モーリスの紹介:1987年イギリス映画。イギリスの小説家であるエドワード・モーガン・フォースターの死後、1971年に出版された本を原作として製作された同性愛者の男性たちの物語。チャイコフスキー作曲の交響曲第6番「悲愴」が随所に使用され、世間体を守るために主人公への愛を捨てようとする恋人と、その恋人に苦しむ主人公の心を巧みに表現している。ヴェネツィア国際映画祭にて音楽賞の他、ジェームズ・ウィルビーとヒュー・グラントの2人は男優賞を受賞した。
監督:ジェームズ・アイヴォリー 出演:ジェームズ・ウィルビー(モーリス・ホール)、ヒュー・グラント(クライヴ・ダラム)、ルパート・グレイブス(アレック・スカダー)、デンホルム・エリオット(バリー医師)、ほか
映画「モーリス」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「モーリス」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
モーリスの予告編 動画
映画「モーリス」解説
この解説記事には映画「モーリス」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
モーリスのネタバレあらすじ:起
1909年秋。ケンブリッジ大学の2年生であるモーリス・ホール(ジェームズ・ウィルビー)は、3年生の先輩クライヴ・ダラム(ヒュー・グラント)と出会います。2人はやがて恋に落ち、ダラムを愛していたモーリスはダラムから告白されますが、当時はまだ同性同士の恋愛が社会的に認められていなかった時代であり、激しく動揺してしまいます。秀才で真面目な学生だったモーリスは、奔放なダラムに影響を受け2人で授業をさぼるようになり、揃って学長から休学処分を言い渡されます。モーリスはかつての師であるバリー先生(デンホルム・エリオット)に会いに行き、ダラムとのことを打ち明けますが、彼にも受け入れてもらえず居場所がなくなったので、ダラムの家を訪れます。2人は久しぶりの再会を喜びました。やがて、2人は家族ぐるみの付き合いになっていきます。
モーリスのネタバレあらすじ:承
ある時、2人の旧友で同性愛者のリズリーが不道徳行為を働いたとして警察に逮捕され、新聞の一面に載ってしまいます。彼に助けを求められたダラムは世間に対する恐怖からリズリーの申し出を断ってしまうのでした。その後、ダラムは弁護士になり、モーリスの家でお祝いのパーティーが開かれますが、溜まった勉強の疲れによりダラムが倒れてしまい、大事を取って家へ帰ることになります。回復したダラムはギリシャへ一人旅をしたのち、モーリスの家を訪れます。久々に会った2人でしたが、ダラムからこの関係を終わりにしようと別れを告げられ、モーリスはショックを受けます。その勢いに任せて、妹のエイダに酷いことを言ってしまうのでした。
モーリスのネタバレあらすじ:転
その後、モーリスの家宛てに、ダラムが婚約したと知らせが届きます。モーリスの仕事場にダラムから電話が入り、介添人になって欲しいことと、近々会いに来て欲しいと言われたモーリス。結局、彼の願いを聞き入れて介添人を担当し、結婚式が無事行われるのでした。モーリスはダラムの家によく泊まりに来るようになり、使用人のアレック・スカダー(ルパート・グレイヴス)と一夜を共にする仲になります。しかし、スカダーも故郷のアルゼンチンへ戻ることになり、モーリスに最後に会いたいと手紙が来ます。
モーリスの結末
モーリスの仕事場へ、スカダーがやって来ます。彼は、ダラムとの関係を知っていると言い放ち、モーリスを脅しますが、身分を弁えるよう言い返し、再び一夜を共にします。行かないでくれと言うモーリスでしたが、スカダーはそれを断ります。そして、スカダーを見送りに港へ向かったモーリスでしたが、船の出航時間になってもスカダーが姿を見せません。モーリスはダラムの家へ急ぎ、そこでモーリスと一緒になるために故郷を捨てたスカダーと再会します。モーリスはダラムにスカダーとの関係を話し、2人は結ばれます。ダラムは、愛するモーリスを、遂に失うのでした。
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