フランス組曲の紹介:2014年イギリス,フランス,ベルギー映画。アウシュビッツ収容所で命を落とした女流作家イレーヌ・ネミロフスキーの未完のベストセラー小説を映画化した作品。戦時下のフランスで若い人妻とドイツ人将校が禁断の恋に落ちていく様をドラマチックに描いた恋愛映画です。
監督:ソウル・ディブ 出演:ミシェル・ウィリアムズ(リュシル・アンジェリエ)、クリスティン・スコット・トーマス(アンジェリエ夫人)、マティアス・スーナールツ(ブルーノ・フォン・ファルク中尉)、サム・ライリー(ブノワ・ラバリ)、ルース・ウィルソン(マドレーヌ・ラバリ)、マーゴット・ロビー(セリーヌ・ジョゼフ)、ほか
映画「フランス組曲」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「フランス組曲」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
フランス組曲の予告編 動画
映画「フランス組曲」解説
この解説記事には映画「フランス組曲」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
フランス組曲のネタバレあらすじ:起
1940年6月のフランス。出征している夫の帰りを待つ妻のリュシルは、厳格な義母からは大好きな音楽を禁じられ、抑圧された日々を送っています。土地を所有する義母は日曜になると小作料を集金するため、貧しき農民の家々を回ります。リュシルは義母の強欲さに嫌気が差しながらも、教えに従って暮らしていくしかありません。やがてドイツ軍による空襲が始まると、町はあっという間に軍に占領されていきます。
フランス組曲のネタバレあらすじ:承
ドイツ軍の指令により中尉ブルーノがリュシル達の屋敷で寝泊まりすることになります。敵軍の兵士と一つ屋根の下で暮らすことに恐怖心を感じるリュシルでしたが、ブルーノは物静かで紳士的な男です。夜になると美しいピアノ曲を弾くブルーノに、リュシルは少しづつ興味を持ち始めます。やがてブルーノと会話をするようになったリュシルは、彼が戦前は作曲家であったことを知ります。リュシルは義母から夫が強制収容所に入れられたことを聞かされ、敵軍の兵士であるブルーノとは関わりを持たないように念を押されます。しかし義母の外出中にブルーノと心安らぐ時間を過ごしたリュシルは彼に強く惹かれていきます。さらに夫に愛人や子供がいることを知ったリュシルは結婚したことを悔やみます。リュシルとブルーノは辛い状況下で互いをなぐさめあうように情を深めていき、やがて義母の目を盗んで情熱的なキスを交わすようになります。
フランス組曲のネタバレあらすじ:転
そんな中子爵の妻に銃を向けた容疑をかけられた農夫ブノワがドイツ兵を射殺する事件が起きます。義母とリュシルは逃走してきたブノワを屋敷の隠し部屋に匿い、ブノワの行方を探し回るドイツ軍から彼を守ります。しかし町民への見せしめとしてブノワの代わりに子爵がドイツ軍によって射殺されてしまうのでした。リュシルは我が物顔で町を占拠するドイツ軍への憎悪を募らせていきます。そしてリュシルはブノワをパリへと逃亡させるため、ブルーノに嘘をつき、許可証を発行してもらうのでした。しかし町を出ようとしたところでリュシルの車はドイツ兵に停められてしまいます。ドイツ兵がトランクを開けると、中に隠れていたブノワがドイツ兵を撃ち、周りにいたドイツ兵を巻き込んで銃撃戦が始まります。ドイツ兵を次々と撃ち殺したブノワでしたが、彼も肩を撃たれ、その場にうずくまってしまうのでした。
フランス組曲の結末
リュシルが目の前で起こった惨劇に怯え、その場から動けずにいると、そこへバイクに乗ったブルーノがやってきます。リュシルは震えながらブルーノに銃を向けますが、彼は何も言わずに負傷したブノワをリュシルの車に乗せてくれるのでした。リュシルとブルーノはこれが永遠の別離であることを感じつつも、ついに言葉を交わすことはありませんでした。そしてブルーノへの深い愛情を抱きながら、リュシルはパリへと車を走らせていきます。リュシルは戦後になってブルーノの死を知りましたが、彼が奏でた美しい旋律は今も彼女の胸に生き続けているのでした。
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