劇場版 エスカフローネの紹介:2000年日本,アメリカ,韓国映画。TVアニメとして放映された天空のエスカフローネを元に話の筋を変え劇場版として復活。普通の女子高生神埼ひとみは生きる意味を見失っていた。普通過ぎる日常が彼女の価値観を少し鈍らせていたのだ。そしてそんな彼女は謎の男性により異世界ガイアへと誘われる。レジスタンスの一員でありながら孤独に生きるバァンとの出会いは彼女に何をもたらすのか?
監督:赤根和樹 声優:坂本真綾(ひとみ)、関智一(バァン)、高山みなみ(ディランドゥ)、三木眞一郎(アレン)、飯塚雅弓(ソラ)、大谷育江(メルル)、中田譲治(フォルケン)、武田亜希(ミラーナ)、ほか
映画「劇場版 エスカフローネ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「劇場版 エスカフローネ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
劇場版エスカフローネの予告編 動画
映画「劇場版 エスカフローネ」解説
この解説記事には映画「劇場版 エスカフローネ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
劇場版 エスカフローネのネタバレあらすじ:起
真っ青な空を唯一点を目掛けて落下する一人の少年がいた。名はバァン、今は失われた王国の王になるはずだった男だ。王国が滅びたその日から復讐を誓い今まで戦ってきたのだ。目指すは古の鎧を積む飛行船だ。飛行船の内側ではバァンの国を滅ぼした黒竜族の兵士達が警戒に当たっている。飛行船に一気に降下したバァンは兵士達をなぎ倒し船の貨物庫に到達する。そこには巨人を模したような巨大な鎧が鎮座していた。バァンの口からある言葉が紡がれる。”エスカフローネ”それは古き時代よりこの世界ガイアに存在し”翼の神”と呼ばれる存在と共にこの世の全てを破壊するといわれる兵器の名だった。一方地球日本、女子高生神埼ひとみは延々と続く普通の日常に少々退屈していた。自身の存在があまりにも普通すぎてこれからの人生が意味の無いように思えていたのだ。自分がこの世界から消えても何も変わらない。何のために生きているのか分からない。そんな行き場の無い悩みを友人にも伝えられず、ただ無気力に毎日を送っていた。しかしある日誰かに呼ばれていると感じたひとみの前に謎の男性が現われる。彼はひとみを翼の神と呼び自分と共に来て欲しいと話す。ひとみの周りで次々に起こる異常現象、そして気がつくと狭い空間に閉じ込められていた。
劇場版 エスカフローネのネタバレあらすじ:承
バァンが目標とする飛行船を無力化するなか、アレンは飛行船自体の撃破を狙い陸上船を配置につけていた。アレンは黒竜族に反旗を翻したレジスタンス組織アラハバキの隊長だった。バァンなら生き延びる、そんな言葉と同時に射程距離に入った飛行船に向け砲撃が放たれる。飛行船が爆発するなか、衝撃を殺すため転がりでるバァン。そして爆炎の中から巨大な鎧が歩いてでてくる。鎧”エスカフローネ”は動いていた。バァンの手前でゆっくりと手を突き胸部にある装甲が開かれる。そこから出てきたのは日本にいたはずのひとみだった。バァンに「あなたは翼の神か?」と問われ困惑するひとみ。しかしバァンはエスカフローネが光を放ち消え去ると一転してひとみを警戒し始める。アレンはそんなバァンを押さえひとみを歓迎するといい自身の陸上船に招き入れる。ひとみは翼の神か?そんな疑問を脇に置きひとみを乗せた陸上船はレジスタンスの拠点トルシナへと向かう。陸上船はちょっとした屋敷ほどの大きさを誇っており内部では様々な人が暮らしていた。といっても戦闘員ではあるのだが。旅の間、バァンを慕う獣人族の少女メルルやアレンの副官ミレーユと出会うひとみ。異世界での生活になれないひとみだったがそんな悩みを嘲笑するように陸上船を黒竜族の騎馬隊が襲うのだった。黒竜族は明確にひとみを狙っていた。ディランデゥが正面から騎馬隊を率い陽動し裏から肉体的な能力に恵まれた獣人兵が船内に侵入、ひとみはさらわれてしまう。そんな状況をいち早く察したバァンはひとみを追って陸上船を飛び出した。追跡の末ひとみを奪還したバァンだったがディランドゥ率いる本隊に追いつかれてしまう。ここでバァンは奥の手である魔導力を発動、ディランドゥ達を牽制する。これは竜族だけが使える能力だった。しかしこの攻撃を弾くディランデゥ。自らもまたバァンへと同じ攻撃を放ちます。その争いで脆い岩盤は砕け割れた地面に飲み込まれるひとみ。彼女を救ったのは白い翼を背に広げ宙を駆けるバァンでした。
