女が階段を上る時の紹介:1960年日本映画。名匠・成瀬巳喜男の代表作のひとつで、水商売の女性の生態ぶりを見事に描いている。主演は成瀬との名コンビで知られる高峰秀子。黒澤作品で有名な菊島隆三がオリジナル脚本を執筆し、プロデュースも担当した。
監督:成瀬巳喜男 出演:高峰秀子(矢代圭子)、仲代達矢(小松)、森雅之(藤崎)、淡路恵子(ユリ)、織田政雄(矢代好造)、加東大介(関根)、団令子(純子)、中村雁治郎(郷田)、ほか
映画「女が階段を上る時」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「女が階段を上る時」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
女が階段を上る時の予告編 動画
映画「女が階段を上る時」解説
この解説記事には映画「女が階段を上る時」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
女が階段を上る時のネタバレあらすじ:起
矢代圭子は銀座のバーに勤める夜の女。気心のしれたマネージャーの小松と、雇われマダムとしてライラックという店を切り盛りしています。
今日も店の経営者に呼び出されて売上が落ちていることを責められますが、その原因は店の売れっ子だったユリが独立し、かなりの太客を引き抜いたことにありました。
圭子は敵情視察とばかりにユリの店を訪ねてみますが、繁盛しているようで実は経営が苦しく、ユリからかえって悩みを打ち明けられてしまいます。圭子の方も気分を一新しようとライラックをやめ、小松と共にカルトンという別のバーに移籍。
やがてユリは狂言自殺のつもりで飲んだ睡眠薬のせいで死亡します。お悔やみに訪れた圭子は情け容赦ない債鬼たちの様子に呆れ、水商売の嫌な面を散々見せつけられます。
女が階段を上る時のネタバレあらすじ:承
ある夜、圭子は仕事中に血を吐き、病院に運ばれます。原因は軽い胃潰瘍でした。さすがに酒も飲めないため、彼女は兄の家で養生することになります。
しかしバーの経営者は見舞いのふりをしながら、早く店に出ろと催促してくるため、おちおち休んでもいられません。仕事には復帰したものの、圭子は弱気になりがちでした。
間もなく、兄がわざわざ圭子のアパートに来て、自分の借金や小児マヒの息子の手術代を払うように求めてきます。自分が皆から食い物にされているという思いが高まり、圭子は兄に対して激高。そこへ顔を出したのが、プレス工場の社長である関根でした。彼の優しさにほだされた圭子は彼との結婚を決意します。
女が階段を上る時のネタバレあらすじ:転
ところがある女性から圭子のアパートに電話がかかってきます。それは驚いたことに関根の妻からでした。彼女と会った圭子は関根に虚言癖があり、プレス工場の社長だということも真っ赤な嘘であることを知ります。
一旦喜んだだけにその落胆は大きく、圭子は店で泥酔。久しぶりに訪れた藤崎にヤケクソで甘えかけ、連れ立って他の店に飲みに行きます。藤崎は圭子をアパートの部屋まで送り、つい一夜を共にしてしまうのです。
女が階段を上る時の結末
藤崎は翌朝部屋を出ましたが、そこへ偶然小松がやってきて、圭子が体を許したことを責めます。実は彼は昔から圭子に惚れていて、そのことで内心苦悩を感じていました。
小松はその場で圭子に結婚を申し込むものの、水商売の裏も表も知り尽くした同業者同士の結婚がうまくいかないことを知っている圭子はそれを断ります。
それが藤崎への愛からだと考えた小松は失望。店の方も辞めてしまいます。そして圭子の方は栄転して大阪へ赴任する藤崎とその家族を東京駅で見送り、自らの気持の整理をつけます。
以上、映画「女が階段を上る時」のあらすじと結末でした。
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