エマの瞳の紹介:2017年イタリア,スイス映画。『ベニスで恋して』などで知られるイタリアの名匠シルビオ・ソルディーニ監督が贈る大人のラブストーリーです。目が不自由ながらも自分らしく自立して生きる女性と、家族や恋人とまともに向き合ってこなかったプレイボーイの男との恋愛とその顛末を描きます。
監督:シルビオ・ソルディーニ 出演者:アドリアーノ・ジャンニーニ(テオ・モスコーニ)、バレリア・ゴリノ(エマ)、アンナ・フェルツェッティー(グレタ)、バレンティーナ・カーネッティ(ステファニア)、ローラ・アドリアーニ(ナディア)ほか
映画「エマの瞳」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「エマの瞳」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
エマの瞳の予告編 動画
映画「エマの瞳」解説
この解説記事には映画「エマの瞳」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
エマの瞳のネタバレあらすじ:起
イタリア、ローマ。広告代理店で働く男・テオ・モスコーニ(アドリアーノ・ジャンニーニ)はやり手の広告マンとして活躍する一方、恋人のグレタ(アンナ・フェルツェッティー)の他にもステファニア(バレンティーナ・カーネッティ)と交際するなどプレイボーイでもありました。
ある日、テオは視覚障碍者の施設で行われている、目の見えない状態を体験するワークショップ「ダイアログ・イン・ザ・ダーク(DID)」に参加、その夜はステファニアのアパートで過ごしました。別の日、テオはグレタの家で開かれたパーティーに参加しますが、実家の妹から父が亡くなったという知らせを受け取りながらもテオは葬式には行かないと告げ、妹は腹を立てて電話を切ってしまいました。
そんなある日、テオはグレタのために服を買おうと訪れたブティックで、以前参加したDIDのボランティアスタッフの目の不自由な女性エマ(バレリア・ゴリノ)と偶然にも再会しました。エマに一目惚れしてしまったテオは何とか彼女がとある病院で整体師として働いていることを聞き出し、早速エマに整体をしてもらうことになりました。
エマの瞳のネタバレあらすじ:承
テオはその後も何度かエマの元に整体に通うようになり、いつしか彼女を食事に誘ったり介助を手伝ったりして急速に距離を縮めていきました。
エマは自分と同じく目の見えない少女ナディア(ローラ・アドリアーニ)を気にかけており、何かと生活指導やアドバイスを送っていましたが、ナディアは突然視力を失ったことから塞ぎ込むようになり、勉強も外出も拒否する引きこもりの生活を送っていました。それでも親身になってナディアの面倒を見るエマは、テオにふと「見える事は難しくなる。見えたままがすべてだから」と漏らしました。
テオはエマを車に乗せてデートを楽しみ、いつしか互いの過去を語り合うようになっていきました。テオはエマに実家と距離を置いていることを打ち明けました。テオの母は彼が大学生の時に再婚したのですが、テオは義父とは折り合いが悪く、常に反抗的な態度を取り、6年以上も義父と会っていなかったのです。
エマの瞳のネタバレあらすじ:転
テオはエマと過ごす時間が増える一方、なかなか会ってもらえず電話やメールでのやりとりしかなくなったグレタはテオに不満をこぼしました。それでもテオはエマとの時間を優先、映画館では彼女の目の代わりとなって内容を口で説明していました。
ところがそんなある日、近くのスーパーで仲良く買い物をしていたテオとエマは偶然にもグレタと鉢合わせしてしまい、テオは慌てて単なるボランティアの付き添いだと言い訳し、グレタとエマの両方を失望させてしまいました。テオはショックを受けてしまったエマに必死で謝罪、嫌がるエマに強引にキスをしてしまいます。その後、テオは何とかエマをなだめて一夜を共にしますが、テオから納得のいく説明を聞くべきだとするルームメイトの助言を受けたエマはテオの自宅に向かいますが、そこにはグレタの姿があり、エマはあえなく追い返されてしまいます。エマはやり切れない思いを抱えたまま夜の街をさまよい歩き、テオからの弁明の電話を一切拒絶していました。
エマの瞳の結末
これまで家族や恋人と真摯に向き合おうとせず、何かあればすぐ逃げてばかりのテオでしたが、後ろめたい気持ちを抱えていることをエマに見透かされたテオは彼女の助言を聞き入れ、数年ぶりに故郷に戻って母と再会、義父の墓参りに向かいました。そこでテオは、母から一緒に暮らしたいと言われるも、テオにはグレタがいるのではないかと諭されました。
その後、テオはエマに会いたいと電話を入れるも、完全に拒否されてしまいます。その一方で、ナディアはエマの指導の甲斐あってようやく引きこもりの生活から抜け出し、これまで頑なに嫌がっていた白杖を手にして外を一人で歩けるようになっていました。ある日、ナディアは誰の助けも借りずにテオの勤める会社に向かい、テオにエマともう一度話し合ってあげてほしいと頼みました。彼女の気持ちを汲んだテオはDIDの会場に向かい、エマに「遊びのつもりじゃなかった。本気だった。また君と一緒にいたいんだ」と伝えますが、エマは聞き入れることはありませんでした。
以上、映画「エマの瞳」のあらすじと結末でした。
この映画の感想を投稿する