わたしは目撃者の紹介:1970年イタリア,西ドイツ,フランス映画。『歓びの毒牙』のアメリカでの大成功を受けて作られたアルジェントの監督第二作。連続殺人事件の犯人捜しに首を突っ込んだ盲目の元新聞記者アルノと、若い記者ジョルダーニ。だが、アルノの姪に危機が迫る。カール・マルデン(『欲望という名の電車』)、ジェームズ・フランシスカスというアメリカ人スターを主役に配する。音楽はエンニオ・モリコーネ。
監督:ダリオ・アルジェント 出演者:ジェームズ・フランシスカス(カルロ・ジョルダーニ)、カール・マルデン(フランコ・アルノ)、カトリーヌ・スパーク(アンナ)、チンジア・デ・カロリス(ロリ)その他
映画「わたしは目撃者」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「わたしは目撃者」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
わたしは目撃者の予告編 動画
映画「わたしは目撃者」解説
この解説記事には映画「わたしは目撃者」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
わたしは目撃者のネタバレあらすじ:起・事故か殺人か
トリノに住む元新聞記者のフランコ・アルノは、失明した今は、クロスワードパズルを楽しみに、ただ一人の身寄りである幼い姪のロリと暮していた。ある夜、アルノがロリと家の近くを歩いているときに、停車中の自動車の中の二人の男の会話が気になり、ロリに男の顔を確認させるが、一人の顔はわからなかった。
翌朝、新聞記者のジョルダーニは散歩中のアルノに、彼が盲人と気づかずぶつかってしまい謝罪する。ジョルダーニが慌てていたのは、アルノの家の向いのテルジ研究所に昨夜、守衛を襲って侵入した者があったからだ。しかし、生命に関する諸分野の先端的な研究を手掛ける研究所から何も奪われた形跡はなかった。
研究所の研究者の一人、カラブレシが駅で列車に轢かれて死ぬ事故が起きる。新聞記事を見たロリは顔写真のカラブレシが自動車の中にいた男であることをアルノに教える。アルノはロリを連れて新聞社へ行き、事故の記事を書いたジョルダーニと面会する。カラブレシが線路に落ちるところを偶然撮影したカメラマンにジョルダーニが電話をかけると、写真にカラブレシをつき落とした人間の手が写っていたことがわかる。ジョルダーニとアルノが直ちにカメラマンを訪ねると、カメラマンは既に何者かに絞殺され、写真は盗まれていた。
わたしは目撃者のネタバレあらすじ:承・素人探偵の危機
ジョルダーニとアルノは一連の事件の謎ときに熱中。ジョルダーニは研究所長であるテルジ博士の娘アンナに、アルノとロリはカラブレシの婚約者であったピアンカに接触する。アンナはテルジ博士に強引に取材したジョルダーニを気に入り、彼とドライブに。アンナは猛スピードで自動車を走らせて尾行の刑事たちをまいてしまった。
ビアンカはカブラレシが駅に駐車したままにしていた自動車の中で、彼が駅で会った人物のわかるメモを発見し、アルノにそれを教えると電話で約束するが、その直後に絞殺されてしまう。アルノは脅迫状を受取ったうえ、ガス漏れに見せかけて殺されかける。ジョルダーニもいつも配達される紙パックの牛乳に毒を注射され、彼のアパートを訪れたアンナがあやうくその牛乳を飲むところだった。
わたしは目撃者のネタバレあらすじ:転・容疑者が消える
警察はビアンカが産業スパイで新薬について探っていたこと、研究所の幹部研究員のブラウン教授とつるんでいたことを突き止めていた。ジョルダーニはブラウンを三つの殺人事件の容疑者として報じる。同性愛者のブラウンからボーイフレンドを取り返そうとする男が、ブラウンの潜伏先をジョルダーニに教えたが、ブラウンはそこで死体で発見される。
事件は振り出しに戻ってしまったが、アルノはビアンカがペンダントにしていた時計の中にメモを隠していたのではないかと思いつく。深夜、ジョルダーニと二人で墓地の霊案所に行きビアンカの棺を開ける。確かに時計の中にメモが入っていたが、中身を読まないうちに二人を尾行していた何者かが、ロリを人質にしていると言ってメモを取りあげてしまう。
わたしは目撃者の結末:犯人を追い詰める
ジョルダーニとアルノは刑事たちと犯人を捜す。手掛かりは、犯人がアルノの仕込み杖に刺されてけがをしていること。テルジ邸ではアンナが手から血を流している(自分で毒を入れたからジョルダーニの家ですすめられても牛乳を飲まなかったのでは)。だが血は花瓶を割ったせいだった。
次にテルジ研究所に行くが、新たな手掛かりが得られず帰りかけた時、ジョルダーニは天井から血がしたたり落ちているのに気づく。犯人は若く優秀な研究者のカソーニだった。カソーニは屋上を逃げるが、とうとうアルノの杖に遮られる。カソーニは研究所で極秘に研究されている暴力・犯罪性向のある染色体異常の持ち主だったため、そのせいで自分が地位を失うことを恐れ、深夜に研究所に侵入して自分の染色体についての報告書を差し替えた。そしてただ一人、彼の染色体の異常を知り彼を脅迫するカラブレシの口を封じたのだった。
誘拐したロリを殺したとカソーニが言ったため、逆上したアルノに押され、カソーニは天窓を突き破ってエレベーターの箱の上に墜落して命を落とす。幸いにも、ロリはジョルダーニが体を張ってカソーニが手にもつナイフから守っていたために無事だった。
以上、映画「わたしは目撃者」のあらすじと結末でした。
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