反撥の紹介:1964年イギリス映画。「水の中のナイフ」に続くポランスキー監督の2作目の長編。ポーランドを離れてイギリスで撮影されたもので、彼のコスモポリタンとしての活躍の手始めとなった。ベルリン国際映画祭で銀熊賞を受賞。
監督:ロマン・ポランスキー 出演:キャロル(カトリーヌ・ドヌーヴ)、コリン(ジョン・フレイザー)ほか
映画「反撥」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「反撥」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「反撥」解説
この解説記事には映画「反撥」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
反撥のネタバレあらすじ:1
ベッドに横たわるミイラのような人間。そこは美容サロンで、老女が施術を受けているのです。キャロルはそこでマニキュアを担当。仕事を終えて帰宅途中、彼氏であるコリンと会ったので一緒にカフェに入りますが、少しも嬉しそうな表情をしません。キャロルは精神がおかしくなりかけていたのです。同居している姉のヘレンは生き生きとロンドンぐらしを楽しんでいて、彼氏のマイケルをよく部屋に呼びますが、キャロルは挨拶の時彼に触れられるのも嫌でした。おかしくなりかけた精神にはありふれた日常品すら圧迫感を覚えさせます。ベッドに横たわり、まるで自慰行為のように身を捩らせるキャロル。仕事場からの帰り道で地面のひび割れをじっと見つめていると、コリンが車で部屋まで送ってくれることに。キスをされそうになりますが、彼にすら触られるのに嫌悪感を覚えます。潔癖症はひどくなり、今まで使っていた歯ブラシまで棄ててしまいます。
反撥のネタバレあらすじ:2
やがて、ヘレンとマイケルが一緒に旅行に出かけたため、キャロルはしばらく部屋に一人きりになります。職場でもボンヤリするようになるキャロル。冷蔵庫から食べ物を出して食べようとしますが、そのまま放置。そして明りのスイッチを入れると壁がいきなりひび割れを起こします。幻想なのですが、彼女にはそれが分かりません。続いて外部から男が侵入し、レイプされる幻想。ついには仕事中、爪を切り損ねて客の指を傷つけてしまいます。最早仕事ができる状態ではありません。台所におかれたままのジャガイモは芽を出し、グロテスクな物体に変っていますし、放置された食べ物も腐敗し始めています。
反撥の結末
心配した彼氏のコリンが訪ねてきて、無理矢理室内に入ります。キャロルはパニックに陥り、そばにあった燭台で彼を撲殺。戸口に板切れを打ち付け、人が入れないようにすると、その遺体をバスタブに放り込みます。再びレイプされる幻想を見るキャロル。やがて家主が家賃を取りに来ますが、自分を誘惑しようとする彼をカミソリで刺殺。壁がひび割れる幻想もひどくなります。やがて、ヘレンとマイケルが帰宅。部屋の余りの有様に呆然とします。キャロルはベッドの下に隠れるように横たわり、最早人間らしい反応もしませんでした。
この映画の感想を投稿する