誰も守ってくれないの紹介:2008年日本映画。伝説の人気ドラマ『踊る大捜査線』のスタッフが贈る社会派ムービーです。世間を揺るがした、未成年の少年による猟奇殺人事件。世間の容赦ないバッシングに晒される犯人の妹をただ一人だけ守ろうとする刑事の苦闘を描きます。
監督:君塚良一 出演者:佐藤浩市(勝浦卓美)、志田未来(船村沙織)、松田龍平(三島省吾)、柳葉敏郎(本庄圭介)、石田ゆり子(本庄久美子)、佐々木蔵之介(梅本孝治)ほか
映画「誰も守ってくれない」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「誰も守ってくれない」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
誰も守ってくれないの予告編 動画
映画「誰も守ってくれない」解説
この解説記事には映画「誰も守ってくれない」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
誰も守ってくれないのネタバレあらすじ:起
家庭崩壊の危機を迎えつつあった勝浦刑事(佐藤浩市)。中学生になる娘は両親を仲直りさせようと伊豆への旅行を計画、その気になった勝浦は休暇を申請、娘へのプレゼントまで用意しました。ところが、直前になって小学生の姉妹が惨殺されるという事件が発生。勝浦の休暇は取り消され、上司の坂本(佐野史郎)に呼び出された勝浦は同僚の三島(松田龍平)とともに加害者の家族の保護を命じられました。程なくして犯人の18歳の少年(飯嶋耕大)が逮捕され、少年の妹である船村沙織(志田未来)ら家族はマスコミや世間の恰好の餌食となっていきました。少年は黙秘を続けるなか、勝浦は三島と共にマスコミを振り切り、沙織から事情聴取しようとしましたがすぐに居場所を突き止められました。
誰も守ってくれないのネタバレあらすじ:承
三島は少年宅の家宅捜索に合流することになり、勝浦はやむなく沙織を自分のアパートに匿いますが、沙織の携帯電話を取りに少年宅へ向かうと、トイレで少年の母(長野里美)が自殺を図っているのが発見され、勝浦の蘇生の甲斐なく母は死亡しました。沙織は母の死を交際相手の園部達郎(冨浦智嗣)からの電話で知り、「誰も守ってくれない」ことを悟った沙織は心を閉ざして何も語ろうとはしませんでした。勝浦は元々家族旅行で行く予定だった西伊豆のペンションに沙織を匿うことにしました。しかしその頃、ネットの世界では“だいまじん”と名乗る人物(ムロツヨシ)の掛け声のもと、沙織や彼女を匿う勝浦の写真や個人情報が晒されていました。
誰も守ってくれないのネタバレあらすじ:転
勝浦と沙織を迎え入れたペンション経営者の本庄夫妻(柳葉敏郎、石田ゆり子)はかつて息子を殺害されており、勝浦はその事件を担当した忘れえぬ過去がありました。本庄夫妻は警察の対応は憎んでも決して勝浦を責めなかったのですが、沙織が殺人事件加害者の妹と知るや態度を急変させ、即刻出ていくよう迫りました。一方、東京では三島が“だいまじん”の身柄を取り押さえたのですが、一向にネット拡散は収まらず、ペンションには多くの野次馬が押し寄せ、中には窓に石を投げつける者までいました。ペンションの場所が漏れたのは沙織が達郎に打ったメールが原因のようで、夜になると達郎がペンションに現れ、それまで口を閉ざしていた沙織はガラリと表情を変えて明るく振舞うようになりました。ところが翌朝、達郎は勝浦の目を盗んで沙織をペンションから連れ出し、ビジネスホテルに連れていきました。しかし、実は達郎こそがネット民に沙織の個人情報を売った張本人であり、沙織のことを殺人者の妹だとして最初から見下していたのです。
誰も守ってくれないの結末
ホテルの部屋には隠しカメラやパソコンが発見され、駆け付けた勝浦がそれらを撤去するとそこに野次馬たちが駆け付け、勝浦は沙織を庇って暴行を受け負傷してしまいます。その様子を見た沙織は、ようやく勝浦に重い口を開き始めました。加害者となった兄は以前は沙織に優しく接してくれていたのですが、両親が大学受験勉強を強要するようになってからは人が変わったように部屋に閉じ籠りがちとなり、事件の日に自宅に帰って来た兄は血まみれの手を風呂場で洗っていたのだというのです。語り終えた沙織は勝浦の腕の中で泣きじゃくり、勝浦は「家族を守るのはお前だ。父親を、兄を守るのはお前だ」と諭しました。やがて沙織は本格的に供述に応じることとなり、別れ際に勝浦へ「忘れ物」といって、勝浦が娘のために買ったプレゼントを手渡しました。勝浦は娘に電話を入れました。その頃、世間の関心は新たな事件に移り始めていました。
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