映画レ・ミゼラブル(2012年)の紹介:2012年アメリカ映画。貧しさのあまりパンを盗み19年間投獄された男ジャン・バルジャンの波乱の生涯を描く。ヴィクトル・ユゴーの世界的に有名な小説を何度か映像化されているなかで真新しく作ったミュージカル作品。豪華俳優陣が思い思いの歌を歌うシーンは圧巻です。
監督:トム・フーバー 出演:ヒュー・ジャックマン(ジャン・バルジャン)、ラッセル・クロウ(ジャベール)、アン・ハサウェイ(ファンティーヌ)、アマンダ・サイフリッド(コゼット)、エディ・レッドメイン(マリウス)ほか
映画「レ・ミゼラブル(2012年)」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「レ・ミゼラブル(2012年)」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
レ・ミゼラブル(2012年)の予告編 動画
映画「レ・ミゼラブル(2012年)」解説
この解説記事には映画「レ・ミゼラブル(2012年)」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
映画レ・ミゼラブル(2012年)のネタバレあらすじ:囚人24601号
フランスのどこか、巨大な船を囚人たちが力を合わせて引いていました。ここは囚人の監獄であり、船を引き終わると、ある警部が一人の囚人の番号を叫びます。その囚人の番号は24601で、警部のジャベールは、彼に仮釈放の紙を渡します。仮釈放された囚人のジャン・ジャルバンは、釈放されたことでうれしくなりますが、人々は冷たい視線を送ります。
どこにも行けない彼は、教会に入ると、司教から暖かい食事と寝る場所を提供されます。彼は感謝もせず、無我夢中で食べたあと、食器を盗んでしまいます。翌朝、教会の人に捕まってしまったバルジャンに、司教は暖かい心で彼を許します。
その司教の態度に感動したバルジャンはその後、猛勉強の末、過去を清算してモントルイユの市長になります。そこでは多くの人が貧しさでごった返していました。
その街に、かつてバルジャンが囚人時代にお世話になったジャベールが訪れます。そしてバルジャンと面会した彼は、素晴らしい市長であると認識します。しかしある時、通行人の馬車を持ち上げたバルジャンの姿を見たジャベールは、囚人時代に丸太を持ち上げたバルジャンの姿を思い出し、少し疑います。
映画レ・ミゼラブル(2012年)のネタバレあらすじ:娘のため
工場で働くファンティーヌは、皆から隠し子がいることを噂されて、クビになってしまいます。そしてお金がなくなったため、自分の娘のために髪の毛、歯、さらには自分の体まで売って、身も心もずたずたになっていきます。バルジャンは貧民街を歩いていたときに偶然ファンティーヌを見つけ、ジャベールに逮捕されそうになっている彼女を助け、病院に連れていきます。
ジャベールは、バルジャンを疑ったことを謝罪し、すでに私の疑った囚人は裁判にかけられているところだと話し、その場をあとにします。それを聞いたバルジャンは、良心をただし、自分が囚人24601であると告白します。
そして病院へ走ると、ファンティーヌの最期を看取り、彼女の娘を保護することを約束します。その場に現れたジャベールは、市長がバルジャンだったことに驚きながらも彼を逮捕しようとします。そしてバルジャンは川に身を投げて逃亡していきます。
安い酒屋で働かされているファンティーヌの娘コゼットは、過度なる養父母の虐待に耐えながらも必死に毎日を生きていました。そして水汲みへ行ったとき、偶然バルジャンがコゼットを見つけます。すぐさま彼は酒屋の主人にお金を払うと、コゼットを連れていきます。
そして夜、ジャベールに見つかったバルジャンは、すぐさま修道院へと逃げ込み、ジャベールをまきます。
映画レ・ミゼラブル(2012年)のネタバレあらすじ:決意
バルジャンを捕まえることができなかったジャベールは、必ず捕まえると決意を固めます。
時は過ぎて1832年、学生たちは自由を求めて王制打倒の組織を作ります。そんな学生の一人、マリウスは、街でとても美しい女性を目にします。その女性は、ある男の人と一緒にいました。そこにジャベールが現れ、バルジャンはすぐさま姿を消します。マリウスはコゼットを探し当て、夜な夜な会いにいきます。
その姿を一人悲しく見ていたのが、密かにマリウスに恋をしていた酒屋の娘、エポニーヌでした。彼女はマリウスを愛することはできないと悟ります。革命の足音が近づくなか、マリウスは兵士との戦いに身を投じていきます。
そのマリウスのグループに、一人身分を隠して入る人がいました。その人はジャベールでした。侵入したジャベールは、逆に内部の子供に正体を見破られ、拘束されてしまいます。
マリウスはコゼットへの手紙を書いて送ります。その手紙を読んだバルジャンは、二人の真実の愛を知り、決意を固めてマリウスに会いにいきます。そしてジャベールと会うと、彼を許します。
