ビューティフル・ゲームの紹介:2024年イギリス映画。ホームレスの人たちが活躍できる場をつくろうと、ホームレス・ワールドカップがイタリアのローマで開催され、今年もマル・ブラッドリーが監督のイングランドのチームは参加をします。その直前に、マルはサッカーのテクニックが優れているヴィニー・ウォーカーに目をつけスカウトをします。ヴィニーはサッカーの腕には絶対的な自信を持っていましたが、自分はホームレスではないからとチームに入ることを拒否。しばらく考えた後、好きなサッカーで活躍できるのならと参加をしますが、自分はこんなところにいるような人間ではないという態度から、チームになじめずに試合当日を迎えます。事実を基に描かれた作品です。
監督:テア・シャロック 出演:ビル・ナイ(マル・ブラッドリー)、マイケル・ウォード(ヴィニー・ウォーカー)、キット・ヤング(カル)、カラム・スコット・ハウエルズ(ネイサン)、シェイ・コール(ジェイソン)、ロビン、ナザリ(アルダー)、ほか
映画「ビューティフル・ゲーム」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ビューティフル・ゲーム」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「ビューティフル・ゲーム」解説
この解説記事には映画「ビューティフル・ゲーム」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ビューティフル・ゲームのネタバレあらすじ:起
ヴィニー・ウォーカーはサッカーの腕に自信があり、マル・ブラッドリーがとりまとめる弱小サッカーチームにスカウトされます。選手は全員ホームレスです。
今年はホームレス・ワールドカップがイタリアのローマで開催され、世界中からチームが集まってきます。しかし、ヴィニーは自分はホームレスではないため、このチームに入れないと言って立ち去ります。それはヴィニーのプライドであり、実はしばらく車で寝泊まりをしていました。仕事は一応していましたが、思うようにシフトが入れられず十分な稼ぎを得られていません。
ヴィニーには娘がおり、娘と交流するうちに考え方が変わり、ホームレス・ワールドカップに参加することにします。
ビューティフル・ゲームのネタバレあらすじ:承
マル率いるチームはイングランド代表として出場するため、ローマにやってきます。イングランド代表は過去に12回出場していますが、未だにメダルを獲得したことはありません。予選では、日本、ポルトガル、南アフリカと戦います。
ホテルでヴィニーはチームのネイサンと相部屋に。ヴィニーはネイサンが元ジャンキーだと知って、同じ部屋で寝たくないと夜間は姿を消します。
イングランドの初戦は南アフリカです。しかし、南アフリカは来ず、不戦勝でイングランドは勝ち点3を獲得します。南アフリカのチームに難民が1人混ざっていたために出国が遅れてしまったとのこと。
ヴィニーは相変わらず、自分はここにいるホームレスたちとは違うという意識があり、自分はサッカーをしに来ただけだというスタンスのため、チームにうまくなじめません。
イングランドの2戦目は ポルトガルです。イングランドのチームではポルトガルに全く勝ち目はなく、すぐに点を入れられます。感情が爆発したマルはレフェリーに怒り、レッドカードをうけて退場をしてしまいます。そこに、ヴィニーが選手交代をして出場をします。ヴィニーは単独プレーで続々と点数を入れ、5対2でポルトガルに勝利をします。
次は日本対ポルトガル戦。若い女性監督率いるおじさんグループの日本は、選手のテンションがとても低いです。サッカーの経験がないものばかりなのか、12対0で日本は完敗をします。
ようやく南アフリカの選手たちが会場に到着します。南アフリカの監督がヴィニーに、南アフリカにチャンスをくれないかと交渉をします。ヴィニーは深く考えずに南アフリカとの対戦を承諾し、再戦することに。
ヴィニーはチームの雰囲気を見て、イングランドチームにはやる気がないと吐き捨てます。それを聞いていたマルは、チームの1人アルダーは、シリア国内のクルド人が住むアフリン出身で、町を爆撃され、家族を失った過去を教えます。アルダーは帰る家も家族もなく、故郷のシリアに戻れば殺されてしまいます。今はイングランドを故郷と思い、イングランドのためにプレイしてくれていると説明し、ヴィニーは口を閉じます。
その夜、相変わらずホテルで寝泊りしていないヴィニーを、チームメンバーで探しに向かいます。すると、公園のベンチで横になっているヴィニーを発見。そしてチームの1人のカルは、4歳の息子を家に48時間置いたまま、お酒を飲みに行ったことをヴィニーに告白。今は1週間に監視ありで2時間しか息子に会えないとのこと。だんだんとヴィニーも考え方が変わっていきます。
ビューティフル・ゲームのネタバレあらすじ:転
イングランド対南アフリカの再戦がはじまります。しかし、ネイサンが緊張でパニックになり、それもあってか、南アフリカにあっさりと負けてしまいます。
次の日本戦では、イングランドは快勝します。
ネイサンはメタドンを飲み忘れたため症状が悪化。急遽帰国することになります。こうなったのはヴィニーのせいだとチームメンバーに責められます。
イングランドは準決勝でイタリアと対戦。アルダーは宗教的観点から、この試合には出場しないと宣言。ネイサンとアルダーがいないため、補助選手が派遣されます。その選手があまり上手ではないため、ヴィニーはイラつき、イエローカードが提示されてしまいます。それと同時に、感情的になったマルはレッドカードを提示され、再び退場となります。見かねたアルダーは信念を捨てて、チームのために試合に出ることに。ヴィニーが復活したあとは点数が追いつき、同点でPK戦へ。しかしあと一歩というところで決めきれず負けてしまい、イングランドは3位決定戦へと駒を進めます。
イングランドでも、ホームレス・ワールドカップは話題となっており、ヴィニーの娘も父親がこの大会に出場していることを知ります。娘はそのことを誇りに感じていましたが、ヴィニーはそれを恥と感じ、怒りをあらわにします。
ヴィニーはかつてサッカー選手でしたが、なかなか芽が出ず引退。プロ経験があるため、ここにいる人たちと自分は全然違うとヴィニーは思い続けています。
実は、ヴィニーをサッカー選手にしたのは、当時スカウトの仕事をしていたマルが、ヴィニーが12歳のときにスカウトしたためでした。マルは彼が成功しなかったことに後ろめたさを持っていたため、このチームに招きました。
ビューティフル・ゲームの結末
3位決定戦はイングランド対アメリカです。ヴィニーは試合に遅れてしまい出場することができませんでしたが、残りのメンバーは奮闘し、イングランドを勝利に導くことができました。ヴィニーを含め、チームメンバーみんなで勝利を喜びあいます。
南アフリカのメンバーの1人が怪我で出場できなくなったため、補助要員として、ヴィニーがスカウトをされます。南アフリカとして決勝戦に出場したヴィニーは大活躍し、南アフリカは見事優勝を果たします。ヴィニーは自分の活躍に誇りを感じ、この大会に出場していることを恥と感じなくなっていきます。
マルはヴィニーに過去に自分がスカウトしたことを告白。それを聞いたヴィニーは、天下のマル・ブラッドリーにスカウトされたことを光栄に思います。
みんな笑顔で、ホームレス・ワールドカップの幕は閉じます。イングランドに帰国すると、チームは歓迎を受けます。
1年後、ヴィニーはホームレスサッカーチームに貢献中の様子を見せて、この映画の幕は閉じます。
以上、映画「ビューティフル・ゲーム」のあらすじと結末でした。
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