はたらく一家の紹介:1939年日本映画。主演の徳川夢声は、サイレント(無声)映画の活動弁士として活躍したあとに映画俳優になった人です。映画館のスクリーンに映る俳優の演技は、すでに弁士の仕事の一貫として批評の対象であったに違いありません。それだけに「演技とは何か」をよく心得ていた人です。この映画でも、じつに情感細やかな父親を好演します。映画の中で幼い子役たちがすっかり父親に馴染んでいる様子なども、成瀬巳喜男というよりは、徳川夢声その人の人柄の反映なのかもしれません。
監督: 成瀬巳喜男 出演者:徳川夢声(父親・石村)、本間 敦子(母親・ツエ)、生方明(長男・希一)、伊東薫(次男・源二)、南青吉(三男・昇)、平田武(四男・栄作)、阪東精一郎(五男・幸吉)、若葉喜世子(長女・ヒデ)、大日方傳(小川先生)、椿澄枝(喫茶店の娘・光子)ほか