃撃戦が始まります。酒場で混乱が撒き起こり、バイカーが先に外に出て車から債券の入った鞄を盗み出し逃走します。ピーター達はそれを追い、鞄を奪還しバイカー達を蹴散らしました。最終目的地のマリーナに二人は辿り着きますが、そこにマリオが手下を率いて追い付いて来ました。ピーターとケラーは二手に別れ、ピーターが車でマリーナを逃げ回ります。その間ケラーは手下を排除し、マリオを鎖で縛りつけます。彼は好きな仏陀を題材にした説法を話しマリオの不義理を非難、股間を撃ちその場を後にしました。ウォーカーも追い付いていましたが、車のタイヤがパンクし、追跡が出来なくなっていました。そこにスミスが現れ銃を突き付けます。ウォーカーは彼に抵抗し発砲、撃ち合いの結果、相打ちとなり殉職してしまいました。全てが終わり、ケラーはピーターと合流します。彼はピーターを手錠でハンドルに繋ぎます。報酬を見せるケラーにピーターは、あんたは嫌いだと言い、ケラーは殴る場所を相談して彼の顔を殴ります。報酬の振込先を聞くケラーですが、要らないとピーターは断りました。ケラーは気が変わったら連絡してくれと立ち去ります。ピーターは彼に銃の引き金を引いた事を謝りますが、そこに彼は居ませんでした。ピーターは教習所を辞めました。レーサーに復帰し、スポンサーは引く手あまたで、家族との仲も良好と人生を取り戻していました。納車されたレーシングカーを前に、彼の妻は復帰に反対だと笑みを浮かべます。自分の収入が高くなるのが心配かと聞くと、妻は事故死が心配だと答えます。キスをする二人を余所に、娘はピーターに運転の仕方を教えてと強請ります。ピーターは、再びコースへ飛び出して行きました。
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