花の生涯~梅蘭芳(メイ ラン ファン)~の紹介:2008年中国映画。清朝に生まれ、中華民国、中華人民共和国にかけて京劇の女形俳優として活躍し、伝統ある京劇の近代化を推進した梅蘭芳(メイ・ランファン)の生涯を描く伝記映画。
監督:陳凱歌 出演:黎明(梅蘭芳)、章子怡(孟小冬)、孫紅雷(邱如白)、王学圻(十三燕)、余少群(梅蘭芳(青年期))、六平直政(吉野中将)、安藤政信(田中隆一)ほか
映画「花の生涯 梅蘭芳」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「花の生涯 梅蘭芳」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「花の生涯 梅蘭芳」解説
この解説記事には映画「花の生涯 梅蘭芳」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
花の生涯~梅蘭芳(メイ ラン ファン)~のネタバレあらすじ:京劇スターへ
清朝末期の北京。京劇の名門、梅家に生まれ、英才教育を受ける幼いワンホアの元に手紙が届く。「お前がこの手紙を読む時には、私は息を引き取っているだろう。前を私と同じような目に合わせたくはない。京劇を止めるのだ。永遠に舞台から去るのだ。お前には普通の人間として平和に生きて欲しい。」些細なことで宮中から不興を買い、処刑されてしまった伯父からの手紙だった。しかし。時は移り、梅蘭芳(メイ・ランファン)として一躍人気者となり、舞台上で喝采を受けるワンホアの姿があった。そして、邱如白(チュウ・ルバイ)との運命的な出会いが訪れる。ある夜、名家に生まれ外国で教育を受けた行政官邱の講演会を訪れたワンホアは、「京劇は、感情を表さない保守的なスタイルを止め、生き生きとした人間らしさを表現すべきだ。」との彼の意見に感銘を受ける。また、ワンホアの舞台に魅了された邱は、地位と家を捨ててワンホアの顧問となる。そして、盟友となった二人は京劇の改革を進めようとする。しかし、伝統と権威を重んじるワンホアの師である十三燕(シ・サンヤン)は、断固として反対。ついに、師と弟子との対決に発展してしまう。伝統と革新と、世間はどちらを求めるか、観客に問うことになった。結果は、ワンホアの圧勝であった。敗れて落胆する十だが、舞台衣装のまま駆けつけたワンホアと、元の師と弟子に戻り、京劇俳優の将来を託すのだった。
花の生涯~梅蘭芳(メイ ラン ファン)~のネタバレあらすじ:本当の恋と海外公演
更に時は移る。押しも押されもせぬスターとなったワンホアは、邱からアメリカツアーを勧められるが、リスクもあるため、躊躇する。そんな折、京劇の男形女優である孟小冬(メン・シャオドン)に出会った。二人は互いに惹かれあい、逢瀬を重ねる。しかし小冬は、ワンホアの妻の「私もあなたも梅蘭芳を独占してはいけない。彼はファンのものなのよ。」という言葉に、別れる決意をし、去ってしまう。そしてワンホアは、アメリカツアーを開催することを決心するのだった。1930年アメリカ、ニューヨーク市。新聞に書かれた前評判とは裏腹に、ツアーは大成功を収めた。だが、ワンホアと小冬を別れさせるための、邱の卑劣な企みが発覚したことを元に、ワンホアと邱の信頼関係は崩れ始める。
花の生涯~梅蘭芳(メイ ラン ファン)~のネタバレあらすじ:俳優の名誉
1937年、日本軍の北京占領により、ワンホアは舞台を断念して上海へと移るが、邱は京劇を見捨てようとするワンホアの元を離れる。しかし日本軍は、プロパガンダとして、高名な梅蘭芳を放ってはおかなかった。再三に渡り舞台に立つことを勧めるが、ワンホアは断り続ける。業を煮やした日本軍は、無理やりにも舞台に立たせようと企てをする。邱もワンホアに舞台に立つよう説得しようとするが、ワンホアは、かつて師と約した俳優の名誉を守るため、チフス菌を注射してまで自分を歌えなくし、更に髭を生やして、女形俳優の彼が舞台に立たない決心を人々に伝えた。邱はワンホアの気持ちを知って、彼に強いてきた人生を思い、「次の世があるなら、もうお前の邪魔をしたりしない。思うままに生きるといい。」と言って、ついに去った。そして、1945年、日本軍降伏後、梅蘭芳が舞台へ帰って来た。
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