ラーヤと龍の王国の紹介:2021年アメリカ映画。ディズニーが『アナと雪の女王2』(2019年)以来となる通算59作目の長編アニメーション作品として贈るファンタジー映画です。古代アジアを舞台に、希望や信じる心の失われた世界を救うために立ち上がった主人公ラーヤが世界の命運を握る『聖なる龍』と共に『龍の石の欠片』を探す冒険の旅に出ます。
監督:ドン・ホール、カルロス・ロペス・エストラーダ 声優:ケリー・マリー・トラン(ラーヤ)、オークワフィナ(シスー)、ジェンマ・チャン(ナマーリ)、ダニエル・デイ・キム(ベンジャ)、サンドラ・オー(ヴィラーナ)、ベネディクト・ウォン(トング)、アイザック・ワン(ブーン)、タライア・トラン(ノイ)、アラン・テュディック(トゥクトゥク)、ジョナ・シャオ(少女時代のナマーリ)ほか
映画「ラーヤと龍の王国」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ラーヤと龍の王国」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ラーヤと龍の王国の予告編 動画
映画「ラーヤと龍の王国」解説
この解説記事には映画「ラーヤと龍の王国」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ラーヤと龍の王国のネタバレあらすじ:起
物語は一人の女戦士が荒野をひた走るシーンから始まります。
時をさかのぼること500年前、聖地クマンドラでは人々と聖なる龍は共存して平和に暮らしていました。しかしある時、クマンドラに邪悪な煙型の怪物“ドルーン”が出現、触れた者たちはみな石の姿に変わってしまいました。
龍たちはドルーンを封じるために魔法の力が込められた“龍の石”を作り、伝説の龍・シスー(オークワフィナ)の活躍によってドルーンは滅ぼされました。人々は石化から解き放たれましたが、龍たちは石化が解かれないままでした。
龍の石は人間の手に渡り、クマンドラは龍の石を巡って分裂、砂漠の国・テイル、水の国・タロン、雪と氷の国・スパイン、戦闘民族の国・ファング、そしてハートという5つの国に分かれて対立を繰り広げてきました。
時は流れ、今から6年前。龍の石はハート国で厳重に保管されていました。ハート国の首長・ベンジャ(ダニエル・デイ・キム)はクマンドラ再興のため、5ヶ国の首長たちを一堂に集めての話し合いの場を設けようと考えていました。ある時、ベンジャの12歳になる娘・ラーヤ(ケリー・マリー・トラン)はベンジャが見守るなか、龍の石の守護者になるための試練を受けました。見事に試練をクリアしたラーヤは正式な龍の石の守護者として認められました。
5ヶ国の首長たちがベンジャの呼びかけでハート国に集結しました。首長互たちが互いに緊張感を抱えるなか、ラーヤはファング国の首長・ヴィラーナ(サンドラ・オー)の娘・ナマーリ(ジョナ・シャオ)と知り合い、打ち解け合いました。ナマーリは自分も龍が好きだと語り、最後の龍であるシスーが生きているとの言い伝えがあることを教え、ラーヤに大事にしていたという龍のペンダントをくれました。
ラーヤはお返しにとナマーリを龍の石の保管場所へと招き入れましたが、突然ナマーリは合図を出してファング国の兵士たちを突入させました。実はナマーリは龍の石を手に入れるためにラーヤに近付き、打ち解けたフリをしたのでした。更には騒ぎを聞きつけた他の国の首長たちまでもがなだれ込み、奪い合いに発展した末に龍の石は割れて5つに分かれてしまいました。
その時、龍の石が割れたことで封印されていたドルーンが復活してしまい、人々は次々と石に変えられていきました。他の国の首長たちが割れた龍の石の欠片を持ち帰るなか、ベンジャはラーヤに龍の石の欠片をラーヤに託して逃がし、自らも石に変えられてしまいました。川に逃げたラーヤは何とか難を逃れましたが、ナマーリに裏切られたという事実はラーヤに深い影を落としました。
ラーヤと龍の王国のネタバレあらすじ:承
あれから6年が経った現在。18歳になったラーヤは、心を許せる唯一の相棒トゥクトゥク(アラン・テュディック)と共にテイル国を訪れていました。ラーヤはドルーンによって荒廃させられた世界を元に戻し、ベンジャを取り戻すためシスーを探す旅を続けているのです。
ラーヤは言い伝えに従い、枯れた川の上流を上っていきました。そしてラーヤとトゥクトゥクはわずかに流れる水の近くに朽ち果てた木製の船を見つけ、龍のペンダントを使って復活の儀式を始めました。するとわずかな水の流れが水滴となって舞い上がり、それは光輝く龍の姿となりました。シスーの復活です。
長き眠りから蘇ったシスーは、想像とは違って天真爛漫でお喋り好きな龍でした。今の状況がまるで飲み込めていないシスーは、自分は泳ぎには自信があるものの決して優れた龍ではなく、ドルーンを封じたのも仲間たちの力だと告げました。ラーヤとシスーはテイル国の王宮に忍び込み、龍の石の欠片を手に入れました。
