最後のランナーの紹介:2016年中国,香港,アメリカ映画。1924年のパリ五輪の金メダリスト、エリック・リデル(中国生まれのイギリス人)は映画『炎のランナー』で知られますが、その彼の後半生は知られていません。五輪後にキリスト教の布教のため中国に渡ったリデルは太平洋戦争に巻き込まれますが、そこでもキリスト教精神と走ることを忘れずに誇り高く生きていきます。『最後のランナー』はリデルの中国での人生を描いた作品、日本人には見るのが辛い部分もありますが、人類愛と平和の大切さを考えさせる映画です。
監督:スティーヴン・シン 出演:ジョセフ・ファインズ(エリック・リデル)、ショーン・ドウ(ジ・ニウ)、エリザベス・アレンズ(フローレンス・リデル)、リチャード・サンダーソン(ハバート先生)、ジェシー・コーヴ(ヒュー・ジョンソン)、オーガスタ・シュウ=ホランド(キャサリン・スタンディッシュ)、クラタ(浅野長英)、ユモト(小林成男)ほか
映画「最後のランナー」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「最後のランナー」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
最後のランナーの予告編 動画
映画「最後のランナー」解説
この解説記事には映画「最後のランナー」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
最後のランナーのネタバレあらすじ:起・リデルの中国への旅立ちと家族との別れ
1924年のパリオリンピック、400メートルで金メダルを獲得したエリック・リデル(ジョセフ・ファインズ)はアメリカの企業からの多くの誘いを断り、生まれ故郷中国へ行きキリスト教の布教に人生を捧げることを決意します。カナダ人のフローレンス(エリザベス・アレンズ)と結婚し、中国では宣教師活動の他にも、化学、英語を山村の貧しい子どもたちに教えていました。ニウ(ショーン・ドゥ)はリデルの運転手、リデルを学校まで送ります。
1937年の日中戦争の勃発により、日本とイギリスの関係も悪化します。学校の山村を襲う日本の戦闘機はエリックの生徒を爆殺します。エリックは妻と子供をカナダに帰国させますが、日本軍はエリックの自宅を略奪します。しかし、リデルは敵の日本のためにキリスト教徒として祈りを捧げます。シャオシートウという少年がリデルのもとにカナダの妻と子供から手紙を届けます。新しく生まれた子供の写真をみてエリックは安堵します。シャオシートウもエリックが好きになり、彼についていきます。
最後のランナーのネタバレあらすじ:承・収容されるリデル、ニウとシャオシートウの助け
いつものように、ニウと学校に向かうリデルは日本軍の検問で捕まりますが、オリンピック選手時代の写真を見せてなんとか逃げ切ります。1941年の真珠湾攻撃による日米開戦、日本とリデルの母国イギリスも戦争状態になります。友人の結婚式の教会でリデルは乱入した日本軍に尋問されます。その後、日本軍は住民保護の名目でリデルら欧米人を収容所に拘束します。
ニウとシャオシートウはリデルの収容所を見つけ、リデルを驚かせます。収容所の日本軍収容所長クラタ(浅野長英)は元オリンピックランナーのリデルに興味を持ち、リデルと収容所長との一対一の収容所内での短距離レースを持ちかけます。日本軍はリデルに良い食事を与えてレースのために力をつけるように要求しますが、リデルはその食事を収容所の子供達に与えてしまいます。
最後のランナーのネタバレあらすじ:転・日本軍とのレース対決、悪化する収容所の状況
レース当日、収容者はリデルを、日本兵は収容所長を応援、大歓声の中レースは始まります。リードするリデルですが、突然倒れて負けます。食事を子供に与えていたことがわかった日本はリデルを独房に閉じ込める懲罰を与えます。独房で苦しむリデルにニウは食事を持ってきます。リデルは独房から解放され収容所は歓喜につつまれます。
ニウとシャオシートウは収容所の排泄物を運ぶ仕事を始め、収容所のリデルに戦争の状況をつたえます。シャオシートウは収容所の外から食事を収容所の子どもたちに運び喜ばせます。しかし、収容所の状況は悪化し、ニウとシャオシートウは一人の収容者を助けるため排泄物を入れる桶に収容者をいれて外に連れて行きます。日本軍は逃走者をさがすため、他の収容者とニウを拷問します。
敗北する日本軍に伴い、収容所の状況も過酷になり、収容者達は病気になります。リデルは病気の収容者を助けるために、収容所長にレースを申し出ます。レースにリドルが勝てば薬を外から持ってこられるという条件をつけます。レース当日、裸足のリデルは収容所長に勝ちます。
最後のランナーの結末:日本の報復とリデルの最後
鉄条網を乗り越え薬を運ぶシャオシートウ、収容所は薬の到着をまちます。鉄条網の電気ショックは切られていますが、収容所長はレースに負けた怒りから、電気ショックをオンにし、シャオシートウを殺害します。リデルはキリスト教徒としてシャオシートウに祈りを捧げます。日本軍はリデルを釈放する決定をしますが、リデルは代わりに妊娠中の女性収容者を解放するように求め日本軍も応じます。
1944年のクリスマスを迎えますが、リデルの健康状態は悪化します。1945年リデルは死去します。雪の中収容者たちは葬儀を行います。収容所の外から葬儀を見るニウに収容者は形見の時計をわたします。1945年8月戦争は終結し、収容者たちは歓喜します。映画のラストはニウの回想シーン、リデルとシャオシートウと走るニウ,リデルから多くの贈り物があったが、一番大きなものは希望であったといいます。
以上『最後のランナー』のあらすじと結末でした。
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