映画「崖っぷちの男」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
崖っぷちの男の紹介：2011年アメリカ映画。濡れ衣を着せられた元警察官が無実を証明するため組織に立ち向かっていくサスペンスムービー。ニューヨークの高級ホテルの21階。１人の男が窓の縁に立ち、投身自殺を図ろうとしていた。彼を巡りホテル周辺は大混乱に陥るが、それこそが男の計画の始まりだった。
監督：アスガー・レス 出演者：サム・ワーシントン（ニック・キャシディ）、エリザベス・バンクス（リディア・マーサー）、ジェイミー・ベル（ジョーイ・キャシディ）、アンソニー・マッキー（マイク・アッカーマン）、エド・ハリス（デイヴィッド・イングランダー）ほか
この解説記事には映画「崖っぷちの男」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
舞台は現代アメリカ、ニューヨーク。ルーズヴェルト・ホテルにウォーカーと名乗る男がチェックインします。21階に部屋を取った彼は指紋を念入りに拭き取った後メモを残し、窓の外に身を乗り出します。僅かな幅しかない縁に立ったウォーカーの姿を見つけた通行人達は、投身自殺だと騒ぎます。ウォーカーの本当の名前はニック・キャシディ。ニューヨーク市警の元警察官でしたが、２年前犯罪に手を染めシンシン刑務所に収監されていました。ニックは面会に訪れた元相棒マイク・アッカーマンから、父フランクが危篤状態だと知らされます。まもなく亡くなったフランクの葬儀に参列したニックは弟ジョーイと口論になり、殴り合いの喧嘩に発展。その混乱に乗じて逃走し、現在は脱走犯として手配されていました。ホテルに警察が到着し、大勢の人がニックの様子を面白半分に観察しています。ニューヨーク市警のダンテ・マーカス刑事がホテルの従業員に聞き込みを行い、ジャック・ドハーティ刑事がニックの説得にあたりました。しかしニックはリディア・マーサー刑事を交渉人に指名。彼女は先月自殺志願者の説得に失敗し、メディアにも取り上げられる有名人です。マーサーが交渉担当になれば世間の注目も集まると言うニックに、ホテルに到着した彼女は不快感を見せます。
マーサーが説得する間ドハーティとマーカスは室内を調べていましたが、指紋が検出されずニックの身元が割り出せません。更にメモ帳には「潔白な身で逝く」と書かれていました。マーサーも「ただの自殺じゃないわね」と疑問を抱き始めます。その時、ニックが密かに装着していた無線機が作動します。ホテル周辺に到着したジョーイとその恋人アンジェラ・マリア・ロペス（愛称アンジー）からの連絡でした。２人はホテルの向かい側のビル屋上にたどり着き、爆弾を使って内部に侵入します。爆発の音に気付かれないようニックは巧みに観衆の興味を引きつけます。ニックが自殺志願者を演じて人々の注目を集め、その裏でジョーイ達がビルに侵入する。これこそが彼らの真の計画でした。ニックはマーサーから貰ったタバコで一服し、指紋を取られることを承知で吸殻を彼女に返します。視聴率を稼ぎたいテレビ局がヘリコプターでホテルに近付き、ニックの顔を撮影して放送します。そしてその映像を見たマイクは驚いて警察署を飛び出しました。
マーサー達はようやくニックの正体が、２年前宝石王デイヴィッド・イングランダーの４千万ドルのモナークダイヤを盗んだ犯人だと知ります。イングランダーはジョーイ達が侵入しているビルの所有者です。ビル内にいたイングランダーは騒ぎを起こしているのがニックだと知り顔色を変えます。ジョーイ達は数々のセキュリティを突破し、金庫室までやって来ました。ニックが脱走犯であると知ったマーカスは突入部隊を配備させます。焦るマーサーにニックは２年前の真実を語り始めました。