ごろつきの紹介:1968年日本映画。北九州から東京へ出稼ぎに来た幼馴染の勇と一郎。勇はキックボクシングジムに住み込み、一郎は金持ちの家に住み込みます。二人が世話になった流しの親方がヤクザの唐沢に絡まれていることから、唐沢の子分たちも二人に絡み始め…という内容の高倉健と菅原文太が出演するアウトロー映画です。劇中にはキックボクシングの当時のチャンピオン沢村忠ら数人が出ています。
監督:マキノ雅弘 出演者:高倉健(大場勇)、吉村実子(沢田友子)、菅原文太(山川一郎)、金子信雄(須山)、大木実(沢田健三)、石山健二郎(浅川正義)、渡辺文雄(唐沢重吉)ほか
映画「ごろつき」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ごろつき」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ごろつきの予告編 動画
映画「ごろつき」解説
この解説記事には映画「ごろつき」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ごろつきのネタバレあらすじ:起
北九州の炭鉱で働く大場勇(高倉健)は、テレビで仲間とキックボクシングの試合を見ています。仲間は、ケンカの強い勇ならチャンピオンになれるとおだて、勇もその気になっています。
勇は親戚の家に、母と弟の3人で居候しています。しかし、親戚に入れる金が少ない事から冷たくされ、弟がいつも殴られていました。堪忍袋の緒が切れた勇は親戚を殴り、母と弟を連れて家を飛び出し、幼馴染の山川一郎(菅原文太)の家に行きます。
そこで勇は東京へ出稼ぎに出ると言い出します。母が止めますが、一郎も一緒に行くと言い出し、二人で東京へ行くことになります。母は勇の事を『ごろつき』と呼び、あんな男は東京へ行ってもダメだと言い放ちます。やがて二人はトラックに乗せもらい、東京のど真ん中で降りました。
二人はキックボクシングジムを探して歩き回りますが、やがて空腹で疲れ切って路地裏で座り込み、一郎は眠ります。勇は得意の歌を口ずさんでいました。
ごろつきのネタバレあらすじ:承
その時、一人の老人がおでんを差し出します。オレ達は乞食じゃないと断った勇に、老人は歌に聞き惚れたからお礼だと言って再び差し出します。そしてたらふくおでんを食べた二人は、翌日ヒロシという少年から沢田ジムを教えてもらって中に入ります。
そこにはテレビで見たチャンピオンがいて、勇はキックボクシングがやりたいと会長に頼みます。会長はやってみるか?と言うと、勇がチャンピオンとやりたいと言い出し、会長がやらせますが、勇は一発でKOされます。
一方、一郎は仕事を探そうと歩いていると、金持ちのおばさんの犬を見かけます。犬を可愛がっていると、住み込みで犬の世話の仕事をすることになります。一郎が勇に伝えに行くと、ジムが家政婦を探していることから、一郎は勇に家政婦でも良いからやったらいいと言い、会長の妹の友子(吉村実子)に頼み込んで雇ってもらいます。そしてジムの掃除をしながら、抜け出してロードワークに参加していました。そんな勇に友子は好意を持ち始めていました。
ごろつきのネタバレあらすじ:転
仕事が決まり北九州に手紙を書くと、返事が返って来ます。手紙を読んだ勇は一郎の様子を見に行きます。人間より良いものを食べさせている犬を見て、犬をいじめたことから、一郎がクビになり、二人とも追い出されます。
居酒屋で酒を飲んでいると喧嘩に巻き込まれ、勇が敵を全員倒します。この様子を探しに来ていた友子が見て、兄の会長に、鍛えればチャンピオンになれる人だと言います。勇に助けてもらった人達は、浅川(石山健二郎)という家の、流しの歌い手の一団でした。そして親方の浅川が出て来ると、あのおでんを食べさせてくれた老人でした。
浅川から、二人で流しをやらないかと言われ、二人は即やりますと言います。この浅川の集団は唐沢(渡辺文雄)というヤクザにいつも嫌がらせを受けていました。その嫌がらせが勇と一郎のコンビにもやってきました。勇が唐沢の子分たちを痛めつけると、唐沢がやって来て、流し代を払って帰りました。
勇は浅川に唐沢の事を聞くと、浅川は元々ヤクザの浅川一家の親分で、若い衆の為にヤクザを解散し、更生したい子分たちに流しを教え、真面目に働いていました。しかし子分の一人の唐沢だけはヤクザを続けて勢力を伸ばし、その唐沢から金を借りたことから、唐沢に土地と家を奪われようとしていると話します。
ごろつきの結末
昼間はキックボクシングをしている勇の試合が決まります。勇に今日の試合頑張ってと言いに来たヒロシが、唐沢の車にはねられました。唐沢は表に出ず、弁護士の須山(金子信雄)が示談を仕切ります。
その夜、勇は逆転KOで試合に勝ちました。KOで勝った事を入院中のヒロシに伝えに行くと、すでに死んでいました。
そして浅川の家が燃やされます。唐沢の仕業とわかっていた浅川は、単身乗り込み、唐沢を殺そうとしますが、逆に子分に殺されます。復讐しようとする勇を会長が『チャンピオンになるんだ』と説得します。勇はキックボクシングを続ける決意をしました。
この様子を見ていた一郎が一人で唐沢組に乗り込みますが、暴行を受けて死んでしまいます。怒りに燃える勇は、友子の説得を聞いたのち、浅川の家の焼け跡から日本刀をもち、唐沢組に乗り込みます。
子分を次々殺しながら、最後は唐沢を切り殺しました。友子は勇の母に手紙を書きます。相手がヤクザという事で刑期が短くなることと、東京へ母と弟、そして一郎の家族も一緒に出てきて住もうと記しました。
以上、映画「ごろつき」のあらすじと結末でした。
仁義や人情を感じる、作品でした。高倉健さん、かっこいいですよね。