チリ33人 希望の軌跡の紹介:2015年アメリカ,チリ映画。2010年、世界中に生中継で報道されて大きな反響を呼んだ「コピアポ鉱山落盤事故」のドラマ映画化。落石事故によって地下700mに生き埋めになった33人の鉱山作業員。生存が絶望視される中、どのような作戦によって彼らの命は助かったのか。69日間にも及んだ必死の救助をリアルな映像で描く。主演はアントニオ・バンデラス。現在も元気に過ごしている実際の33人の姿も映されている。
監督:パトリシア・リゲン 出演者:アントニオ・バンデラス(マリオ・セブルベダ)、ルー・ダイアモンド・フィリップス(ドン・ルチョ)、ガブリエル・バーン(アンドレ・ソウガレット)、ロドリゴ・サントロ(ロレンス・ゴルボルン)、マリオ・カサス(アレックス・ヴェガ)、ジュリエット・ビノシュ(マリア・セゴヴィア)、ファン・パブロ・ラバ(ダリオ・セゴヴィア)ほか
映画「チリ33人 希望の軌跡」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「チリ33人 希望の軌跡」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
チリ33人 希望の軌跡の予告編 動画
映画「チリ33人 希望の軌跡」解説
この解説記事には映画「チリ33人 希望の軌跡」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
チリ33人 希望の軌跡のネタバレあらすじ:起
2010年8月5日。チリのサンホセ鉱山に派遣された33人の炭鉱作業員が仕事を開始していました。作業早々、安全管理担当のルチョ(ルー・ダイアモンド・フィリップス〉は、山の内部構造の弱さに不安を感じて会社に報告します。しかし利益重視の会社は逆に1日のノルマを増やします。ルチョが頼りにするマリオ(アントニオ・バンデラス)は、この道のベテランでチームのリーダー的存在。今回仕事を共にする仲間には、初の現場で怯えているボリビア人のカルロスや、退職を2週間後に控えたゴメス、身重の妻を持つアレックス(マリオ・カサス)などさまざまです。地下518m、気温32度の整備場にいたマリオ達を、突然の落石が襲います。混乱の中、彼らは車でさらに地下の避難所へ走りました。しかし目の前の岩壁が崩れ、車は横転して周囲は真っ暗になります。意識が戻ったマリオは信じられない光景を目にします。山の深層部が崩落し、33人全員が地下700mに閉じ込められていました。
チリ33人 希望の軌跡のネタバレあらすじ:承
会社は落石事故の隠ぺいを試みますが、嗅ぎつけたマスコミがこぞって報道。作業員の家族達は現場に押し掛け、救助作業が行われていないことに抗議します。抗議の先頭に立ったマリア(ジュリエット・ビノシュ)は、33人の1人で疎遠になっている弟ダリオ(フアン・パブロ・ラバ)を案じていました。2日目、政府から鉱業大臣のゴルボルン(ロドリゴ・サントロ)がやって来ますが、危険のため救出活動はできないと言い、マリアはゴルボルンに殴りかかります。その頃、地下では33人が缶詰の食料を分け合っていました。政府に非難が集中するのを恐れたピニェラ大統領は、救出のプロのソウガレット(ガブリエル・バーン)を送り込みます。ソウガレットによると、巨大な岩をドリルで取り除くのに最短8日。ドリルの振動音は地下の作業員達の耳にも届き、皆が希望を抱きます。しかしドリルの消耗は激しく、作業は一向に進みません。家族達は現場でキャンプを始めますが、日数だけが過ぎていきます。
チリ33人 希望の軌跡のネタバレあらすじ:転
12日目、マリオ達のすぐ近くまでドリルが届きますが、方向が逸れてしまい音は遠のいていきます。精神衰弱に陥ったアレックスは衝動的に自殺を図ろうとしますが、マリオはもうすぐ父親になる彼を励まして思い留まらせます。ボリビア人のカルロスも、孤立感から精神の限界を迎えていました。マリオは泣き出すカルロスを力づけます。33人は最後の1つになった缶詰を分け合います。地上では、ソウガレットがゴルボルンに作業中止の決定を告げていました。絶望するゴルボルンでしたが、ある秘策を思いつきます。ドリルが逸れてしまうなら、最初から逸らすことで逆にたどりつけるはず。ソウガレットもこの案に賛同し、再び作業が開始されます。17日目、ドリルはようやく33人の真上に到達します。家族達は歓喜しますが、問題はどうやって彼らを引き上げるかでした。地下には水や食料が渡され、テレビ電話をつないで会話できるようになります。ソウガレットは、全員救出するにはあと3か月かかるだろうと言い、それまで全員の精神状態がもつかを危惧します。
チリ33人 希望の軌跡の結末
なかなか進まない救出活動に、33人のストレスは高まっていきます。マリオのリーダーぶりがニュースで報道され、ある出版社が契約を結びたいと彼の妻に大金を提示しました。マリオは仲間にその事実を隠します。50日目、ドリルの刃が欠けて作業は再び中断。落ちた刃を巨大磁石で回収する作業が始まります。33人の精神も限界に近づく中、マリオの出版契約の話が仲間に漏れます。彼らに責められ、一度は「オレがいなかったらみんな死んでいた」と暴言を吐くマリオ。しかし一番大切なのはやはり仲間でした。彼は契約を断ったことを皆に告げて謝罪し、全員が「おかえり、マリオ」と彼を抱きしめます。58日目、ルチョは山壁に埋まる金属製の補強棒を見つけます。ドリルが当たれば救助は不可能になります。彼らは火薬で壁内を爆破。ドリルは無事に到達しました。62日目、1人乗りのカプセルがそろそろと地下へ降ろされます。最初に乗ったアレックスが地上へ姿を見せ、その光景は世界中でニュースになります。マリオが後に続き作業員は次々と救助されます。最後になったルチョが、涙を流しながら地上へと上がって行きます。
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