劇場版 エスカフローネのネタバレあらすじ:転
重傷を負ったバァン。助けを呼ぶため声を張り上げるひとみの前にディランドゥの副官が現われる。彼は獣人族であり長年人族に隷属を強いられていた。バァンをどうしても助けたいと訴えるひとみをアドムの里に導くことにした彼。アドムの里でバァンの治療を受ける間色々なことを知るひとみ。バァンは今は無き王国の王となる者でありその国は竜族が治めていた。しかしバァンの兄は王の印が弟バァンに現われたことで嫉妬のあまり王国に対し反乱を起こす。親族をすべて兄フォルケンによって殺されたバァンは復讐に心を奪われていた。そして自身の孤独に耐えかねていたのだ。そんなバァンに側にいると告げるひとみ。それを聞いたバァンの顔には少しの穏やかさが宿っていた。一方、黒竜族の軍勢が都市トルシナへと到着した。大型飛行戦艦を擁しトルシナを制圧する黒竜族。この黒竜族の帝国を治めるものこそバァンの兄フォルケンだった。トルシナでエスカフローネに匹敵する巨大兵器を発掘した帝国は兵器の起動をディランドゥに任せた。そしてトルシナ上空には帝国の浮遊城がその威容を見せていた。都市の中は黒竜族の兵士で溢れかえっていた。そしてアドムの里で回復したバァンとひとみもまたレジスタンスのアレンを探してトルシナに来ていた。アレンを探しドレスデンの店を訪れたバァン達はアレン達と無事合流を果たした。しかしその夜、あてがわれた自室でひとみは謎の女性ソラの声を聞く。”フォルケン様を助けて”そんなメッセージと不思議な歌に誘われ都市の一角へ向かうひとみ。そこにはこの世界に来る原因となった謎の男性が立っていた。その頃バァンは姿が見えないひとみを探していた。ひとみの元にたどり着くバァンが見たものはひとみに語りかけるかつての兄フォルケンの姿だった。
劇場版 エスカフローネの結末
フォルケンは世界を滅ぼそうとしていた。自身の歪んでしまった想いを抱え悲しみを終わらせるために。その力を有するはずの伝説の存在エスカフローネを求めひとみに接触したのだった。エスカフローネは竜族にしか扱えない。そして今竜族の血を持つものは僅かだった。フォルケンとバァンもその中の一員だ。しかしバァンはひとみに出会ったことで昔の穏やかさを取り戻しつつあった。交渉は決裂し対峙する兄弟。そこに調整を終えたディランドゥの古代兵器が襲い掛かる。都市を燃え上がらせ、以前に受けた傷のお礼とばかりにバァンに向かって飛び出してくるディランドゥ。古代兵器は一見すると巨大な悪魔のようであった。そしてひとみの意思を無視しエスカフローネが宙から出現した。再び現われたエスカフローネで対抗しようとするバァンにディランドゥの一撃が入る。両者の力は拮抗していたがディランドゥの繰り出す炎の攻撃に昔の惨劇を思い出すバァン。エスカフローネの姿が黒く染まる。バァンの記憶に反応するかのように破壊の化身と化したエスカフローネはディランドゥの乗る古代兵器を打ち倒す。しかしそれでもエスカフローネの暴走は止まらない。怒りに身を任せるバァンの前にひとみはひとり立ち塞がる。”もうひとりぼっちじゃない”そんな想いを伝えたひとみにバァンの心は穏やかさを取り戻す。そして黒いエスカフローネは白き竜の姿へと変わるのだった。その翼を使いエスカフローネは兄フォルケンの元にバァン達を送り届ける。憎しみによる呪縛から逃れられないフォルケンと対峙するバァン達。フォルケンの力は強くその破滅願望も本物だった。窮地に陥るバァン達を前に更なる力を振るおうとするフォルケン。しかしここでフォルケンを奇襲するものがいた。いつかひとみ達を救ったディランドゥの副官である。虐げられたものの想いが彼を突き動かしフォルケンに致命傷を負わせたのだ。自身の死を前にふと昔の光景を思い出すフォルケン。最後の最期に懐かしい弟の声が届いたのだった。エンディング しばらくアドムの里に留まっていたバァンとひとみは夕焼けを見るため高台に来ていた。”いつまでも一緒だよ”そんな言葉を発したひとみの背に白く大きな翼が広がった。そして数瞬後バァンの目には夕日だけが映っていた。
以上、映画劇場版 エスカフローネのあらすじと結末でした。
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