そして兵士の総攻撃が始まり、多くの若き革命戦士が死亡していきます。マリウスも銃弾に倒れ、バルジャンは下水道を伝いながら彼を担ぎ、逃亡します。
映画レ・ミゼラブル(2012年)の結末
ジャベールはバルジャンの崇高な精神に負けて、自らダムに身を投げてしまいます。バルジャンはマリウスを匿い、彼が回復するとコゼットに会わせます。バルジャンは二人の幸せを願うとともに、マリウスに、自分の過去を伝えます。コゼットに伝えることができない彼は、その場を去ります。
そしてマリウスとコゼットは結婚式を挙げ、その場にいた酒屋の主人がバルジャンの居場所を知っているというので、すぐさまバルジャンのところへコゼットとともに行きます。そしてバルジャンは修道院で彼らと再会を果たします。
再びコゼットと会えたバルジャンは涙し、コゼットに自分の過去を書いた手紙を渡します。そして彼は静かに息を引き取り、ファンティーヌに迎えられ、天国へと旅立ちました。コゼットとマリウスはバルジャンの言葉を固く守る誓いを立てます。
以上、映画「レ・ミゼラブル」のあらすじと結末でした。
「レ・ミゼラブル(2012年)」感想・レビュー
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親子愛、更生、恋愛、悪人等ある1人の人生から沢山の周りの人間が絡み合うミュージカル。ストーリーも歌も役者も全てが完璧だと思います。アン・ハサウェイの歌唱シーンは号泣です。号泣から始まり号泣で終わります。しれっと描かれているフランスの内戦は胸に刺さるものがありました。歌で感情移入がここまで出来る映画は、そうそうありません。是非、一度観てほしい映画です。確実に泣きます。
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犯罪、投獄、逃亡、革命・・・ということで、重い映画ではありますが、とても重厚でいろいろなことを考えさせてくれる映画です。歌唱力が必要な歌の数々も実際に俳優陣が歌っているのが圧巻。工場での女工さんの歌のシーンが個人的には好きです。大変な仕事なのにどこかしら女性らしい明るさを感じさせてくれる歌です。熱い民衆の心が詰まった、民衆の歌は観ながらみんなで合唱したいなと思った一曲でした。
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大学生の時に小説(全5巻)を読み大好きになった『レ・ミゼラブル』。ミュージカル映画と聞きワクワクしながら映画館に足を運びました。冒頭は正直「小説と違う…」と緊張しながら観ていましたが、ミュージカルに入った途端、小説とは異なる世界にどっぷり浸かっていました。最後は身震いする程の感動の嵐で館内から大拍手が起こったほどです。勿論DVDも借りて何度も何度も観ました。コゼットとジャン・バルジャンの親と子の愛。最高です。
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前から気になっていてずっと観たかったレ・ミゼラブル。まずは小説から入り、その後に映画を観ました。素直な気持ちは小説の後に映画を観てしまうと、なんだか物足りないような、物語の展開が早い気がしてしまいました。ですがその分、一人一人の圧倒的な歌唱力で心の動きや葛藤などを十分に感じることが出来、満足しました。内容は重く心をえぐるようなこの映画(個人的にはファンティーヌの話が心をえぐられる)ですが、その中でも本当に小さな幸せや希望があり最後は感動しました。もちろん内容も良いのですが演じられた方々の演技力、歌唱力は圧巻でした。とても大好きな映画です。
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劇場などの大画面で見るべき、大迫力、壮絶な映画です。テーマはとても重々しく、前半は暗いシーンも続きますが、若き革命軍のエネルギー、俳優陣の圧倒的な歌唱力、2時間40分の長編ですがあっという間に引き込まれていきます。映画が終わってからもしばらく「Do you hear the people singing」が鳴り止みませんでした。
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家のパソコンで鑑賞しましたが、それでも迫力のある映像を楽しむことができました。舞台「レ・ミゼラブル」が日本で始まった当初に見ましたが、舞台にも劣らぬ迫力です。感情移入して泣いてしまうのは、ファンティーヌとエポニーヌが歌うシーンです。性格的に自分と似た部分があるからかもしれません。一番好きなのは、「Do You Hear the People Sing?」のシーンです。
サマンサ・バークスのオン・マイ・オウンが聴きどころだ。歌い方から歌唱力までが、重要であるべきこの楽曲を創り上げている。まさにキーソングだ。周りを取り囲む俳優陣も豪華だ。しかし、中でも素晴らしい演技を魅せているのは、悪役の達人、ヘレナ・ボナム・カーター。若干、アリス・イン・ワンダーランドの赤の女王とメイクが似ていたが、彼女のその存在感は見ものだ。