サマータイムマシン・ブルースの紹介:2005年日本映画。劇団ヨーロッパ企画の舞台作品を基にした青春SFコメディ。大学のSF研究会に所属する甲本は、仲間と共にだらしなく愉快な日々を送っていた。ある夏の日、SF研究会の部室に突然タイムマシンが現れる。興奮した甲本達は気軽に過去を変えようとするが、それは思わぬ危険性を孕んでいた。
監督:本広克行 出演:瑛太(甲本拓馬)、上野樹里(柴田春華)、与座嘉秋(新見優)、川岡大次郎(小泉俊介)、ムロツヨシ(石松大悟)、ほか
映画「サマータイムマシン・ブルース」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「サマータイムマシン・ブルース」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「サマータイムマシン・ブルース」解説
この解説記事には映画「サマータイムマシン・ブルース」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
サマータイムマシン・ブルースのネタバレあらすじ:壊れたリモコン
舞台は2005年8月19日の日本。大学でSF研究会に所属する甲本拓馬は、部員の新見優、小泉俊介、石松大悟、後輩の曽我淳と一緒に野球に興じていました。甲本達の躍動感の無い試合をカメラクラブ所属の伊藤唯が撮影します。試合後馴染みの銭湯「オアシス湯」へ向かった部員達。帰り道、甲本は皆と一旦分かれこっそり映画のチケットを2枚購入します。甲本が部室に戻ると、何故か異様に盛り上がっている新見達が待ち受けていました。室内には伊藤と、彼女と同じくカメラクラブ所属の柴田春華も揃っています。おかしなテンションの新見達に困惑する甲本。すると興奮した曽我が手に持ったアイスを石松の顔にかけてしまい、連鎖的なアクシデントが始まります。最終的に新見がクーラーのリモコンにコーラをこぼし、リモコンは故障してしまいました。
サマータイムマシン・ブルースのネタバレあらすじ:タイムマシン
翌日、蒸し風呂状態の部室に集まったSF研究会。壊れたリモコンの修理依頼を顧問の保積光太郎に出しますが、彼は直すどころか勢い余ってへし折ってしまいます。ゴミ置き場に扇風機を探しに行く新見達。部室に残った甲本は柴田を映画に誘いますが、「彼女に悪い」と断られてしまいます。昨日甲本や部員達が甲本の恋人について騒いでいたと言う柴田。けれど甲本は全く心当たりがありません。そうこうしている内に新見達が部室に戻ってきました。すると突然見知らぬ男が室内に現れます。逃げるように去った男は謎の装置を残していきました。調べた甲本達はきっとタイムマシンだと騒ぎたて、装置のダイヤルを昨日に合わせます。勿論誰も本気にはしておらず、冗談で曽我を乗せレバーを引きました。すると眩い光と共に装置は曽我ごと部屋から消えてしまいます。驚く甲本達。少しして光と共に戻ってきた曽我は、「昨日に行ってきたんですよ、このタイムマシンで!」と報告します。
サマータイムマシン・ブルースのネタバレあらすじ:タイムパラドックス
マシンが本物だと判明し興奮したSF研究会は、再び昨日にタイムトラベルし壊れる前のリモコンを取ってくる計画を立てます。新見、小泉、石松がマシンに乗り込み、8月19日の同時刻に到着しました。3人は興奮のあまり19日の自分達を尾行し始めます。その頃、20日の部室に昨日の謎の男がやって来ました。田村明と名乗るその男は、2030年からタイムトラベルしてきた未来人だと言います。25年後のSF研究会の部員である田村は、ある日突然現れたタイムマシンを仲間と面白がって調べていました。誰かの悪戯だと思った彼らは田村を乗せ、適当にダイヤルを合わせてレバーを引いたところ、2005年8月19日にタイムトラベルしてしまったらしいのです。田村と話す内に、過去を変えれば未来も変わってしまうという危険性に気付いた甲本達。更にそこに現れた保積が時間に矛盾が生じれば全て消えてしまうと警告します。甲本達は慌てますが、それを知らない新見達は「お前らも来るがいい!!」と張り紙をしてマシンだけを送り返してきました。3人を連れ戻すため、甲本と曽我が昨日へ向かいます。
サマータイムマシン・ブルースのネタバレあらすじ:SF研究会の奮闘
小泉と石松を20日に返した甲本は、未だオアシス湯にいるという新見を連れ戻しにいきます。1人残った曽我がリモコンをラップで防水加工していると、事態を知った小泉と石松、更に田村までもが何か出来ることはないかと戻ってきてしまいます。その上用務員にマシンを見られてしまい、焦った小泉達は適当にダイヤルを回し曽我をタイムストラベルさせました。話を逸らすため、グラウンドの隅に置いてある「河童様」像の伝承について尋ねます。用務員によると、昔ここ一帯は沼だったそうです。ある雨の日、沼で子どもが泳いでいるのを村人が発見。しかしその子どもは目の前で光と共に消え、それが河童様伝承の由来だと教えて去っていきます。しばらくして甲本達も到着し、曽我を待っていると彼はびしょ濡れになって帰って来ました。99年前にタイムトラベルした曽我は沼に落ち、暴れた拍子にリモコンを落としてしまったと言い出します。妙案を思いついたらしい田村がマシンに乗り、2030年12月19日に行って未来の自分からリモコンを受け取って帰って来ました。25年後もSF研究会は同じリモコンを使っていたのです。リモコンをテーブルに置いて20日に帰ろうとしますが、甲本がマシンから落ちて取り残されてしまいます。
サマータイムマシン・ブルースの結末:決められた運命
タイムトラベル出来なかった甲本は銭湯帰りの新見達から逃れようとします。しかし何か隠している様子の甲本に、部員達は恋人が出来たと勘ぐります。皆を裏切った罰として裸踊りを要求される甲本。異様に盛り上がる部室に柴田と伊藤も現れます。甲本は隙を突いてドアから逃げようとしますが、そこに19日の甲本が戻ってきてしまいました。20日の甲本は咄嗟にロッカーの中に隠れ、結局一昼夜を過ごす羽目になります。コーラがこぼれてリモコンが故障し、タイムマシンが現れ、20日の甲本が19日にタイムトラベルした時点でようやくロッカーから出られた甲本。無事に新見達が戻ってくると、SF研究会が世話をしている子犬がリモコンを咥えて持ってきました。このリモコンは99年前にタイムスリップした曽我が沼に落としてきた物です。田村が元の時間へ帰り、伊藤が運命は全て決められていたのではないかと呟きます。タイムマシン作りに燃える保積は、決められた運命に滑り込んでみようと思う、と語りました。一方河童様の正体が99年前にタイムトラベルした曽我だと気付いた新見達は大笑いします。一足先に部室へ戻った甲本と伊藤は、同じカメラを使っていたことから田村が柴田の未来の息子だと勘付きます。柴田の結婚相手の名字が「田村」だと知りショックを受ける甲本。しかし彼は決められた運命に滑り込もうと決意。戻ってきた新見達に「名字って変えられんのかな」と問いかけ、この映画は終わりを迎えます。
以上、映画サマータイムマシン・ブルースのあらすじと結末でした。
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