仁義なき戦い 頂上作戦の紹介:1974年日本映画。寝返り合戦を繰り返した広島戦争は、明石組がバックの打本会と、神和会がバックの山守組との抗争になり、打本会側の広能と山守組の武田の二人が中心になり、周りを巻き込んだ戦いになりました。しかし、暴力団排除の世論が高まり、警察も本腰を入れて暴力団壊滅に乗り出し、広能は別件で逮捕されます。これにより山守組が優位に立ちますが…という内容の、仁義なき戦いシリース4作目で、完結編として作られた作品です。
監督:深作欣二 出演者:菅原文太(広能昌三)、梅宮辰夫(岩井)、松方弘樹(藤田)、小林旭(武田明)、黒沢年男(竹本)、加藤武(打本昇)、小池朝雄(岡島)、三上真一郎(川田)、小倉一郎(野崎)、金子信雄(山守)、山城新伍(江田)、田中邦衛(槙原)、室田日出男(早川)ほか
映画「仁義なき戦い 頂上作戦」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「仁義なき戦い 頂上作戦」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
仁義なき戦い 頂上作戦の予告編 動画
映画「仁義なき戦い 頂上作戦」解説
この解説記事には映画「仁義なき戦い 頂上作戦」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
仁義なき戦い 頂上作戦のネタバレあらすじ:起
池田内閣のもと高度成長を続ける日本では、戦後はびこっていた暴力団の排除運動が高まり、警察も本腰を入れて取り締まりを始めます。
広島では、長く続く山守組と打本組の抗争は、神戸の巨大組織、神和会と明石組の代理戦争の様相を見せてきました。呉においては、山守組幹部の槙原組と広能組の抗争が激化していました。
仮釈放中の広能は、明石組の岩井と打本の3人で中立の立場をとる義西会の岡島会長に会いに行きます。岡島を味方につけることで、優位に立とういうものでしたが、岡島は中立の立場を崩しませんでした。すると岩井は明石組の威光を盾に脅しにかかり、岡島は、こちらから手を出さないことを条件に打本側に付くことになりました。岡島の横では、川田組の川田と、義西会幹部の藤田が話の行方を見届けていました。
そのころ呉では、槙原組と広能組のいざこざから、広能組の組員が射殺されます。怒りに燃える広能が、呉の長老の大久保に会い「山守のタマをとる」と告げます。大久保は「ヤメろ」と言い、岩井も「今は手を出すな」と言います。
仁義なき戦い 頂上作戦のネタバレあらすじ:承
山守組の若頭の武田組には、山守から神和会からの応援部隊の宿泊費や飲食費の請求書が回っていました。山守のクラブで山守と幹部らと会った武田は、文句ばかり並べる幹部らに「この請求書を払ってからものを言え」とけん制します。そのクラブでは岡島が店の女のアイ子と踊っていました。武田は「岡島の事はオレに任せろ」と言います。
早川組では早川の舎弟の松井が病床から復帰し、三重子を連れて帰って来ました。三重子は打本会の福田の元情婦で、病状の悪化した松井を置いて、福田と逢引していました。これを知った杉本が福田を射殺し、早川組と打本会の抗争が勃発し、市民が声を上げ、暴力団排除運動が大きくなります。
神和会が二代目になり、神戸で襲名式が開かれることになりました。広能は山守が参列すると知って、タマを取るため竹本らにトラックを運転させて神戸に向かいます。途中で竹本らが広能に「トイレに行ってくる」と言って、広能の手を汚さずに自分らで行こうと決行しますが、明石組によって止められます。神和会の襲名式に、明石組の組長が参列するため急遽やめさせたのです。
仁義なき戦い 頂上作戦のネタバレあらすじ:転
中止させた岩井は広能の顔を立てる為、射殺された広能組の組員の葬儀に1600人の明石組の組員を参列させます。しかし、山守や武田が打本を拉致し、銃を突きつけて広能らの行動を聞きだします。その結果、広能は別件で逮捕され収監されました。
広能不在により、行動が起こせなかった1600人の応援部隊は神戸に引き揚げます。広能がいなくなったことで、山守は呉を制圧し始めます。追い詰められた広能組の竹本らは、槙原組の組員を襲撃し、抗争事件が拡大します。岡島は広能がいなくなったことで、山守から攻め込まれ、川田に金を渡し協力を依頼します。
そのころ武田は、岡島の女のアイ子を手なづけ、岡島の情報をもらいました。そして温泉で同窓会を楽しむ岡島を吉井に射殺させます。岡島が殺された事を知った岩井は打本に「山守をやるのかどうか決断しろ」と迫りますが、やる気のない打本はあいまいな返事しかしませんでした。
攻め込まれる一方の打本会の若い者が「江田の事務所に隠れている山守のタマを取る」と言って向かいます。打本は武田に電話してこのことを知らせます。激しくなる抗争に、警察は頂上作戦として、江田、山守、打本を逮捕します。逃れた武田は広島の残党を束ね、武田組に吸収しました。
仁義なき戦い 頂上作戦の結末
武田は神戸に出向き、岩井らに「広島の土地に一歩も踏み込ませない」と啖呵を切って帰ります。そして明石組の本部を襲撃し、明石組と神和会の抗争が始まりますが、実際は岩井組と武田組の抗争でした。
そのころ、義西会の藤田は、岡島の仇をとるため川田に協力を求めますが、義西会に上前をはねられる事で頭に来ていた川田は断ります。そして子分の野崎に「藤田が目障りじゃ」と言って殺させます。
広がる抗争で、警察の目が厳しくなった明石組は、神和会と手打ちをします。岩井は刑務所を訪れて広能に会い、広島から手を引くことを伝え、広能は納得します。打本は刑事らに囲まれ、打本会の解散宣言をさせられました。
仮釈放が取り消され、新たに懲役7年の刑が決まった広能に、同じく収監された武田が話しかけます。武田は「金が底をついて一文無しになった、もうおれたちの時代じゃない」と言うと、広能は「18年極道をやってきて、このざまじゃ。この先7年、ここでがんばらにゃならん」と言います。
死者17人、負傷者26人、逮捕者1500人という広島戦争は、何の成果も出ず終焉しました。
以上、映画「仁義なき戦い 頂上作戦」のあらすじと結末でした。
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