夜のピクニックの紹介:2006年日本映画。第2回「本屋大賞」を受賞した恩田陸の同名小説を映画化した作品で、一昼夜かけて80kmの距離を歩く「歩行祭」を舞台に高校生の友情や葛藤を描いた作品になっています。シンプルな設定ながら学生生活を思い出すような描写がいくつも見られ、自然とノスタルジーに浸ることのできる一本です。
監督:長澤雅彦 出演:多部未華子(甲田貴子)、石田卓也(西脇融)、西原亜希(遊佐美和子)、郭智博(戸田忍)、加藤ローサ(榊杏奈)、貫地谷しほり(後藤梨香)、松田まどか(梶谷千秋)、柄本佑(高見光一郎)、ほか
映画「夜のピクニック」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「夜のピクニック」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
夜のピクニックの予告編 動画
映画「夜のピクニック」解説
この解説記事には映画「夜のピクニック」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
夜のピクニックのネタバレあらすじ:起
主人公・甲田貴子は高校3年生で、今回が最後となる恒例の学校行事「歩行祭」を迎えていました。貴子は今年の歩行祭にある決意を胸に参加しており、それは異母兄妹であり同じクラスの西脇融と会話をするというものでした。貴子と融は面識があるものの、その境遇から互いに避けるように学校生活を送っていました。周囲にも2人が異母兄妹であるという事実は知らせておらず、意識はしているものの言葉を交わさない2人のあいだには、いつも微妙な空気が流れていました。2人の距離感から周りにいた友人たちからは好意があるのではと勘違いされながら、貴子にとって最後の歩行祭がスタートします。
夜のピクニックのネタバレあらすじ:承
長く険しい道のりの歩行祭も、初めのうちは遠足気分で生徒たちも楽しそうに歩いています。歌を歌ったり芝居がかった演技を披露したり、そんな光景を見て切なくなる生徒もいたりと、さまざまな生徒たちに混じり、貴子にも融と話すチャンスがやってきます。休憩中に一緒にお弁当を食べることになった貴子たちと融ですが、やはり言葉を交わすことができず、一緒にいた友人らも貴子と融の関係に疑問を抱いている様子でした。しかし実は貴子の親友である遊佐美和子と榊杏奈だけは、貴子の母親から貴子と融の2人が異母兄妹であることを知らされていました。
夜のピクニックのネタバレあらすじ:転
美和子は貴子を気遣い、歩行祭で融との関係を改善させようと働きかけます。またアメリカに引っ越してしまった杏奈も貴子と融のことを思い、弟である順弥を歩行祭に潜入させていました。順弥は姉の好きだった人を探し出そうとしている過程で、貴子と融が異母兄妹であることを貴子や融の友人の前でしゃべってしまいます。融の親友である戸田忍は2人の関係性に驚きながら、今まで事実を話してくれなかった融に納得のいかない様子でした。忍は歩行祭のあいだ貴子と融の仲を怪しみ、けしかけていました。「貴子に悪いことをしてしまった」と話す忍に、融は謝るばかりでした。
夜のピクニックの結末
最後の自由歩行中に足をくじいてしまった融のために、忍と貴子、美和子たちは荷物を交代に持ちながらゴールへ向かっていました。忍と美和子が気を利かせたことで、貴子と融は話す機会を与えられ、今まで言えなかった自分の気持ちをお互いに吐露します。会話はなくてもお互いに意識していた2人はすぐにお互いの境遇を理解し合うことができ、融は「もっと青春しておくんだった」と後悔し、貴子は「いま、してるじゃん」と答えます。2人はいつかまた一緒に歩くことを約束して、学校へと続く最後の道を歩いていくのでした。
以上、映画「夜のピクニック」のあらすじと結末でした。
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