流し屋 鉄平の紹介:2015年日本映画。流しの歌で飯を食う鉄平は、漁師町で歌手になりたいという朱美を勇気づけます。新宿に帰った鉄平が朱美と再会すると、悪徳プロデューサー金杉の店で歌いながら歌手デビューを待っていることを知ります。金杉の下で、朱美と昔ユニットを組んでいた景浦がゴーストライターとして曲を作っていました。景浦が朱美の為に作った曲を金杉が奪い取ったことから、鉄平は仲間を集め曲を取り返そうと動きはじめます…という内容の寺島進主演の人情ドラマです。
監督:榊英雄 出演者:寺島進(鉄平)、夏菜(朱美)、加藤慶祐(ジョー)、高岡奏輔(景浦)、今野鮎莉(しずく)、大森南朋(竜一)、 哀川翔(トラックの運転手)、勝矢(石丸)、片岡礼子(昌子)、名高達男(金杉)ほか
映画「流し屋 鉄平」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「流し屋 鉄平」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
流し屋 鉄平の予告編 動画
映画「流し屋 鉄平」解説
この解説記事には映画「流し屋 鉄平」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
流し屋 鉄平のネタバレあらすじ:起
流しの鉄平が、バイクの後ろに乗ってある港町に着きます。夜になり、流しの客を求めてバーやスナック、居酒屋を回っています。どの店も鉄平に用はなく、一件の居酒屋で一曲歌っていました。客の若者たちは全く聞いていない状況で、店主も「もう帰ってくれ」と言っていた時、一人の女性が店に入って来ます。
それは鉄平の歌声に惚れたという朱美でした。朱美は「25歳までユニットを組んで東京で歌っていたが、帰ってきた。でも、もう一回歌を歌いたいと悩んでいる」と相談します。鉄平はあっさり「じゃあ歌えばいいじゃないか」と言った事で、吹っ切れた朱美は「東京へ行く」と言って走り出します。
新宿の街ではジョーが路上ライブをやっています。客は全くいない中、鉄平が帰って来ました。鉄平を師匠と仰ぐジョーは、二人で行きつけのラーメン屋に行きます。そしてチャーシューを買って『井の上』という小料理屋を訪れます。
今日は女将の夫の竜一の命日でした。店にはヤクザだった竜一の舎弟で今はゲイの石丸や、数人が集まっていました。一人娘のしずくは鉄平には冷たく当たっていました。ジョーが竜一とのなれそめを鉄平に聞くものの答えないため、石丸が代わって言います。流しにやってきた鉄平に、「ギターを教えてくれ」と頼んだのが竜一でした。そして竜一にギターを教えている時、昌子が産気づいて、店で生み落したのがしずくでした。
流し屋 鉄平のネタバレあらすじ:承
アイドルを売り出すプロデューサーの金杉は、借金のカタに景浦という青年をゴーストライターとして、自分の名前で曲を作らせていました。その景浦はいつもジョーのライブを見て注文を付けていました。
新宿で流しをしていた鉄平が、客引きをやっている朱美に会います。朱美は「店で歌を歌って、デビューを目指している」と言って、自分の勤める店に連れて行きます。ポールダンサーが踊り、専属の歌手がステージで歌うショーパブでしたが、鉄平は朱美に「あの店はちょっと違うんじゃないか?」と忠告します。しかし朱美は、「この店からデビューしたアイドルは多い」と言います。金杉は裏で、音楽会社の担当者に店の女を抱かせて売り込ませていたのでした。そのまま昌子の店に寝泊まりするようになった鉄平でしたが、しずくにはいつも冷たくされました。
