銀河英雄伝説外伝/わが征くは星の大海の紹介:1988年日本映画。銀河系を2分する専制国家である銀河帝国のラインハルト・フォン・ローエングラムと民主主義国家である自由惑星同盟のヤン・ウェンリーという2人の英雄を軸に国家の存亡を描く田中芳樹原作「銀河英雄伝説」の劇場版アニメーション第1弾。イゼルローン要塞攻略のため進軍してくる自由惑星同盟軍を迎撃するために帝都オーディンから遠征艦隊を率いてやってきたラインハルトでしたが、姉が皇帝の寵姫ということもあり、あまり歓迎されていませんでした。一方、同盟軍の第2艦隊にヤンがいましたが、こちらも上司と反りが合わず煙たがられていました。そして帝国軍と同盟軍はティアマト星域で激突しますが、この戦いであまり期待された存在ではなかったラインハルトとヤンが重要な役割を持つこととなります。
監督:石黒昇 声優:ラインハルト・フォン・ミューゼル(堀川りょう)、ジークフリード・キルヒアイス(広中雅志)、ヤン・ウェンリー(富山敬)、ウォルフガング・ミッターマイヤー(森功至)、オスカー・フォン・ロイエンタール(若本規夫)、ダスティ・アッテンボロー(井上和彦)、グレゴール・フォン・ミュッケンベルガー (柴田秀勝)、フレーゲル (二又一成)、パエッタ (徳丸完)、ほか
映画「銀河英雄伝説外伝/わが征くは星の大海」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「銀河英雄伝説外伝/わが征くは星の大海」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「銀河英雄伝説外伝/わが征くは星の大海」解説
この解説記事には映画「銀河英雄伝説外伝/わが征くは星の大海」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
銀河英雄伝説外伝/わが征くは星の大海のネタバレあらすじ:起
イゼルローン要塞攻略のため進軍してくる自由惑星同盟軍を迎撃するために、帝都オーディンから遠征艦隊を率いて最前線のイゼルローン要塞までやってきたラインハルトでしたが、姉が皇帝の寵姫ということもあり、迎撃軍の指揮を執る元帥のミュッケンベルガーやその参謀で門閥貴族のフレーゲルからは歓迎されていませんでした。
近くのレグニッツァガス状惑星で同盟軍艦隊が検知されましたが、ミュッケンベルガーは、ラインハルトの艦隊を厄介払いのためにそのまま迎撃に向かわせました。そのレグニッツァには、陽動のために同盟軍第2艦隊がおり、第2艦隊の幕僚の中にヤンがいました。
ヤンもまた司令官であるパエッタと反りが合わず煙たがられていました。そしてラインハルト率いる艦隊と第2艦隊は、レグニッツァ上で激突しますが、ほどなくラインハルトは艦隊をレグニッツァから離脱させ、核融合ミサイルを1発地表に向け発射しまいた。
それを見たヤンは、同僚のアッテンボローに指示して無理矢理乗艦を上昇させました。ガス状惑星であるレグニッツァは、ヘリウムと水素で構成されており、帝国軍が発射した核融合ミサイルにより地表付近で大爆発が起きました。
帝国軍はすでに地表から離れていて無傷でしたが、地表付近にいた第2艦隊は大損害を被り、ヤンを含む残存艦隊はレグニッツァから退却しました。
銀河英雄伝説外伝/わが征くは星の大海のネタバレあらすじ:承
第2艦隊を撃退してイゼルローン要塞に入港したラインハルトでしたが、ミュッケンベルガーやフレーゲルからは偶然性が強いとされまったく評価されませんでした。一方の同盟軍でも同様の評価となり第2艦隊はそのままイゼルローン攻略作戦に加わる事となりました。
そして、イゼルローン要塞で行われた作戦会議において、ラインハルト率いる艦隊が、想定される同盟軍との決戦の際に左翼に配置される事が決定されました。
左翼は、迎撃において最も重要となる位置であり、フレーゲルはミュッケンベルガーにその真意を尋ねましたが、ミュッケンベルガーは左翼が重要であるかどうか決めるのは自分だ、と答え、フレーゲルは何も言わずミュッケンベルガーに一礼しました。
