インドシナの紹介:1992年フランス映画。フランスの植民地であったインドシナが独立を果たすまでの激動の時代に生きた、フランス人女性とその養女となったインドシナ人の娘、母娘が愛したフランス人士官の激動の人生を描いた社会派ドラマ。
監督:レジス・ヴァルニエ 出演:カトリーヌ・ドヌーヴ(エリアーヌ・ドュブリー)、ヴァンサン・ペレーズ(ジャン=バティスト)、リン・ダン・ファン(カミーユ)、ドミニク・ブラン(イヴェット)、ジャン・ヤンヌ(ガイ)ほか
映画「インドシナ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「インドシナ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
インドシナの予告編 動画
映画「インドシナ」解説
この解説記事には映画「インドシナ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
インドシナのネタバレあらすじ:起・母の恋人
フランスの植民地であった1930年代のインドシナに暮らすフランス人女性エリアーヌ。彼女は事故で亡くなった友人の娘で安南(ベトナム北部から中部)の皇女カミーユを養女として育て、その友人から広大なゴム園を引き継いで経営していた。
ある時、エリアーヌはフランス人海軍士官のジャンと出会い、恋に落ちる。しかし娘を失うことを恐れた父エミールから手を切るよう詰め寄られたジャンは、土地に引き留めようとするエリアーヌに「自分には未来がある」と別れを告げる。
ほどなく本国フランスだけでなく、サイゴンでも共産主義者による反植民地運動が勃発。町中で暴動に巻き込まれたカミーユは、偶然居合わせたジャンに助けられたことで、彼に想いを寄せるようになる。
インドシナのネタバレあらすじ:承・激しい想い
カミーユの告白で娘の相手がジャンと知ったエリアーヌは動揺し、パーティーに現れたジャンと激しい口論となったことが原因で、母娘とジャンの関係が露見してしまい、ジャンは懲戒処分を受けて僻地ドラゴン島へ左遷。
カミーユはいいなずけだった特権階級の青年タンとの婚約を正式に取り交わすことになる。しかしフランスで自由と平等の精神を知ったタンの協力を得て、カミーユはジャンを追ってサイゴンを後にする。
海へ向かったカミーユは大勢の現地民とともにドラゴン島への船に乗り込むが、島は労働力を求める奴隷市だった。そんな現地民の中にカミーユの姿を見つけたジャンは思わず駆け寄り抱きしめるが、そこで家族が引き離されることを拒絶し処刑された家族の姿を見たカミーユは、怒りに任せて仏人将校を射殺。ジャンとともに逃走して警察に追われる身となる。
インドシナのネタバレあらすじ:転・恋人たちの宿命
2人は共産党の地下リーダーとなっていたタンの手を借りて旅芸人を装って中国へ逃亡を図る。道中、カミーユはジャンの子を出産するが、ほどなく2人は逮捕され、ジャンは海軍に、カミーユは警察刑務所に拘束され、息子エティエンヌはエリアーヌに引き取られる。
本国の軍法会議にかけられることになったジャンは1日だけ釈放され、最後の夜をエティエンヌと過ごす。しかし翌朝、エリアーヌは息子の横で、銃を手に頭を撃ち抜かれたジャンを発見する。調査委員会は自殺と断定したが、エリアーヌは警察によって殺害されたと確信していた。
インドシナの結末:それぞれの選択
カミーユが獄につながれたまま年月が過ぎたある日、フランス政府の恩赦によって囚人が解放されることが発表される。エリアーヌは娘とその息子とともに再びゴム園で幸せに暮らせることを期待していたが、再会したカミーユは戻ることを拒否。エティエンヌを母に託し反植民地運動に身を投じる道を選ぶ。エリアーヌはゴム園を手放し、エティエンヌを連れてフランスに戻る。
そして1954年、ベトナムが独立を果たす前日、エリアーヌは成人したエティエンヌを連れて再びサイゴンを訪れていた。カミーユはベトナム側の代表団としてジュネーブ会議の場に立つことになっていた。エティエンヌは考えた末、母には会わないという選択をした。15年に及ぶ動乱が今、終結しようとしていた。
以上、映画「インドシナ」のあらすじと結末でした。
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