無法松の一生の紹介:1965年日本映画。何度も映画化されている岩下俊作の小説『富島松五郎伝』を勝新太郎主演でリメイク。脚本は1943年のオリジナルである伊丹万作のものをそのまま利用している。監督は大映のプログラムピクチャーを多数手がけた三隅研次。
監督:三隅研次 出演:勝新太郎(富島松五郎)、有馬稲子(吉岡よし子)、宇津井健(吉岡小太郎)、二宮秀樹(少年時代の敏雄)、大塚和彦(中学以降の敏雄)、安部徹(撃剣の師範)、東野英治郎(結城重蔵)、大辻伺郎(オィチニの薬屋)、遠藤辰雄(俥夫熊吉)、ほか
映画「無法松の一生(1965年)」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「無法松の一生(1965年)」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「無法松の一生(1965年)」解説
この解説記事には映画「無法松の一生(1965年)」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
無法松の一生(1965年)のネタバレあらすじ:起
明治時代の小倉に、富島松五郎(勝新太郎)という車引がいました。気が短く粗暴なことで有名で、その日も黒崎で若松警察の撃剣師範と喧嘩。
ステッキで殴られて怪我をしましたが、それが瘉えるとすぐに芝居小屋で騒動を起こし、ヤクザの親分である結城重蔵(東野英治郎)の仲裁で事なきを得ます。そんな事はしょっちゅうなので、彼の無法松というあだ名は小倉中に知れ渡っていました。
ただ、行動は荒っぽくても、その本当の心根は優しく、そのために周りの人々は迷惑をかけられながらも彼を愛しています。
無法松の一生(1965年)のネタバレあらすじ:承
ある日、松五郎は男の子が怪我で泣いているところに出くわします。見捨てても置けず、その子を背負って家まで送ってやると、対応に出てきたのは美しい女性でした。
彼女はその子供、つまり敏雄(二宮秀樹)の母親で、吉岡大尉(宇津井健)の夫人よし子(有馬稲子)。この事をきっかけに松五郎は吉岡家に出入りすることになります。実は初めて会った時から彼はよし子に惚れていました。
やがて、主人の吉岡大尉が風邪で急逝。よし子から敏雄の教育について相談を持ちかけられ、感激した松五郎は心の底から協力を約束します。
無法松の一生(1965年)のネタバレあらすじ:転
以後、松五郎の生活はよし子と敏雄が中心となります。運動会、卒業式など、折々の行事にはよし子と一緒に顔を見せ、寂しい母子にとって夫、父親の代わりになる頼もしい存在でした。
中学生になった敏雄(大塚和彦)が仲間に混じって師範学校の生徒たちと喧嘩を始めると、先頭に立ってその手本を見せ、男らしさを身を持って教えます。
しかし、やがて敏雄は熊本の第五高等学校に合格。寄宿生活を始めたため、松五郎とも自然と疎遠になっていきます。
無法松の一生(1965年)の結末
夏休みに入り、敏雄が帰省。五高の教授も祇園太鼓を聞くために一緒にやってきます。祭りの日にその教授を案内していた松五郎は、自ら山車に飛び乗って太鼓を打ちます。
その後、珍しく自分からよし子の家を訪ねた松五郎は、発作的に彼女の手を握るものの、すぐに「俺の心は汚なか」と呟き、慌てて辞去。そしてこれが2人が会う最後の機会となりました。
松五郎は酔っ払って雪の中に倒れ、そのまま死んでしまうのです。死後、行李を調べるとよし子と敏雄名義の預金通帳があり、500円という大金が預け入れてありました。
以上、映画「無法松の一生」のあらすじと結末でした。
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