ローマンという名の男 -信念の行方-の紹介:2017年アメリカ映画。司法制度改革を目標とする弁護士のローマンは、正義の為に自分の信念を決して曲げない偏屈ものでした。自分の事務所が閉鎖され、金の為の弁護しかしないジョージに雇われたローマンは、殺人罪を着せられた若者の弁護を引き受けます。罪を少しでも軽くすればいい弁護なのに、正義の為に司法取引しようとしたため若者は刑務所内で殺されます。このことで落ち込んだローマンは若者から聞いた真犯人の情報を、身分を隠して警察に流し懸賞金をもらってしまいます。順調に見えたローマンでしたが…という内容のデンゼル・ワシントン主演のサスペンス映画です。
監督:ダン・ギルロイ 出演者:デンゼル・ワシントン(ローマン・J・イズラエル ESQ.)、コリン・ファレル(ジョージ・ピアス)、カルメン・イジョゴ(マヤ・オルストン)、リンダ・グラヴァット(ヴァニータ・ウェルズ)、デロン・ホートン(ダレル・エラービー)、 アマリ・チアトム(カーター・ジョンソン)ほか
映画「ローマンという名の男 信念の行方」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ローマンという名の男 信念の行方」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ローマンという名の男 -信念の行方-の予告編 動画
映画「ローマンという名の男 信念の行方」解説
この解説記事には映画「ローマンという名の男 信念の行方」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ローマンという名の男 信念の行方のネタバレあらすじ:起
弁護士のローマン(デンゼル・ワシントン)は雇われていた事務所で、尊敬する先輩弁護士のウイリアムが倒れたことを聞きます。そして事務所に行き、ウィリアムのやりかけた弁護を自分がやると言い出します。
ローマンには、弁護は金の為でなく正義のためにするものだという信念がありました。そして司法制度の改革案を出して広く訴えていました。私生活でも、法律を全て暗記していたため、不都合な事があるとすぐ苦情を申し立てるという、一般的には変わり者でした。
ある日、事務所にジョージ・ピアス(コリン・ファレル)がやって来ます。ジョージはウィリアムに弁護の仕事をまわしていた大きな法律事務所の経営者でした。「ここを閉鎖してウィリアム事務所の仕事を自分が引き継ぐ」と言うジョージでしたが、弁護の仕事をビジネスとする考え方に反発するローマンに、ジョージは「この事務所は赤字続きで、すでに破たんしている。つまり君たちは解雇になるが、財務上退職金もない」と、リンとローマンに言います。
そしてジョージは「私は勝てる裁判のみを自分の事務所でやって、難しい裁判は才能のあるウィリアムに任せた。その弁護を一緒にやっていた君が有能なのはわかる。ウィリアムは私が仕事をまわす代わりに、もらった弁護費用の一部を私にキックバックしていた」と言います。
ローマンは「ウィリアムはそんな人じゃない。正義の為に裁判をやっているんだ」と反論しますが、ジョージは「表向きはそうでも現実は違うんだ、君さえよければ私のところで一緒にやらないか?」と言いますが、ローマンは断ります。
ローマンという名の男 信念の行方のネタバレあらすじ:承
職を失ったローマンは抗議活動をする団体のマヤ(カルメン・イジョゴ)に会います。マヤに自分の考えと信念を話し「雇ってくれないか?」と頼みますが、マヤは「私の団体は全てボランティアで、金を払って雇っている人はいない」と言います。ローマンがうなだれて帰っていると「今度集会があるの、ボランティアで良ければ皆の前で話をしてくれないか」と誘います。ローマンは「行くよ」と言って帰りました。
どこに問い合わせても仕事の無いローマンは、ジョージの事務所で働くことになりました。次々弁護の仕事を任されたローマンは、友人の犯した殺人の罪をきせられたダレル(デロン・ホートン)の弁護をすることになります。
順調に仕事をするローマンでしたが、上司や同僚が不誠実な事を言うと、必ずその言葉に反論し、自分の考えを述べていました。その為、事務所内では頑固な変わり者呼ばわりされていました。
ダレルに面会に行ったローマンは「撃ったのは友人のカーター(アマリ・チアトム)だ」と言います。しかし「店に入る前にカーターが銃を持っていたことを見たと証言したから、軽くても殺人ほう助罪がきせられる」と言い、その後持論を述べます。カーターが「どうすればいい?カーターの居場所は知っている」と言うと、ローマンは「本当に知っているんだな?、わかった、いい方法がある」と言って帰ります。
その日、ローマンはマヤの主催する集会で司法制度について話しました。しかし、偉そうに持論を述べるローマンは、若い女性にバカにされ、反論すると罵倒され傷ついて会場を出ます。
ローマンという名の男 信念の行方のネタバレあらすじ:転
事務所に行くと、ジョージが「ダレルが刑務所で刺されて死んだ。司法取引を私の承諾なしでしようとしたんだろう。叔母が提訴すると言っている。はっきり言う。クビを覚悟してくれ」と言われます。ダレルの正義の為にとった行動が、死を招いてしまいました。落ち込んだローマンは、夜の路地で強盗に襲われました。しかし金を持っていなかったことで暴行されました。
翌日、ローマンはウイリアムの病室に行きます。ウィリアムの妻に「ウィリアムの教えは間違っていた」と話して帰ります。そしてローマンは、懸賞金10万ドルのかかったカーターの居場所を、身分を隠して警察に教え、10万ドルを手にします。散髪をし、新しいスーツを買い、高いマンションを契約し、リゾート地へ旅行に行きました。帰ってくるとウイリアムの死を知らされますが、悲しむこともしませんでした。
ある日、マヤから食事に誘われます。高級レストランで食事をしながらマヤは「ローマンの考えに共感した」と話しますが、ローマンはうわの空でした。ダレルの叔母が訴訟を取り下げ、再び事務所に戻ったローマンは金の為に働くことに考え方を変え、ジョージの喜ぶ仕事ばかりするようになりました。反面ジョージは金の為だけでない弁護の仕事もしようと、事務所の弁護士たちに話していました。
ある日、ジョージはローマンに「死刑囚の弁護を頼まれたから一緒に来てくれ」と言われ、刑務所に向かいます。
ローマンという名の男 信念の行方の結末
依頼人はカーターでした。カーターは「弁護士はローマン一人で十分だ」と言います。一人になったローマンに「デリルから居場所を聞いてオレを売って金をもらっただろう」と言います。ローマンが「知らない」と言うとカーターは「オレはいずれ死刑になる、だからお前を殺す。お前に死の恐怖を味あわせてやる。復讐するためにお前を弁護人に頼んだんだ」と言いました。怖くなったローマンは刑務所を飛び出します。
ギャングのカーターは刑務所内からでも殺人を指示できる男でした。それ以来、周りの人皆が自分を殺そうとしていると思い始めます。やがて同僚が「カーターの件で懸賞金をもらったのか?」と言い始めます。ローマンはある決意をし、自分を提訴する書類を作りはじめます。そしてマヤに会い、別れを告げようとしていました。
そこへジョージがやって来ます。外で懸賞金について話をすると、ローマンは「私は犯罪を犯した。その為に自分で自分を提訴する」と言って夜の街を歩きはじめます。その時、車がUターンして男が降り、ローマンのあとを歩きはじめました。
ジョージはローマンを追いました。路地に入ったところで銃声がします。ローマンは射殺されました。そのころ警察署には5500ドル使った懸賞金の残りが返されていました。ジョージはローマンの意思を引き継いで、提訴状を提出するのでした。
以上、映画「ローマンという名の男 -信念の行方-」のあらすじと結末でした。
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