こえをきかせての紹介:2018年日本映画。女性モデルと精肉店を営む男性とのラブストーリー。監督は、「あなたを待っています」や「闇金ぐれんたい」のいまおかしんじ氏。主人公のハルカを演じるのは、トリンプ・インターナショナル・ジャパン主催のヒップコンテスト日本大会で優勝した渡辺万美。精肉店店主は、「天然☆生活」の川瀬陽太が演じる。
監督:いまおかしんじ 出演:渡辺万美(はるか)、川瀬陽太(安春)、吉岡睦雄、今川宇宙、長屋和彰、古藤真彦、広瀬彰勇、丸純子、ほか
映画「こえをきかせて」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「こえをきかせて」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
こえをきかせての予告編 動画
映画「こえをきかせて」解説
この解説記事には映画「こえをきかせて」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
こえをきかせてのネタバレあらすじ:起
ファッションモデルのハルカ(渡辺万美)は、食事制限がたたり撮影中に気を失って倒れてしまいます。食べたものを吐くことで体型を保っているハルカは、撮影後に肉が食べたくなり、精肉店に立ち寄ることに。ステーキ用の肉を注文したハルカの頭の中に、突如男性の声が響き渡ります。
それは、店主の安春(川瀬陽太)の心の声でした。恐怖を感じたハルカはさっさと金を払うと店を後にします。家に帰っても店主の心の声が頭から離れず、「気持ち悪い!」と身震いするハルカ。それでもお腹が空いていたハルカは、買ったばかりのステーキをフライパンで焼き始めます。
夜になると、事務所の社長で彼氏でもあるしゅんちゃんがハルカのマンションにやって来ました。ハルカは精肉店での不思議な体験をしゅんちゃんに話して聞かせます。するとしゅんちゃんが「それは病気だよ!もう寝ろ!」と笑い飛ばし、ハルカをソファーに押し倒しました。
すると電話がかかってきて、しゅんちゃんは廊下へ出て行ってしまいます。つまらなさそうなハルカでしたが、急に気持ちが悪くなり台所へと走ります。食べたものをすべて吐いてしまう癖がついているハルカの身体をしゅんちゃんは心配するのでした。
こえをきかせてのネタバレあらすじ:承
ダイエットのためにランニングをしていたハルカが精肉店の前を通ると、またしても店主の心の声が聞こえます。意を決したハルカが店に入ると、以前のようにハルカに対する卑猥な想像をする店主の心の声が聞こえてきました。
ハルカは、「いつもそんなこと考えているんですか?私、声が聞こえるんです。あなたの声が勝手に頭に入って来るんです。」と打ち明けます。すると安春は驚いた様子で、「俺もあんたの仲間だよ!」と、彼もハルカの声が聞こえていると告げます。
実は安春は子どもの頃からエスパー能力を持っており、スプーン曲げをして周囲を驚かせていました。しかし緊張でスプーンが曲げられず、手で曲げたのを友人に見られてしまい、それ以降いじめにあうなどしたことがありました。
そんなことがあったので、周囲にエスパー能力のことを打ち明けていなかった安春。妻にもこのことは内緒です。安春は同じ力をもったハルカに出会えて、「こんなことあるんだな。初めてだよ!」とうれしそうです。
その頃、安春の妻は若い男とホテルに居ました。以前、安春に浮気現場を見られたことがありましたが、それでも若い男とは関係がきれておらず、ホテルで密会を重ねています。安春の妻は男に「私と一緒になって」と頼みますが、男は首を縦に振りません。
不満気な顔をする安春の妻に、男はどうして店を売って自由にならないのか尋ねました。実は安春が営む精肉店は、元は妻の両親が営んでいたもので、安春の妻は「あの人は肉屋の私を愛してくれたの…」と寂しそうに告げるのでした。
ハルカが事務所を訪れると、後輩モデルがしゅんちゃんとイチャイチャしているのを見てしまいます。しかも後輩モデルからは馬鹿にした態度をとられて、悶々としてハルカが歩いていると、偶然安春が通りかかり声を掛けられます。ハルカは安春とすっかり打ち解けており、二人で安春の店に行くことにしました。