ジョーは景浦と話をするようになり、影浦が以前ユニットを組んで歌を歌っていたことを知ります。景浦は金もなく空腹でした。鉄平は朱美の店が終わるのを待って一緒に帰っていました。鉄平が「ジョーが出るオーデションを受けろ」と言った後、空腹でお腹の鳴る朱美を見て、いつものラーメン屋へ連れて行きます。店内にはジョーと景浦が座っています。朱美と景浦が目を合わせた時、懐かしそうに二人は話し始めます。二人はユニットを組んでいたのでした。突然景浦が飛び出し、朱美が追いかけます。そのあとを鉄平が追いました。
流し屋 鉄平のネタバレあらすじ:転
景浦は「朱美が歌をやめると言って帰った後、借金が全て自分に降りかかり、その借金を帰すために金杉からゴーストライターを命じられた」と言います。朱美は「もう一度歌手を目指すために出てきたと言い、オーデションを受ける」と言います。すると景浦は朱美の為に曲を作りはじめます。
二人は毎日会い、曲作りをしました。そして朱美が出来上がった曲を鉄平に聞かせます。鉄平は「いい!」と言います。朱美が鉄平に金杉のオーデションに出る話をすると、石丸は「金杉には裏の顔がある」と言います。景浦が金杉に楽譜を持っていきます。事務所にはオーデションで優勝する予定のマリアがいました。
マリアは景浦のバックにあった音楽プレーヤーを聞いていました。それは朱美の曲でした。マリアは「この曲がいい」と言うと金杉が取り上げて聞きます。更にマリアが景浦のスマホの画像から朱美を見つけます。朱美を事務所に呼び出し、楽譜を奪うと、「この曲をマリアに歌わす」と言います。解放された二人は公園にいました。
景浦は朱美に「歌なんてどうでもいい、僕と結婚しよう」と言います。朱美は「この曲が二人の再スタートなのに、なんにもわかっていない」と言ってその場を走り去ります。昌子の店で鉄平がジョーと話していると、しずくが「大の大人が夢なんか追ってバカみたい」とけなします。その時、朱美が飛びこんできました。鉄平に抱き着くと「やっぱり私、歌を歌いたいんです」と泣きながら言います。
鉄平は「夢の見かたを教えてやる」としずくに言うと、朱美に「あなたの夢はまだイントロです。まだまだこれから歌いだせるんです。大丈夫です。景浦さんの歌を絶対取り返しましょう」と言うと、朱美は「私の歌です、鉄平さんが弾いてください」と言います。
流し屋 鉄平の結末
しずくが鉄平のギターを見て「それお父さんのギターでしょう」と言います。昔、鉄平は酒場で喧嘩をし、手を怪我し、ギターを壊していました。それを見た竜一が「お前の手は血を流すためにあるんじゃない、歌を流すためだ」と叱りつけ、自分のギターを使えと言って渡されたことを思い出します。
オーデションが始まりました。音楽関係者が多く集まる中、マリアに気に入られて最終選考に残ったジョーがいます。そしてマリアとハグをして楽しそうにしています。ステージの裏には鉄平としずくがいます。マリアの出番となりました。するとジョーがマリアを抱きしめて離しませんでした。その隙に鉄平がステージに立ちギターを弾きはじめます。
照明と音響室には石丸がいて、係の男を縛り上げていました。鉄平は朱美を呼びます。緊張した朱美はステージで転んだものの、景浦の作った曲を歌い始めます。金杉はステージを止めろと叫びます。男たちがステージに向いますが、鉄平らが、商店街の友人を集めていて、壁を作っていました。金杉の暴言と暴力をしずくが動画に収めていました。
鉄平のギターで歌う朱美の前に景浦がやってきます。鉄平は景浦にギターを渡します。二人の再スタートの歌が始まりました。ジョーはマリアに「心がこもっていないと歌じゃない」といって突き放します。客席では音楽関係者が「この曲はいい」と興味を持っていました。鉄平は金杉に近づきアッパーカットをくらわせます。
翌朝、鉄平は昌子の店を出ていました。巷では動画サイトにアップされた金杉の蛮行の動画を皆が見ていました。旅に出た鉄平はヒッチハイクで乗ったトラックのラジオから、朱美と景浦の歌が流れているのを運転手と一緒に聞くのでした。
以上、映画「流し屋 鉄平」のあらすじと結末でした。
この映画の感想を投稿する