フォックスキャッチャーの紹介:2014年アメリカ映画。1996年に発生したロサンゼルス五輪レスリングの金メダリスト、デイヴ・シュルツ殺人事件を中心に、実話を基に描いた伝記作品です。ベネット・ミラー監督はこの作品でカンヌ国際映画祭の監督賞を受賞しています。
監督:ベネット・ミラー 出演者:スティーヴ・カレル(ジョン・デュポン)、チャニング・テイタム(マーク・シュルツ)、マーク・ラファロ(デイヴ・シュルツ)、ヴァネッサ・レッドグレイヴ(ジーン・デュポン)、シエナ・ミラー(ナンシー・シュルツ)ほか
映画「フォックスキャッチャー」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「フォックスキャッチャー」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
フォックスキャッチャーの予告編 動画
映画「フォックスキャッチャー」解説
この解説記事には映画「フォックスキャッチャー」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
フォックスキャッチャーのネタバレあらすじ:起
1984年のロサンゼルスオリンピックのレスリングで共に金メダルを獲得したマーク・シュルツ(チャニング・テイタム)と兄のデイヴ(マーク・ラファロ)。マークは統合失調症を患っており、不安定な生活を送っていましたが、性格が良く人望も厚いデイブは家族に恵まれていました。そんなある日、マークの元に、アメリカ三大財閥のひとつであるデュポン財閥の御曹司ジョン・デュポン(スティーヴ・カレル)から電話がありました。大のレスリング好きなデュポンは自らが率いるレスリングの精鋭チーム「フォックスキャッチャー」にマークを誘ってきたのです。最新鋭のトレーニング器具を備えた練習場に加え、安定した生活を保証されると聞いたマークはそのオファーを受けることにします。
フォックスキャッチャーのネタバレあらすじ:承
1988年のソウルオリンピックに向けて、マークを擁する精鋭チームは練習を開始しました。その一方でデュポンはコーチとしても優秀なデイヴを引き入れようと画策しますが、デイヴは金で動くような人間ではありませんでした。デイヴに対してコンプレックスを抱いていたマークは、自分を認めてくれたデュポンを信奉するようになっていました。しかしある日、デュポンはフォックスキャッチャーの練習中に拳銃を取り出し発砲してきました。デュポンの奇行の裏には、自分を認めてくれない母ジーン(ヴァネッサ・レッドグレイヴ)への苛立ちや、大金を積んでもデイヴを獲得できないもどかしさがありました。
フォックスキャッチャーのネタバレあらすじ:転
しかしある日、あれだけ誘いを断り続けてきたデイヴは法外な報酬になびき、妻ナンシー(シエナ・ミラー)や子供を連れてデュポンの元にやってきました。突然の兄の合流に居場所を失ったマークは不満を募らせていきます。ある日、デュポンの母ジーンがフォックスキャッチャーの練習を見学に訪れます。デュポンはここぞとばかりに自分がいかに優れたコーチであるかを猛アピールしますが、すっかりシラケてしまったジーンはすぐにその場を立ち去り、デュポンは拗ねてしまいます。デイヴはそんなデュポンを自分の上に立つ存在とは決して認めませんでした。一方、マークは荒れて自暴自棄に陥っていましたが、デイヴは何とか立ち直らせてアメリカ代表の座に据えますが、1988年のソウル五輪ではマークは敗退してしまい、フォックスキャッチャーのプロジェクトはここに頓挫してしまいます。そしてマークはデュポンと袂を分かちます。
フォックスキャッチャーの結末
その後もデイヴは未だにデュポンの元でコーチを続け、夢を捨て切れないデュポンは金の力で有力な選手をかき集めていました。そして1996年1月、デュポンは自らが所有する私有地の離れで暮らすデイヴ一家のもとを訪ねますが、デイヴは「今日は休日だよ。家族サービスの日だ。俺と家族の時間を邪魔しないでくれ」と言い放ちます。デュポンは一旦自宅に戻り、自らの成功体験などが記されたドキュメンタリー映像を鑑賞すると、部下に車を用意するよう指示します。そして再びデイヴの自宅に向かったデュポンは、彼の妻ナンシーや自らの部下の前で、デイヴに向けて拳銃を数発発砲しました。デイヴは即死し、屋敷に立てこもったデュポンは駆け付けた警察に逮捕されました。2010年12月、デュポンは服役していた刑務所で獄死しました。その頃、マークは総合格闘家へと転向していました。
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