その様子を安春の妻が見て、夫も浮気をしているのではないかと疑います。安春は「ただの仲間だよ!」と言いますが、エスパーのことを内緒にしているために理解されず、安春の妻は怒って車で出て行きました。
こえをきかせてのネタバレあらすじ:転
オーデションが上手くいかなかったハルカは、しゅんちゃんから「仕事を辞めて、結婚しよう!」と、突如プロポーズを受けます。しかししっくりこないハルカは、帰り道に安春の店に寄ることにしました。すると、彼の妻が家出をしたことを知ります。しかし「毎度のことだから…」と、あまり気にしていない様子の安春。
ハルカは、どこまでの距離ならばテレパシーが使えるのか安春と実験することにします。店から公園まではテレパシーは難なく届くのですが、それ以上となると声がだんだん聞こえにくくなりました。
安春が高いビルに登ると、二人の声はしっかりと届くことが判明。二人は離れた状態で、それぞれの悩みを打ち明けることにします。ハルカは仕事を辞めようかと相談。どうすればいいか尋ねられた安春は、「そんなことわかんねえよ…」と小さくつぶやくのでした。
その後、安春は妻が浮気しているホテルで待ちぶせし、二人が出てくるのを待ちます。車で出てきた二人を必死に自転車で追った安春は、「お前は何度俺を裏切ったらすむんだよ!」と妻を責めました。すると妻も激しく言い返します。それを見ていた浮気相手の若い男は、今度こそ別れると約束して去っていきました。
一方、ハルカは仕事が上手くいかずにむしゃくしゃして、恋人のしゅんちゃんに当たり散らしていました。テレパシーで安春の居場所がわかったハルカは、彼を家に誘います。一緒にハンバーグを作って食べているとしゅんちゃんがやってきて、ハルカが浮気していると勘違いしたしゅんちゃんは安春の腹を殴りつけました。
その後、店に戻った安春は、家に居るハルカとテレパシーでやり取りします。「寂しいから肉を触っている。」と話す安春に、ハルカは自分のことをエスパーの力で触ってみるかと提案。二人は離れていても感じ合うことができるとわかり、お互いの温もりを確かめ合うのでした。
こえをきかせての結末
しばらく実家に帰ることにしたハルカは、仕事を辞めて彼氏にも「結婚はできない」と告げて家を出て行きます。ハルカがトランクを押して歩いていると、後輩モデルが声を掛けてきました。
実は彼女は、ハルカに憧れてモデルになりました。そんな彼女も大手の事務所に移ることが決まっています。モデルの仕事を辞めずに頑張る後輩に、ハルカは「じゃあね」と笑顔で別れを告げました。
一方安春は、妻から「離婚してほしい。一緒にいると息がつまる。」と言われてショックを受けます。泣いて拒む安春は妻の首を絞めて、気がつくと彼女は動かなくなっていました。するとハルカのもとに、安春から「助けて…」とテレパシーが届きます。ビルの屋上にいた安春は、カッターナイフで自分の腹を刺しました。そこへハルカが駆けつけます。
誰もいない山の中にあった家へと安春を運んだハルカは、キズの手当てをしてやりました。その後、安春は立ち上がってダンスを踊れるほど回復し、夜には一緒にバーベキューを食べすっかり元気そうです。
その夜、男女の関係となったハルカと安春。翌日の朝、外に出た安春は青空を見上げてそのまま亡くなってしまいます。寝ていたハルカが外に出ると、外にはオッパイの形をした虹が出ているのでした。
その後、スタジオでドレスを着て撮影に挑んでいるハルカの姿がありました。彼女は撮影が終わると倒れてしまいます。帰り道、精肉店に向かったハルカは、安春にテレパシーを送ります。しかし安春からは何も返ってきません。
ハルカは「あなたの声を聞かせて」とテレパシーを送り続けます。それでも返事がなかったため、ハルカは「ありがとう、あなたのおかげです。」と安春にテレパシーを送り、ステーキを買うのでした。
以上、映画「こえをきかせて」のあらすじと結末でした。
この映画の感想を投稿する