学生(せいがく)やくざの紹介:1974日本映画。ヤクザ家系に育った角太郎は、キレやすく喧嘩ばかりしていました。大学の応援団の連中をぶっ潰したことで、ほとぼりをさますために大阪に舎弟と旅立った角太郎は、ミナミの愚連隊らを子分にし、難波会の上部団体の北政会を潰そうと侠志会という組を立ち上げ…という内容の渡瀬恒彦主演のバイオレンスアクション映画です。学ランを着た大学生ヤクザ集団、仁義を切るセーラー服の女愚連隊達がヤクザ組織に立ち向かい、一方では学生運動のテロを見せるというとんでもない映画です。まさにカルト作品と呼べるでしょう。
監督:清水彰 出演者:渡瀬恒彦(島崎角太郎)、菅原文太(本間源吉)、峰岸徹(堀田浩)、青木リカ(銀子)、堀越陽子(堀田範子)、鈴木サミ(野中達夫)、今井健二(秋津大三)ほか
映画「学生(せいがく)やくざ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「学生(せいがく)やくざ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「学生(せいがく)やくざ」解説
この解説記事には映画「学生(せいがく)やくざ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
学生(せいがく)やくざのネタバレあらすじ:起
祖父にヤクザの大親分を持つ城南大学生の島崎角太郎は、舎弟の達夫が東和大学の応援団に痛めつけられたことから、一人で乗り込み敵討ちをします。侠客を目指す角太郎でしたが、我慢が出来ず喧嘩ばかりすることで、祖母からいつも叱られていました。
東和大学の一件もあって、ほとぼりをさます意味で大阪に行くことになった角太郎に、先代の子分で、角太郎を子供の頃から面倒見ていた源吉が、浅田組で世話になるようにと言います。大阪に着いた角太郎と達夫は繁華街で、若い女性に暴行を振るうセーラー服の女愚連隊たちを見つけます。角太郎が止めに入ると、番長の銀子が仁義を切りますが、角太郎は無視します。
その後、浅田の親分と会います。浅田は落ちぶれて、子分は福本一人でした。福本の話では、浅田の子分だった秋津が、今では北政会の会長として釜ヶ崎周辺の浅田の縄張りを横取りし周辺を牛耳っていると教えます。
ただでは世話になれないと二人は、土木作業の作業員として働きはじめますが、現場監督の暴行を見て角太郎が止めに入り叩きのめします。するとガラの悪い連中がやって来ました。喧嘩になる寸前、堀田という作業員が「暴力はやめろ」と止めに入り、その場は収まります。労働者たちから『ガラの悪い連中は北政会だ』と教えられます。
学生(せいがく)やくざのネタバレあらすじ:承
日当をもらい屋台で飲んでいた二人は堀田に声をかけられます。堀田は「釜ヶ崎の労働者を、北政会から守るための運動をしている」と言い、角太郎に「一緒にやらないか?」と誘います。角太郎は反応せず酒を飲みました。
昼間、角太郎と達夫がミナミを歩いていると、前から学ランを来た男たちが歩いてきてぶつかります。男たちは「ミナミの四天王を知っているのか」と脅しますが、角太郎にあっさりやられてしまいます。すると四天王は角太郎に「子分にしてください」と頼みこみ子分になります。
その後、難波会という愚連隊が銀子たちのグループを襲っているのを見かけ、角太郎らは難波会のメンバーをぶちのめします。四天王らの提案で、難波会に対抗するために、角太郎を会長とした「侠志会」を立ち上げ、銀子のグループも加わり大きな集団が結成されました。
すぐに盃ごとが行われ、親子盃、舎弟盃か交わされます。行事が終わると同時に、難波会の会長の高岡が子分を連れてやってきます。角太郎は高岡とサシで勝負します。ナイフを取り出した高岡を倒すと、難波会の連中は逃げ出しました。
学生(せいがく)やくざのネタバレあらすじ:転
尾関をリーダーとする学生運動のメンバーが、釜ヶ崎で爆弾を爆破させます。多くの労働者が怪我をし、この状況を角太郎は見ていました。北政会の組員でもある高岡は、会長の秋津に喝を入れられていました。
角太郎と達夫が歩いていると、先日銀子らから助けた女性に会います。女性は堀田陽子という名で兄の浩を探していました。学生運動をやめさせるために来たと聞いた角太郎は、陽子を堀田に会わせます。しかし堀田は帰らないと陽子を突っぱねます。角太郎は「爆弾なんかを使うのは本当の革命じゃない」と言って叱咤しますが、堀田は話も聞かず立ち去ります。
路地を歩いていた角太郎と達夫が高岡らに車で襲われます。どうにか逃げたものの、労働者の一人が巻沿いで大けがをします。労働者たちは「任侠を目指す男なら、市民を巻き込むな」と角太郎に説教をします。
そのころ堀田は労働者を集め、北政会の事務所前で抗議デモを始めます。秋津は高岡に「堀田を何とかしろ」と言います。堀田を見つけた高岡でしたが、一緒にいた角太郎らと喧嘩になり全員留置場に放り込まれました。秋津の配慮で北政会の連中は釈放され、角太郎は留置場に残されます。角太郎がいない間に、高岡らは侠志会を襲い、銀子らをレイプします。釈放された角太郎を待っていたのは源吉でした。
学生(せいがく)やくざの結末
北政会の調査で、堀田らのリーダーの尾関が『黒い星』という学生連合の幹部だと聞き、秋津は「尾関に3千万円を渡し、釜ヶ崎から出るように言え」と子分に命じます。尾関に呼ばれた堀田は、3000万円と引き換えに釜ヶ崎を離れると聞き、猛然と反対します。すると反逆罪だと言ってリンチされました。
集会が行われる公園に集まった労働者たちは堀田が来ない事に焦っていました。公園に北政会がやって来て、デモの用具を破壊し、労働者に暴行を加え「堀田は逃げた!」と言います。話を聞いた角太郎は堀田を探しに行くと、リンチの現場に着きます。
尾関らをぶちのめし堀田を助けると「公園に連れて行ってくれ」と言われ、リヤカーで向かいますが誰もいません。そのまま病院に運ばれ「釜ヶ崎を頼む」と言って、陽子に看取られ息を引き取ります。角太郎は堀田のケリは一人でつけると言って北政会に向かいます。
北政会には源吉がいました。源吉と秋津は兄弟分で、秋津が浅田の親分を裏切った事を聞きけじめをつけに来ていました。遅れてきた角太郎に「秋津はオレにまかせてくれ」というと源吉は秋津を刺し殺します。角太郎は高岡の目玉を潰して殺しました。源吉は「後の始末は私がつける」といって立ち去るのでした。
以上、映画「学生(せいがく)やくざ」のあらすじと結末でした。
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