ニモーナの紹介:2023年アメリカ映画。1000年受け継がれてきた騎士の伝統。バリスターは庶民から初めて騎士に就任されるということで注目を浴びています。しかし、ある事件がバリスターを襲い、彼は追われる身となってしまいます。そんなときに、ニモーナというファンキーな少女が現れ、仲間になりたいと志願。バリスターはそんなことより、自分にはするべきことがあると断りますが…。N・D・スティーブンソンによるグラフィックノベルが原作のアニメーション映画です。
監督: ニック・ブルーノ、トロイ・クエイン 声優: クロエ・グレース・モレッツ(ニモーナ)、リズ・アーメッド(バリスター・ボールドハート)、ユージン・リー・ヤン(アンブローシャス・ゴールデンロイン)、フランセス・コンロイ(校長)、フリオ・トーレス(ディエゴ)、ほか
映画「ニモーナ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ニモーナ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「ニモーナ」解説
この解説記事には映画「ニモーナ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ニモーナのネタバレあらすじ:起
昔、恐怖とは無縁の国がありました。しかし、突如としてモンスターが国を襲います。それにグロレスが立ち向かい、再び国に平和が訪れました。それからグロレスは民を守ることを誓い、騎士の精鋭部隊を訓練し、王国を守る役目を代々受け継ぐことを命じました。
それから1000年後。王国は繁栄し、グロレスの任命通り騎士の伝統は継承されました。今夜は騎士の就任式。騎士に選ばれる者はグロレスの家系のものばかりという中、孤児で庶民のバリスターは騎士を夢見ていました。騎士の子孫ではないから難しいとされていましたが、幼い頃に女王に認められ、バリスターは騎士の道を本格的に目指すことにします。
彼はチャンスをものにして騎士学校を首席で卒業。同期でグロレスの子孫アンブローシャスがバリスターの恋人です。彼は明るく社交的で、今最も期待されている騎士。世論でもアンブローシャスが一番人気です。一方バリスターは、真面目で寡黙な人柄。子孫ではない庶民のバリスターに、騎士が務まるのか疑問視する人が多いのが現状です。
そして騎士就任式。女王のお墨付きのバリスター。バリスターは自分に人気がないことを自覚しており、自分は本当に騎士にふさわしいのか、不安気な面持ちです。その不安とは裏腹に、女王はバリスターに期待し、歴代初めての庶民からの騎士の認定ということで、会場は大盛り上がり。
安堵したバリスターは女王から剣を受け取ります。すると、突如としてその剣が変異し、女王を直撃。その攻撃で女王は亡くなってしまいます。当然の出来事で、アンブローシャスは女王を守ろうと咄嗟にバリスターの腕を切り落としてしまいます。パニック状態の会場の中、バリスターは逃げ、女王殺しとして追われる身となってしまいます。
ニモーナのネタバレあらすじ:承
王国でバリスターは悪者呼ばわり。バリスターは隠れ家に身を潜めます。そこに、ニモーナと名乗る少女が現れます。口調は荒々しく、ハードロックが好きそうないで立ち。ニモーナはバリスターが悪者だと聞きつけ、バリスターのパートナーを志願します。
バリスターは必死に抵抗し、自分は女王殺しの犯人ではないと説明。彼は悪者ではないことに気づいてニモーナはがっかりします。バリスターが真犯人探しについてニモーナに熱弁しているところ、ついに騎士に見つかってしまい捕らえられてしまいます。
牢屋の中、自分は女王殺しの犯人ではないと、騎士学校の校長に訴えましたが、信じてくれませんでした。途方に暮れているバリスターの元に、ニモーナがやってき、小動物になって牢屋から出してくれます。どうやらニモーナは変幻自在に姿形を変えられるようです。逃げている途中、アンブローシャスとばったり会い目が合います。恋人の目を見たバリスターは、自分を殺人者だと思っている目だと落ち込みます。
