メランコリアの紹介:2011年デンマーク,スウェーデン,フランス,ドイツ映画。鬱病の女性ジャスティンの結婚披露宴を姉の家でとり行うものの、ジャスティンの奇行によりすべてが台無しになり、一人になったジャスティンを引き取ることになったクレア一家ですが、惑星メランコリアが地球に大接近し、ジャスティンとメランコリアの間で揺れる一家を描いた話です。
監督:ラース・フォン・トリアー 出演:キルスティン・ダンスト(ジャスティン)、 シャルロット・ゲンズブール(クレア)、アレクサンダー・スカルスガルド(マイケル)、ブラディ・コーベット(ティム)、キャメロン・スパー(レオ)、シャーロット・ランプリング(ギャビー)、イェスパー・クリステンセン(リトル・ファーザー)、ジョン・ハート(デクスター)、ステラン・スカルスガルド(ジャック)、キーファー・サザーランド(ジョン)ほか
映画「メランコリア」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「メランコリア」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
メランコリアの予告編 動画
映画「メランコリア」解説
この解説記事には映画「メランコリア」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
メランコリアのネタバレあらすじ:起
コピーライターのジャスティンはマイケルとの結婚披露宴のため、姉のクレアの屋敷にリムジンで向かいました。しかしジャスティンの気ままさに2時間到着が遅れました。到着するとクレアに叱られ、クレアの夫ジョンは招待客に披露宴の遅れを謝り、宴は始まりました。ジャスティンは鬱病をもっていて披露宴の途中でも突然居なくなったりと奇行が目立ちました。夫のマイケルは優しく見守りました。ジャスティンの両親の挨拶に移りました。父親のデクスターは招待客の前で、妻であるジャスティンの母親をなじりました。これに対し母親は披露宴をぶち壊すようなスピーチをして宴は険悪なムードに陥りました。
メランコリアのネタバレあらすじ:承
ケーキー入刀を控えてもジャスティンの奇行は収まりません。家の外に出て居なくなったりしてその度姉のクレアがフォローしました。宴も終わり近くになった頃、ジャスティンはスピーチでコピーライターから管理職に昇格させてくれた上司のジャックをこき下ろしました。これに怒ったジャックは皿を割りジャスティンをクビにしました。夫のマイケルに対しては初夜を迎えるに当たりベッドで迫りますが、ジャスティンは抵抗し、野外へ連れ出し、野外で交わりました。父親のデクスターはジャスティンの引き留めを無視して帰りました。そして最後に夫のマイケルもジャスティンに別れを告げ立ち去りました。ジャスティンは自分の奇行により周りの人々を全て失い、姉のクレアの家で住むことになりました。
メランコリアのネタバレあらすじ:転
クレアは妹であるジャスティンを乗馬に連れだしたり、好きな食事を作ったりと世話をし始めました。クレアの夫ジョンはこの光景にいい顔をしませんでした。クレアの息子は最初は叔母さんと一緒に住めることに喜んでいましたが、ジャスティンの奇行に疑問を持ち始めていました。そんな頃ジョンが地球に大接近する惑星メランコリアの話をもちだしました。ジョンは学者による地球との衝突を回避する説を信じていました。一方クレアはネットで色々検索し、地球と衝突して地球が消滅する説を信じていました。ジョンはレオと一緒に観測用の機材を揃えていましたが、一方では衝突する可能性も考えて必要なものを買いそろえていました。そんな時クレアが夜ジャスティンと話しているジャスティンが人類は滅びると言いはじめ、信用しないクレアに対し、披露宴の余興だったビーズの数をピタリと当てました。これを聞いたクレアには何とも言えぬ不安がよぎりました。クレアの家の執事リトル・ファーザーの姿が見えなくなりました。
メランコリアの結末
やがてメランコリアが大接近する日が迫りました。空を見ると巨大な惑星が見えています。ジョンは興奮して望遠鏡を覗き、クレアやレオに見せました。翌朝クレアが目覚めるとジョンはまだ観測していました。寝不足だったクレアが居眠りをして目覚めるとジョンの姿が見えませんでした。もしやと思いキッチンの睡眠薬の隠し場所を見ると、空になっていました。馬小屋を探しに行くとジョンが自殺していました。クレアはメランコリアが地球に激突すると直感しました。家にいるのはジャスティンとレオの3人です。この状況下で冷静なのはジャスティンだけでした。3人は覚悟を決め庭から迫りくるメランコリアを見ました。視界全体にメランコリアが広がっています。次の瞬間爆音と閃光を放ちすべてが終わりました。
憂鬱な感情、ネガティブさ、メランコリーは厄介だ。鬱病をかかえた主人公は、周囲に迷惑をかけ続け、人を嫌な気分にさせる。しかし、この映画の中で唯一、世界の終焉を冷静に迎えることができるのは彼女だけである。なぜなら、終わることを本当に理解しているから。生きるために、人は前向きでいなければならない。でも、自分の力ではどうしようもない現実を目の当たりにしたとき、人はただ受け入れるしかない。たとえそこに憂鬱な感情が付きまとうとしても。