シスーは欠片の力で人間態に変身できるようになりました。ラーヤとシスーは残る4つの欠片を手に入れることを誓い合いましたが、ラーヤらの動向を屈強な女戦士に成長したナマーリ(ジェンマ・チャン)がつけ狙っていました。
ナマーリは手下らを引き連れ、ラーヤたちの前に立ちはだかりました。ラーヤとシスーは隙を突いて逃げ出し、トゥクトゥクと合流して1隻の船に逃げ込みました。この船の船長兼コックはまだ幼い少年・ブーン(アイザック・ワン)で、ドルーンによって家族全員を石にされていました。陽気で善良なブーンはラーヤたちに協力することにしました。
ラーヤたちはブーンの船で次の目的地・タロン国に到着しました。ラーヤはそこで迷子の赤ん坊・ノイ(タライア・トラン)と出会いましたが、気をとられている隙に龍の石の欠片を奪われてしまいました。このタロン国は今や詐欺や窃盗がはびこる国となっており、まだ幼いノイや仲間の3匹のオンギも窃盗で身を立てていました。
何とかノイたちから欠片を取り戻したラーヤは、ノイもまた家族を石にされたことを知り、ノイたちもラーヤの仲間に加わることとなりました。
ラーヤ一行はスパイン国に向かいました。過去のトラウマから未だに新たな仲間たちのことを信用できないでいるラーヤに、純粋無垢で人を疑うことを知らないシスーは「相手に信じてもらうためには、まず自分が相手を先に信じるべきだ」と諭し、自らそれを証明するためにスパイン国の門をくぐりましたが、唯一生き残っていた大男のトング(ベネディクト・ウォン)にラーヤ共々捕まってしまいました。
しかし、一見狂暴そうな風貌のトングは実は心優しい男であり、家族や仲間を失った孤独に耐え切れず、ラーヤに龍の石の欠片を渡して仲間に加わることにしました。
ラーヤと龍の王国のネタバレあらすじ:転
残る龍の石の欠片はファング国にあるもののみ。しかし、ラーヤたちの前にはまたもやナマーリが立ちはだかってきました。ラーヤはシスーたちを逃がしつつ、ナマーリと1対1の勝負を挑みました。そこにシスーがラーヤを助けようと駆け付け、本来の姿である龍の姿を表しました。ナマーリは龍の伝説が本当だったことに驚きを隠せませんでした。
ラーヤたちはドルーンを倒して大切なものを取り戻す決意を新たにしました。ファング国に向かう途中、一行はハート国に差しかかると、シスーが見せたいものがあると言ってきました。それは、龍の石を作りながらもドルーンに石にされたシスーの兄弟たちの姿でした。シスーは兄弟たちが自分を信じてくれたことを語り、ラーヤも仲間たちのことを信じてみようという気持ちになりました。
その頃、ナマーリは龍の石の欠片さえあればクマンドラはひとつになれるとヴィナーラを説得していました。しかし、あくまでもファング国が最優先のヴィラーナはナマーリの提案を聞き入れず、シスーと龍の石の欠片を奪うようナマーリに命じました。
ラーヤはナマーリの良心に賭けることにし、手紙を送って待ち合わせ場所に呼び寄せました。ナマーリはヴィラーナが持つ龍の石の欠片を持ってラーヤの前に現れましたが、次の瞬間、ナマーリはボーガンを向けてきました。ラーヤも剣を抜き、二人は一触即発の状態に陥りましたが、シスーは意を決して「信じて。一緒に平和な世界を取り戻そう」とナマーリを説得しました。しかし、ナマーリはボーガンでシスーを撃ってしまい、シスーは川底へと転落していきました。
ラーヤと龍の王国の結末
龍の力が弱まったことにより、ドルーンの魔の手が一気にファング国に押し寄せてきました。ファング国の人々が次々と石に変わっていくなか、怒りを露わにしたラーヤはナマーリの後を追いました。ナマーリは宮殿で、石にされたヴィラーナの姿を目の当たりにしました。
ラーヤとナマーリは再び戦い始めましたが、ブーン、ノイ、トングは生き残った人々を避難させようと必死になっていました。戦いの中、シスーは信じあうことこそが大切だと訴えていたのを思い出したラーヤは我に返り、ナマーリに自らの龍の石の欠片を託すと石となりました。これまでナマーリを信用していなかったブーン、ノイ、トングも、ラーヤを信じてそれぞれの龍の石の欠片をナマーリに託し、石となっていきました。
ナマーリは石の欠片を集め、遂に龍の石は復活を果たしました。光輝く龍の石は空に雨を降らせ、大地に水が戻ってきました。ドルーンは消滅していき、石になったラーヤや人々、そして龍たちも石化が解け、そしてシスーも復活を果たし、仲間との再会を喜び合いました。ラーヤとナマーリも和解を果たしました。
ブーン、ノイ、トングは故郷に戻り、元に戻った家族や仲間たちと再会を果たしました。ラーヤもベンジャとの再会を果たし、ベンジャはラーヤの成長を喜びました。ハート国にはブーン、ノイ、トング、ナマーリとヴィラーナも訪れ、人々は「ようこそ、クマンドラへ」の掛け声と共に再びひとつへとまとまっていきました。
以上、映画「ラーヤと龍の王国」のあらすじと結末でした。
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