ダイヤの輸送警備についていたニックは、ダイヤをイングランダーに送り届けた後覆面の２人組に殴られ気絶してしまい、気付いた時には犯人に仕立て上げられていました。ダイヤはそもそも盗まれておらず、破産寸前だったイングランダーが保険金目当てに仕組んだ詐欺だと言うのです。ニックはイングランダーが盗まれたと主張するダイヤを盗み出すことで自らの無実を証明しようとしていました。そして覆面の２人組の正体は警官だと話すニックに、マーサーはマーカスへ連絡を取ります。ニューヨーク市警では以前証拠品であるコカインが盗まれるという事件が起きていました。犯人はウォーカーという警官でしたが、彼を告発したのがニックでした。ニックをはめたのはウォーカーの仲間だと断言するマーサー。ウォーカーはニックが服役して１週間後、川で溺死しています。事件について尋ねられたマーカスは深入りするなと忠告。その頃マイクがホテルに到着しますが、ニックとの接触はマーサーが許可を出しませんでした。
金庫室へ侵入したジョーイとアンジー。しかし目的のダイヤは見つかりません。ホテルでは強行突入の準備が進められていました。ニックの無実を確信するマーサーは、自らも窓の外に出ることで突入を一旦中止させます。無線でジョーイと話すニックの姿に事情を察したマーサー。ジョーイ達はわざとビルの警報機を作動させ、イングランダーが隠し金庫からダイヤを持ち出すよう仕向けます。目論見にはまったイングランダーをオフィスで待ち構え、見事ダイヤを入手。２人はルーズヴェルト・ホテルのフロントにダイヤの入った鞄を預け、応対した従業員がダイヤを自分のポケットにしまいます。一方マーサーがニックから離れた隙をついて突入部隊が屋上から降下、ニックを捕らえようとします。ホテル内に逃げ込んだニックはめちゃくちゃに走り回りました。イングランダーからジョーイ達の犯行を知らされたマーカスはニックの射殺命令を出します。ウォーカーの事件を調べるマーサーは、彼に共犯がいたことを突き止めます。それはマーカスとマイクでした。
ホテル内を逃げ回るニックは、フロントの従業員からダイヤの入った制服を渡されます。それを着て再び窓の外に出たニックは素手で壁をよじ登り始めました。マーカスはホテルから出ようとしたジョーイ達を捕まえ、ダイヤのありかを教えろと脅します。いくら殴られても口を割らないジョーイ。マーカスは一旦その場を離れ、屋上にたどり着いたニックと対峙します。そこへボロボロのジョーイを連れてイングランダーが現れました。ジョーイを人質に取られたニックは仕方なくダイヤを渡します。イングランダーはダイヤをポケットにしまい、満足そうにホテルを去りました。マーカスは自殺しろとニックに迫ります。そこへ現れたマイクがマーカスに発砲しますが、彼自身も撃たれてしまいました。駆け寄ったニックに詫びるマイク。尚もニックを狙うマーカスでしたが、駆けつけたマーサーに射殺されました。ジョーイがホテル前の道路を歩くイングランダーを発見。「逃がすものか」と呟いたニックは屋上から飛び降り、自殺防止用に広げられていた巨大マットに着地します。ニックはイングランダーを殴り飛ばし彼のポケットからダイヤを取り出します。それを掲げ「無実の証拠だ」「俺は無実だ！」と叫ぶニック。観衆から喝采が起こり、イングランダーは警察に連行されました。ニックは晴れて無罪放免となり、マーサーをとあるバーに誘います。そこにはニックの釈放を喜ぶ仲間が溢れていました。ニックはバーテンダーをマーサーに紹介します。彼はホテルで度々ニックを助けた人物でしたが、その正体はなんと父フランクでした。ジョーイがアンジーにプロポーズし、店内は大いに盛り上がります。ニックとマーサーが微笑み合い、この映画も終わりを迎えます。
以上、映画崖っぷちの男のあらすじと結末でした。
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