キンキーブーツの紹介:2005年アメリカ,イギリス映画。イギリスの実在する紳士靴メーカーの実話をモチーフに、倒産寸前の靴製造メーカーの若き社長とドラッグ・クイーンが手を組み、男性向けセクシーブーツを作って会社を立て直そうと奮闘するハートフルコメディです。後にミュージカル化され、日本でも小池徹平と三浦春馬のダブル主演で上演されています。
監督:ジュリアン・ジャロルド 出演者:ジョエル・エドガートン(チャーリー・プライス)、キウェテル・イジョフォー(ローラ)、サラ=ジェーン・ポッツ(ローレン)、ジェミマ・ルーパー(ニコラ)、ニック・フロスト(ドン)、リンダ・バセット(メル)、ロバート・パフ(ハロルド・プライス)、ユアン・フーパー(ジョージ)ほか
映画「キンキーブーツ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「キンキーブーツ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
キンキーブーツの予告編 動画
映画「キンキーブーツ」解説
この解説記事には映画「キンキーブーツ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
キンキーブーツのネタバレあらすじ:起
イギリスの田舎町ノーサンプトンの老舗紳士靴メーカー 『プライス社』の跡取り息子であるチャーリー・プライス(ジョエル・エドガートン)は優柔不断な面のある気の弱い男で、父の会社を継ぐ気もなく、婚約者のニコラ(ジェミマ・ルーパー)が転勤するのを機に一緒にロンドンへ移り住むことを考えていました。
ところが、ロンドンに到着したその日にチャーリーは父の訃報を知り、図らずもプライス社の4代目社長に就任することになってしまいます。 蓋を開けてみれば会社の財政状況は火の車であり、気の弱さが祟って従業員からも相手にされないチャーリーは人員整理にも踏み込めず、かといって会社を立て直すアイデアも思い浮かばず途方に暮れていました。それでもチャーリーは15名の従業員のリストラに踏み切ったのですが、その中のひとりの女性従業員ローレン(サラ=ジェーン・ポッツ)はチャーリーに「業務縮小を嘆いてばかりいないで、新しい市場を開拓したらどうなの?」と捨て台詞を吐きました。チャーリーの脳裏には、以前ロンドンで知り合ったひとりのドラッグ・クイーンの存在が思い浮かびました。
キンキーブーツのネタバレあらすじ:承
この少し前のことです。チャーリーは靴の在庫処分のためロンドンへ出張に出かけ、ヤケ酒をあおっていたところ、街の中で酔っ払いのチンピラに絡まれている女性(?)を助けようとしましたが、女性の方が腕っぷしが強く、チャーリーは誤って女性に叩きのめされ、気を失ってしまいました。
チャーリーが目を覚ますと、ドラッグ・クイーンのローラ(キウェテル・イジョフォー)の楽屋でした。チンピラに絡まれた女性は実は男だったのです。チャーリーはその時、ドラッグ・クイーンには専用の靴がなく、仕方なく窮屈な女性用のハイヒールを履いていることに気がつきました。そのハイヒールは男性の重く大きな体を支えるだけの耐久性はなく、ヒールはいとも簡単に壊れてしまうのです。
ローレンの捨て台詞を聞いたチャーリーは、どこの会社でも手がけたことのないドラッグ・クイーンや女装愛好家向けのブーツを作って新規市場を開拓することを思い付き、ローレンを顧問として再雇用することにしました。
キンキーブーツのネタバレあらすじ:転
チャーリーとローレンはローラのアドバイスを受けながら“女物の紳士靴”の開発に乗り出し、試作品の出来に納得がいなかいローラをコンサルタントとして迎えることになりました。しかし、これまで紳士靴作りに誇りを持ってきた従業員やドラッグ・クイーンに偏見を持つ保守的な従業員たちはチャーリーの方針を快く思わず、チャーリーも私生活ではニコラとの関係がギクシャクしていきました。更には、ローラの歯に衣着せぬ自己主張の強さは従業員の反感を買ってしまい、ローラは従業員から嫌がらせを受けてトイレに閉じこもってしまいました。ローラの説得にあたったチャーリーはその生い立ちや過去、心の葛藤などを聞き、それからは人が変わったかのように仕事に打ち込んでいきました。
ローラとの試行錯誤の末、ようやく“危険でセクシーな女物の紳士靴”が完成しました。チャーリーは1ヶ月後にミラノで行われる靴見本市に出展する決意を固めましたが、これまでとは打って変わって妥協を許さない性格となったチャーリーについていけなくなった一部の従業員らが離脱の動きを見せ、会社の経営も更に悪化していきました。
キンキーブーツの結末
チャーリーはニコラから会社を売るよう迫られましたが、チャーリーは会社を守ることと従業員の雇用を確保し続けることを決意しました。チャーリーとニコラの口論の内容はローラが密かに工場内のスピーカーの電源を入れたことにより従業員たちの耳にも入り、チャーリーの熱い思いを汲んだ従業員たちは一致団結してチャーリーとローラに協力、靴の製造を何とか見本市まで間に合わせました。
ミラノに到着したチャーリーとローラでしたが、チャーリーはニコラが別の男と一緒にいるのを目撃、ローラに八つ当たりしてしまい喧嘩別れとなってしまいました。そして当日、ローラは会場に姿を現さず、やむなくチャーリー自ら新作ブーツを履いてステージに上がりますが履き慣れない靴に悪戦苦闘してどうしてもうまくいきません。その時、ローラがドラッグ・クイーン仲間を引き連れてランウェイに現れ、見事なパフォーマンスを披露してチャーリーを助けました。
後日、ローラは自身のショーに会社の従業員、そして恋仲となったチャーリーとローレンを招待、チャーリーたちの功績を讃えるパフォーマンスを魅せました。
ミラノでのドラァグクイーンたちのパフォーマンスをぜひ堪能してください!
コメディタッチですが、自分に合わない性別で生まれてきた苦悩や周りの嘲笑も描かれています。
ですが、キウェテル・イジョフォーが演じるローラの立ち振る舞いが楽しく、美しく、悲しくなることはありません。
ハイヒールシューズは、女性を美しく見せるアイテムですものね。