決戦を前に帝国軍の兵士達は最後の夜を楽しんでいましたが、要塞守備兵がラインハルトの姉であるグリューネワルト伯爵夫人の悪口を言っているのをラインハルトの部下が聞き、乱闘となりました。
たまたま通りがかったキルヒアイスがその場を沈めましたが、その場にいたラインハルトの部下であるウォルフガング・ミッターマイヤーやオスカー・フォン・ロイエンタールも含めてラインハルトは部下から慕われており、ロイエンタールは、それでこそわが艦隊は強い、と言いました。
銀河英雄伝説外伝/わが征くは星の大海のネタバレあらすじ:転
イゼルローン要塞に接近してきた同盟軍艦隊を攻撃すべく、帝国軍艦隊はイゼルローンより発進し、ティアマト星域で両軍は対峙しました。
ラインハルトの艦隊は、作戦会議で示されたとおり左翼に布陣していましたが、ミュッケンベルガーは、ラインハルトの艦隊に前進を指示しました。ラインハルトは、指示通り艦隊を前進させましたが、中央と右翼は前進しようとせず、ラインハルトの艦隊だけ突出するような位置取りとなりました。
同盟軍から見ると突出して孤立したラインハルトの艦隊は、まさに格好の餌でしたが、同盟軍はその意図がわからず攻撃を控えていました。そして、帝国軍中央、右翼艦隊と同盟軍が射程距離に入ろうとしたとき、ラインハルトは突如艦隊の進路を右に転換させました。
ラインハルトの艦隊は、同盟軍と帝国軍中央、右翼艦隊の間を進行しますが、同盟軍は、あまりに堂々としていたため罠を疑って攻撃せず、帝国軍中央、右翼艦隊も味方相手に攻撃はできませんでした。ヤンはラインハルトの意図を見抜きパエッタに攻撃を進言しますが、却下されてしまいました。
ラインハルトの艦隊が同盟軍と帝国軍中央、右翼艦隊の間を抜けた時、同盟軍と帝国軍中央、右翼艦隊は、お互いにすぐ近くまで接近していたことに驚き、慌てて攻撃を開始しました。この時、ラインハルトの艦隊は、最初の左翼から迎撃に最も有利に位置に移動した形となりました。
銀河英雄伝説外伝/わが征くは星の大海の結末
同盟軍と帝国軍中央、右翼艦隊の戦いは同盟軍に有利となっていましたが、帝国軍には、無傷のラインハルトの艦隊がいました。
ラインハルトは、帝国軍中央、右翼艦隊を助けてもミュッケンベルガーやフレーゲルは感謝することはないとはわかっていましたが、帝国軍中央、右翼艦隊の将兵を救うため同盟軍に対し攻撃を開始し、戦況は一気に帝国軍有利になりました。
同盟軍は、窮余の策として、帝国軍後方に囮部隊を送り帝国軍の注意をそらす間に退却する作戦を計画し、その囮艦隊の指揮官にヤンが名乗り出しました。こうして始まった囮作戦でしたが、帝国軍中央、右翼艦隊はひっかかったものの、ラインハルトはあっさり看破しミッターマイヤーに囮部隊を攻撃させて同盟軍の作戦は失敗に終わりました。
帝国軍の総攻撃を受け大損害を被る同盟軍。このまま全滅するか、という時に、囮部隊の旗艦である戦艦ユリシーズに乗っていたヤンは、帝国軍の間隙を縫ってラインハルトの乗艦である戦艦ブリュンヒルトの真下にユリシーズを付けました。
これは、ユリシーズがブリュンヒルトをいつでも撃沈できる位置に付けたこととなり、いわばヤンがラインハルトを人質に取った形となりました。このため帝国軍は攻撃をやめ、残った同盟軍は帝国軍の間をすり抜けると、早々に戦場から離脱しました。
戦艦ユリシーズは、同盟軍の離脱を確認すると、ブリュンヒルトから離れて同盟軍の方に退却しましたが、ラインハルトは、追撃しませんでした。こうしてティアマト星域の戦いは終わりましたが、戦いの後、ラインハルトはヤンの名前を、そしてヤンはラインハルトの名前を知り、お互いを強く意識するようになりました。
以上、映画「銀河英雄伝説外伝/わが征くは星の大海」のあらすじと結末でした。
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