木枯し紋次郎 関わりござんせんの紹介:1972年日本映画。『木枯し紋次郎』(1972年)の後、立て続けに再び中島貞夫監督菅原文太主演で作られた続編。「関わりござんせん」と言いながら関わってしまう男である紋次郎の生い立ちにまつわる物語は、脚本野上龍雄のオリジナル。
監督:中島貞夫 出演者:菅原文太 (紋次郎)、市原悦子(お光)、中村英子 (お駒)、田中邦衛(八幡の常平)、大木実(下滝の巳之吉)、山本麟一(今市の金蔵)
映画「木枯し紋次郎 関わりござんせん」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「木枯し紋次郎 関わりござんせん」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「木枯し紋次郎 関わりござんせん」解説
この解説記事には映画「木枯し紋次郎 関わりござんせん」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
木枯し紋次郎 関わりござんせんのネタバレあらすじ:起・間引きを免れた赤ん坊
紋次郎の命を狙う追手を逃れて、水を求めに寄った家で、紋次郎は偶然、産まれたばかりの赤ん坊を母親が間引こうとするのを目撃し、それをやめさせて小判を置いて立ち去る。紋次郎にも間引き直前で姉に命を助けられた過去があった。母親は紋次郎に感謝したが、直後に上の二人の子供も道ずれに自殺してしまったことを紋次郎は知ることになる。なまじ少しばかりの金を見てしまったことが仇になったようだった。玉村宿で、紋次郎は女郎のお駒によって田丸屋という旅篭に連れ込まれる。そこに待っていたのは八幡の常平。かつて命を救ってもらった礼をしたいと、日光裏街道のこの宿場町に紋次郎が現れると目星をつけて待っていたのだった。夜、紋次郎はお光という女郎を常平によって当てがわれるが、紋次郎に遊ぶ気はない。ところが話をしているうちにお光が幼いころ別れた姉であることに気づく。お光が酔いつぶれて寝ている間に紋次郎は常平にお光に渡す金を託して出立する。お光は、男が上州三日月村の出の紋次郎と知って、自分が命を救った弟であることを知る。
木枯し紋次郎 関わりござんせんのネタバレあらすじ:承・姉と弟
お光は弟が名うての渡世人と知って威張り始める。ちょうど下滝一家との箱田の六兵衛の間で縄張り争いが勃発していた。下滝の巳之吉は百両の借金を張消しにして小料理屋をもたせるという条件で、お光に紋次郎を下滝方に引き入れるように依頼する。日光東照宮に将軍家の代参があるという理由で、紋次郎ら無宿者たちは一時牢屋に入れられる。解放時、紋次郎は役人からお光からの捜索願が出ていると教えられる。玉村宿に戻った紋次郎は姉と積もる話をする。姉弟の関係を取り戻したかというところに巳之吉が現れるが、紋次郎は箱田の六兵衛を殺すことはきっぱり断わり、お光の借金百両を自分が作って返すと言う。お光は弟を人でなしと呼び、親が間引きしようとしたのを放っておけばよかったと言ってしまう。一方、常平は巳之吉が紋次郎のことを卑法者とののしるのに腹を立て、紋次郎の汚名をそそぐべく、紋次郎の名をかたって夜道に箱田の六兵衛を襲って斬り殺してしまう。
木枯し紋次郎 関わりござんせんのネタバレあらすじ:転・常平の死
下滝と箱田は、紋次郎を兄の仇とつけ狙っている今市の金蔵の仲介で手打ちをすることになる。ただし、箱田の六兵衛を殺したとされる紋次郎の命と引き換えにである。各地の賭場を回った末、国定一家の賭場で名勝負を演じ、紋次郎はとうとう百両を集める。ちょうど同じ賭場に来ていた常平に紋次郎は、お光に金をもっていくように頼む。ところが、常平は巳之吉の手下にだまされて斬られ、百両も、巳之吉にたらしこまれたお光に知られることなく奪われてしまった。国定一家の元に滞在する紋次郎の元にお光から来てほしいとの手紙が届く。お光が幸せなら会う必要はないと思った紋次郎だが、直後にお駒が常平の悲報をもってきたことによりお光の手紙が巳之吉の罠と分かる。罠と知ったからにはむしろ紋次郎はそこに飛び込まなくてはならなかった。
木枯し紋次郎 関わりござんせんの結末:姉弟の別れ
風が吹きすさぶ玉村宿でお光が待っていた。これが自分の店だよと紋次郎を案内するお光だが、店の裏には巳之吉や金蔵たちが隠れていた。紋次郎はお光を守りながら戦おうとするが、お光は紋次郎の手を振りほどき巳之吉に助けを求める。しかし、用済みのお光は斬られてしまう。巳之吉ら主だった者は紋次郎に斬られ、他は逃げ出す。最後に残った金蔵を紋次郎が斬ると、金蔵は「俺が死んだら次の奴が、そいつが死んだら次の奴が…」と紋次郎の未来を呪って死んでいく。
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