火の雨がふるの紹介:1988年日本映画。第二次大戦末期、福岡県の博多を襲った大空襲の中、東京から疎開してきた頼子と、博多のガキ大将、友次の友情と勇気ある行動を描いた、戦争と平和をテーマにした長編アニメーション映画です。
監督:有原誠治 声優:屋良有作(松尾先生)、沢田敏子(松尾ユキ)、兼本新吾(石井)、緒方賢一(山田)、クニ河内(下川)、米倉斉加年(ナレーション)、ほか
映画「火の雨がふる」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「火の雨がふる」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「火の雨がふる」解説
この解説記事には映画「火の雨がふる」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
火の雨がふるのネタバレあらすじ:起
戦時中の福岡博多に向かう列車の中に、東京から疎開してきた頼子が乗っていました。赤子を背負う母親が泣き止まない事に困っていると、頼子がおもちゃであやすと泣き止みました。博多ではガキ大将の友次と信夫が境内で戦争ごっこをして遊んでいると、住職に叱られました。道を歩いていると、頼子が花こうじへの道を尋ねてきました。頼子が東京から来た女の子だと分かった二人を、言葉を真似してふざけました。友次の家は人形職人の父と、母、兄、妹の5人家族でした。朝友次が目覚め、畑の野菜の手入れをしていると、向かいの校長の家に頼子がいました。
火の雨がふるのネタバレあらすじ:承
小学校へ行くと、転校生として頼子が紹介されました。頼子は東京の空襲で母と弟を亡くしていました。学校では日本帝国主義に基づいた教育がなされていました。時折出される警戒警報の度、授業が無くなるのを友次と信夫は喜んでいました。この二人を見た頼子が、本当の空襲の怖さを知らないでふざけるのはやめてと張り手を食らわしました。驚いた二人は何もできませんでした。境内近くの遊び場で遊んでいる女の子たちを、友次と信夫がオレ達の遊び場だと言って移動させようとしました。それを聞いた頼子が、怒って信夫に腕相撲をやろうと言って負かしました。次に友次が相手だと言いましたが、友次も負かしました。女の子に負けた二人は落ち込みました。
火の雨がふるのネタバレあらすじ:転
友次の家で大人たちが恒例の祭り『博多祇園山笠』が中止になったので、子供たちだけの山笠をやろうと話していました。そして使う大きな人形は友次の父が作ると言っていました。話を盗み聞きした友次は翌日学校で皆に話を広めました。男の達は喜んで練習を始めました。そのころ頼子は同級生たちにスパイだといじめられていました。友次が頼子を助け、友次は頼子を秘密の場所の大木の上に案内しました。そこは博多の町が一望できる高さでした。夕日を見ていると頼子が火の雨だといって怖がりました。東京大空襲はこのように空が真っ赤になったと話しました。やがて警戒警報が鳴り、友次たちは避難しました。空には無数のB29が飛来し、爆弾を投下し始めました。それは頼子の言った火の雨でした。博多の町は火の海になり、家も人も燃えていました。
火の雨がふるの結末
友次と頼子は避難ビルに逃げ込みました。ここなら安全だと言う友次に頼子は東京では安全という場所がすべて燃えたと話しました。やがて火の手はビルまで侵入し高温になりはじめました。大勢の人は留まりましたが、友次と頼子は裏口から逃げ出し助かりました。その後、大勢の人が逃げ出しました。中に親子が残っているという叫び声を聞いた頼子は、列車の中で赤ちゃんにあげたおもちゃを見つけ、あの親子だとわかり助けに行きました。そのまま頼子は帰らず、友次は翌朝家族と再会しました。父は怪我をしていましたが元気でした。隣のベッドで東京の言葉の女の子が、男の子を助けて中州のほうへ行ったという話を聞き、頼子は生きていると安心しました。頼子は男の子と手を繋いで焼野原を走っていました。
博多の話はあまり聞かないものだったので丁度良かったです