IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。(IT2 続編)の紹介:2019年アメリカ映画。スティーヴン・キングのホラー小説を原作に、1990年にテレビ映画化された『IT/イット』を二部作としてリメイクした作品の後編にして完結編です。前編『IT/イット “それ”が見えたら、終わり』の事件から27年後、倒されたはずの恐怖のピエロ「ペニーワイズ」が蘇り、アメリカの田舎町を舞台に新たな惨劇を巻き起こします。
監督:アンディ・ムスキエティ 出演:ビル・スカルスガルド(ペニーワイズ)、ジェームズ・マカヴォイ(ビル・デンブロウ)、ジェシカ・チャステイン(ベバリー・マーシュ)、ビル・ヘイダー(リッチー・トージア)、ジェイ・ライアン(ベン・ハンスコム)、ジェームズ・ランソン(エディ・カスプブラク)、イザイア・ムスタファ(マイク・ハンロン)、アンディ・ビーン(スタンリー・ユリス)、ジェイデン・マーテル(少年時代のビル)、ソフィア・リリス(少女時代のベバリー)、ジェレミー・レイ・テイラー(少年時代のベン)、フィン・ウルフハード(少年時代のリッチー)、チョーズン・ジェイコブス(少年時代のマイク)、ジャック・ディラン・グレイザー(少年時代のエディ)、ワイアット・オレフ(少年時代のスタンリー)、スティーヴン・キング(骨董店の店主)ほか
映画「IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
「IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。」の予告編 動画
映画「IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。」解説
この解説記事には映画「IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
「IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。」子供時代と現在(大人)のキャスト比較画像
「IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。」のネタバレあらすじ:起
あの惨劇(前編『IT/イット “それ”が見えたら、終わり』)から27年が経ったアメリカ・メイン州デリー。
「ルーザーズ・クラブ」の活躍で倒されたはずの恐怖のピエロ“ペニーワイズ”(ビル・スカルスガルド)が復活を遂げました。アメリカ各地に散らばった「ルーザーズ・クラブ」の面々で、唯一今もデリーに住んでいるマイク・ハンロン(イザイア・ムスタファ)はこの事態を受け、血の誓いをしたメンバー全員をデリーに呼び戻すため連絡を入れました。
脚本家として成功していたビル・デンブロウ(ジェームズ・マカヴォイ)、人気コメディアンとなっていたリッチー・トージア(ビル・ヘイダー)、束縛が強い妻との関係に悩むエディ・カスプブラク(ジェームズ・ランソン)、会社社長となったベン・ハンスコム(ジェイ・ライアン)、ファッション業界で成功するもDV夫の元から抜け出したベバリー・マーシュ(ジェシカ・チャステイン)はマイクの呼びかけに応じました。しかし、スタンリー・ユリス(アンディ・ビーン)は幸せな家庭を築いていたものの、マイクから電話を受けた直後に風呂場で手首を切って自ら命を絶ってしまいます。
「IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。」のネタバレあらすじ:承
「ルーザーズ・クラブ」の6人はデリーの中華レストランで27年ぶりに再会を果たし、思い出話に花を咲かせましたが、スタンリーだけが来なかったことを気にかけていると、その時テーブルにフォーチュンクッキーが運ばれてきます。割ってみるとそこにはそれぞれ単語が書かれていました。
その単語をつなぎ合わせると「スタンリーは約束を果たせなかった」というペニーワイズからのメッセージが現れ、6人はパニック。そして突然、フォーチュンクッキーの中から不気味な怪物たちが現れました。6人は怪物を必死に追い払おうとしましたが、この怪物の姿は6人にしか見えていませんでした。
レストランを出た6人は、スタンリーの妻に電話を入れて彼が死んだことを知ります。ペニーワイズの仕業だと恐れをなしたエディとリッチーは町を出ると言い出してホテルに戻っていき、ベバリーもその場を離れました。マイクはビルを説得し、ペニーワイズを倒す方法が見つかったと明かしました。
その頃、ペニーワイズはスタジアムの暗闇で幼い少女を言葉巧みに誘い出して惨殺、更にはかつて「ルーザーズ・クラブ」の面々をいじめていた不良で、今は父を殺して精神病院へ収監されていたヘンリー・バワーズ(ティーチ・グラント)にナイフを与えて脱走させました。
その頃、ホテルにいたマイクとビル以外の面々は、かつてペニーワイズの口から発せられた光“デッドライト”を浴びたベバリーが予知夢を見る能力を得ていたことを知ります。ベバリーはスタンリーの死を含む「ルーザーズ・クラブ」全員が死ぬ悪夢を見ていたことを明かしました。
「IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。」のネタバレあらすじ:転
ベバリーたちと合流したマイクとビルは、かつて大昔の人々が行っていたという儀式を参考にしてペニーワイズを倒す方法を伝授しました。それは、スタンリーを含む7人の思い出の品を集めて燃やせばペニーワイズを弱体化させられるというものでした。
6人は、ベンのかつての秘密基地でスタンリーの思い出の品であるシャワーキャップを見つけます。その後6人は、図書館で待ち合わせることにして、それぞれの思い出の品を回収に走り回りました。ベバリーは今は亡き父と住んでいたアパートから自分宛てのラブレターを回収しましたが、そこで老婆に化けていたペニーワイズに襲われるも、何とか逃げ出しました。
リッチーはかつて遊んでいたゲームセンターの跡地からコインを手に入れましたが、現れた子供時代のヘンリーから「ゲイ野郎」と罵られ、途中でペニーワイズの影と遭遇して逃げ出しました。
ビルは実家近くの、かつてジョージーがペニーワイズによって飲み込まれた排水口で、ペニーワイズの幻覚に襲われながらも亡き弟ジョージー(ジャクソン・ロバート・スコット)に作ってあげた折り紙の船を回収しました。
エディは薬局で喘息の吸入器を手に入れましたが、亡き母に化けていたペニーワイズやナイフを持っていたヘンリーの襲撃から何とか逃げ出しました。
その頃、子供時代ヘンリーにぶつけた石を回収して図書館で待機していたマイクは、突然現れたヘンリーに襲われましたが、駆け付けたリッチーがヘンリーを殺しました。こうして思い出の品を全て手に入れた6人は、27年前にペニーワイズと対決したあの廃墟で決着をつけることにしました。
「IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。」の結末
廃墟に辿り着いた6人は、地下深くにあるペニーワイズの巣へとたどり着き、それぞれの思い出の品を集めて儀式として火にくべました。ところが、そこにペニーワイズが現れ、マイクは嘘をついていたと嘲笑いました。実は、マイクが参考にした儀式は失敗に終わっており、過去に儀式を行った者たちは全員惨殺されていたのです。
6人は巨大化したペニーワイズによって引き離され、それぞれ過去のトラウマの要因となった時間と場所へ飛ばされましたが、6人は必死でそれぞれのトラウマと向き合って克服、再び集結したところに、巨大な蜘蛛の怪物と化したペニーワイズが襲い掛かってきました。
エディはリッチーを庇おうとして致命傷を負い、5人はペニーワイズの脅しにも屈せずに逆に罵倒し始めました。恐怖を糧にしているペニーワイズは徐々に弱体化していき、遂には人間の赤ん坊ほどの大きさまで縮小しました。5人はペニーワイズの心臓をえぐり出し、全員で握り潰して遂にペニーワイズを倒すことに成功しました。しかし、既にエディは息絶えており、5人は崩壊を始めた廃墟から脱出しました。
全てが終わり、生き残った5人(べバリー、ベン、リッチー、ビル、マイク)は、それぞれの人生に向かって歩み始めていました。ベバリーは夫と離婚してベンと結ばれ、かねてからエディに片思いしていたリッチーは高架下で彼と自分の名のイニシャルを刻みました。ベンは新たな脚本に着手、マイクはデリーの町を出て新たな土地に行くことを決意しました。
そこに、スタンリーが死の直前に仲間たちに書き残した手紙が届きました。そこにはあの日からずっとペニーワイズの恐怖に怯えていた自分はみんなの足手まといになるであろうこと、そして仲間たちに新たな人生を歩んでほしいと激励する内容が込められていました。
以上、映画「IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。」のあらすじと結末でした。
「IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。」感想・レビュー
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映画館に見に行きました。前作同様申し分ない面白さでした。しかし、ホラー感を楽しみに行った身としては、ホラーという意味での物足りなさがありました。
最後の蜘蛛に化けるペニーワイズの辺りから、段々恐怖の象徴というよりもただの化物になっており、その兆候は最初からありましたが、恐怖感というよりも、化物退治に仲間が集結して倒してハッピーエンドというような内容。
ホラー映画ではなく、大人になった幼なじみ達の成長物語、ホラーではなくバトルファンタジーに少しのホラー要素位の気持ちで見ると、期待通りの面白いものになるのではないかと思いました。
前作も見ていること、スティーブンキングの作品が好きな人であれば面白いと思います。ただし、ホラー映画?といわれると少し違うジャンルの映画だと思います。前回は、ホラー版スタンドバイミーといえる作品でした。今回は、その27年後の大人になった主人公たちが、活躍するのですが、話の内容的には、ほぼ前作と同じでホラーは、おまけで人間の成長模様等がメインです。
後、個人的には、ペニーワイズの強さが安定していないのが気になりました。