明治侠客伝 三代目襲名の紹介:1965年日本映画。名匠・加藤泰が初めて演出した任侠映画。加藤監督の特徴であるローアングルと据えっぱなしの長回しが随所に見られる。わずか18日間で撮影されたプログラムピクチャーだが、一部の映画評論家が絶賛。加藤泰の評価が高まるきっかけとなった。
監督:加藤泰 出演:鶴田浩二(菊池浅次郎)、大木実(星野軍次郎)、津川雅彦(江本春夫)、藤純子(初栄)、安部徹(唐沢竜造)、嵐寛寿郎(江本福一)、ほか
映画「明治侠客伝 三代目襲名」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「明治侠客伝 三代目襲名」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「明治侠客伝 三代目襲名」解説
この解説記事には映画「明治侠客伝 三代目襲名」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
明治侠客伝 三代目襲名のネタバレあらすじ:起
明治40年の大阪。町内で行われている祭りを見学していた木屋辰の代表・江本福一は刺客に襲われて大怪我を負います。木屋辰は表向きは材木問屋ですが、実はやくざの一家です。福一の長男・春夫をはじめ、組員たちは新興の材木会社星野組に殴り込みをかけようと意気込みます。星野組の社長・星野軍次郎は以前から土方を手先に使って、木屋辰の家業を妨害していました。これも彼が糸を引いているに決まっています。しかし、木屋辰の番頭格である菊池浅次郎は血が頭に上っている春夫を諌めます。ここで下手に騒ぎを起こしては、星野たちの思う壺だからです。
明治侠客伝 三代目襲名のネタバレあらすじ:承
とりあえず浅次郎の言うことに従った春夫ですが、イライラが収まらず、馴染みになっている遊郭の店へ。彼を探しに来た浅次郎は、偶然初栄という女郎に出会います。彼は星野の配下のやくざ・唐沢竜造の女でした。危篤の父親のところに行きたいという初栄に同情し、浅次郎は金を払って彼女を国に帰します。そのことを知った唐沢は激怒。浅次郎への怒りを募らせるのです。
明治侠客伝 三代目襲名のネタバレあらすじ:転
やがて傷が元で江本親分は死亡。遺言によって後継者として指名されたのは、長男の春夫ではなく、皆から慕われている浅次郎でした。しかし揉め事を避けるため、浅次郎は春夫が堅気になることを条件に跡目を譲ります。春夫の元で堅気の会社となった木屋辰がスタート。浅次郎も後見人的な立場でその働きを見守ります。
明治侠客伝 三代目襲名の結末
間もなく浅次郎は新突堤工事を監督するため、神戸港の出かけることになりますが、これを好機到来と見た星野と唐沢は罠を仕掛け、春夫の馴染みの遊郭で彼を殺そうとします。幸い未遂に終わったものの、神戸でこの知らせを聞いた浅次郎は馬を駆って大阪へ。どこまでもしつこい星野と唐沢に堪忍袋の緒が切れ、ひとり長ドスを持って星野の会社に乗り込みます。襲撃に備えていた星野たちは返り討ちにしようと浅次郎に襲いかかりますが、修羅と化した浅次郎は手下たち、そして星野を血祭りに上げるのです。続いて唐沢の後を追いかける浅次郎ですが、今は唐沢の囲い者になっている初栄に止められてトドメを刺すのは断念。大人しく巡査に逮捕され、警察署に向かって歩いていきます。
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