ニモーナはサイやクジラなど様々な動物に変身し、騎士学校で大暴れ。そして、バリスターとともに脱出することに成功します。その様子を見てバリスターは、ニモーナがモンスターであると疑います。なぜ自分を助けてくれるのかバリスターがニモーナに問うと、「嫌われ者同士だから」と。
騎士就任式の直前、剣を渡したのは見習いのディエゴだと覚えていたバリスターは、彼を調査することにします。ニモーナはそれに協力し、バリスターの無実の罪を晴らせたら正式なパートナーになることを要求します。
騎士学校はニモーナたちのせいで壊滅状態。騎士たちは本格的にバリスターを捜索し始めます。国中にテストでモンスター警報を出すなど、超厳戒態勢です。
地下鉄で移動しようと行動しているバリスターとニモーナ。検問していた騎士にみつかりそうになり、バリスターが焦っていると、ニモーナがバリスターへと変身。しかし、監視カメラでその様子を見たアンブローシャスは、これは本物のバリスターではないと即断。映像をよく見ると、影に本物のバリスターが身を潜めながら電車に乗っているところを目撃。終着駅で待機するよう、アンブローシャスは指示を出します。
電車の中、ニモーナのことをもっと知ろうと会話を交わすと、ニモーナは長い間孤独な時間を過ごしたと言います。しかし、途中でニモーナはふざけはじめ、それが本当の話なのかバリスターはわからなくなります。
到着駅ではアンブローシャス率いる騎士たちが待ち伏せしていました。ニモーナお得意の変身で逃げ出すことに再び成功。騎士に追われながらもディエゴを見つけ、連れ出します。
自分の剣に一体何をしたのかと、バリスターはディエゴに詰め寄ります。すると、ディエゴはある動画を差し出し、そこにはバリスターの剣をすり替えている校長の姿を映っていました。それを見て言葉を失うバリスター。ニモーナはすぐにネットに拡散すればいいと言いましたが、学校の信頼が失墜してしまうからと、バリスターは断ります。
ニモーナのネタバレあらすじ:転
動画を持って校長に直接この動画を見せようとするバリスターでしたが、ニモーナは反対します。問題は校長だけだからと、バリスターは考えを変えるつもりはありません。それに対してニモーナは、バリスターは洗脳されていると。グロレスにも学校にも、モンスターがやってこないようにする壁にも疑問を持つべきだと伝えます。
その反対を押し切り、バリスターがアンブローシャスと校長の前で証拠を見せると、携帯を撃たれて証拠を失ってしまいます。「自分は人殺しではないとわかるだろう」とアンブローシャスに問いかけるバリスター。それでもアンブローシャスは剣をバリスターに向けます。
仕方なくバリスターも武器を手に取ります。大暴れするバリスターとニモーナ。すると、ついにモンスターの姿をあらわしたニモーナ。ニモーナはやっぱりモンスターだったのだと確信します。
モンスターの姿で、ある女の子を助けたニモーナ。しかしその女の子は、モンスターだからと剣をニモーナに向け、ニモーナはそれにショックを受けます。自分と違うものを剣で貫けば英雄になれると教えられているこの世の中。「本当のモンスターは私なのか?」その言葉にバリスターは、はっとさせられます。それをきっかけに、騎士学校やアンブローシャスが果たして正しいのか考え方を改めます。
例の動画を見たアンブローシャスは、校長に詰問をします。校長は壁からモンスターがやってくることにすごく怯えているようです。校長は女王に、長年守り続けた歴史を破ってはいけないと説得しましたが、それを無視して女王はバリスターを騎士に任命。それは壁にヒビがはいるきっかけになると校長は直感していました。
そして、校長はアンブローシャスを刺し、女王を死ぬように仕向けたのは自分だと罪を認めます。実は、そのアンブローシャスの正体は変身していたニモーナで、バリスターがしっかりと証拠になる校長の自白を録画していました。考えを改めたバリスターは、その隠し撮りをネットで流出し、校長に非難が集中します。バリスターとニモーナの絆はどんどん深まっています。
真実を知ったアンブローシャスは校長を逮捕しようとすると、校長はある巻物を見せて「これで全てわかった」と言います。その巻物を見て、アンブローシャスは目を見開きます。
ニモーナの結末
校長は会見を開き、あの動画に映っているのは自分ではなくモンスターだと発表。モンスターはあらゆる人間にも変身できることを伝え、隣の人はもしかしたらモンスターかもしれないと、国民の気持ちを揺さぶります。そして、暗殺者とモンスターを排除しない限り、この国に平和は訪れないと国民に呼びかけます。
アンブローシャスはバリスターを呼び出し、信じなくて申し訳ないと謝罪をします。全てはモンスターの作戦であったとアンブローシャスが言い、バリスターは理解に苦しみます。1000年間学校にあった巻物をアンブローシャスが見せると、そこにはニモーナの姿が描かれていました。
彼女はグロレスが倒したモンスターだったのです。長年の恨みによる復讐だと、アンブローシャスが説明し、彼女は大切な友達だとバリスターの心が揺らぎます。「愛している」とアンブローシャスから言われ、無言でバリスターはその場を立ち去ります。
帰宅後、ニモーナに詰問するバリスター。味方だと思っていたバリスターに信じてもらえなかったニモーナは落ち込みます。
ニモーナの過去。ニモーナはなかなか周囲に馴染めず、仲間にいれてもらえませんでした。ニモーナはさまよい、そして井戸にたどり着きます。そんなときに、ブロンドの女の子が話しかけてくれ、友達になります。嬉しかったニモーナ。その女の子は変身できるニモーナも受け入れてくれました。
しかしある日、大人たちにニモーナの存在がばれてしまい、モンスターだと攻撃されてしまいます。それがきっかけで町が火事になります。自分の身を守るために狂暴化したニモーナの姿を見たブロンドの女の子は、木剣をニモーナに向けて「暗闇に戻りなさい」と険しい表情で言いました。その友達だった女の子がグロレスでした。
そして現在。バリスターに信じてもらえなく落ち込んだニモーナは、また同じことが繰り返されていると感じ、ニモーナの感情が暗闇の中へと吸い込まれていきます。すると、ニモーナは黒い巨大なモンスターになってしまいます。大勢の騎士たちが繰りだされ、一斉攻撃。モンスター化したニモーナは打撃を受けるも、騎士学校目指して突き進みます。
危機を感じた校長は大砲を王国に向けて装備するよう指示。大砲が放たれれば、王国の約半分が破壊されます。アンブローシャスは止めるように言いますが、校長は聞く耳を持ちません。
逃げ惑う人々。多くの国民がニモーナを恐れ、そして殺したいと思っています。そのことに恐怖を感じ、悲しむニモーナ。国の象徴となっている剣を持つグロレスの像に辿り着いたニモーナは、その像の剣に自分の心臓を刺そうとします。それを止めるバリスター。ニモーナを信じなかったことを謝ります。
その瞬間を国民が見守ります。「君はニモーナだ。俺の友達だ」と伝えます。モンスター化したニモーナは元の姿に。たくさんの攻撃を受けたため、ニモーナはボロボロです。涙を流しながらバリスターに寄り添います。そこに「大砲を撃て」と命じる校長。そして、自ら発射。ニモーナすぐさまそれを止めに行き、爆撃に衝突し、ダストになりました。バリスターは悲しみます。
ニモーナのおかげで王国に平和が戻り、悪人だったニモーナとバリスターは、今ではヒーローとなり、ニモーナの死を多くの国民が悲しみました。
かつてニモーナとすごしたアジトにバリスターが戻ると戸を叩く音が。ニモーナだと思い走って向かいますが、そこに人影はありませんでした。勘違いだったかと落ち込むバリスターでしたが、ニモーナの声でバリスターを呼ぶ声が。振り向いたバリスターは目を輝かせて喜び、この映画の幕は閉じます。
以上、映画「ニモーナ」のあらすじと結末でした。
この映画の感想を投稿する