スヘルデの戦いの紹介:2020年オランダ, リトアニア, ベルギー映画。第二次世界大戦。1944年、ヨーロッパを占領していたドイツ軍でしたが、連合軍の猛攻により、ヨーロッパをじわじわと後退していきます。しかし、スヘルデ川河口にある戦略上重要な港は、ドイツ軍が死守しており、連合軍は突破口を見つけられずにいます。イギリス軍の青年、ドイツ兵に加わったオランダ人、地元の抵抗組織に足を踏み入れた女性、3人がこのスヘルデの戦いの鍵を握ります。
監督:マシーズ・ヴァン・ヘイニンゲン・Jr 出演:へイス・ブロム(スタベレン)、ジェイミー・フラッターズ(ウィリアム)、ユストゥス・フォン・ドホナーニ(ベルホーフ大佐)、スーザン・ラデル(トゥン)、トム・フェルトン(ターナー中尉)、ほか
映画「スヘルデの戦い」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「スヘルデの戦い」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
スヘルデの戦いの予告編 動画
映画「スヘルデの戦い」解説
この解説記事には映画「スヘルデの戦い」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
スヘルデの戦いのネタバレあらすじ:起
1944年、ヨーロッパを占拠していたドイツ軍でしたが、イギリス、アメリカ、カナダ率いる連合軍によって、じわじわと後退していきます。しかし、スヘルデの河口をドイツ軍が掌握していたため、連合軍はなかなか戦略上重要な港に到達することができませんでした。
ドイツ軍の占領下にあったオランダは、解放は目前であると、連合軍の活躍に期待をよせています。連合軍がノンマルディーに上陸したため、ドイツ軍は後退を余技なくされ、役所では書類を処分する作業に追われています。役所に勤めていたトゥンは、撤退するドイツ軍を見てにこやかな表情を見せます。
トゥンの弟ディルクが、撤退するドイツ軍を写真におさめていると、ドイツ兵に目を付けられ、カメラを壊されてしまいます。ディルクは反抗して、軍用車に石を投げます。それがきっかけで軍用車が撤退するドイツ軍の列につっこみ、事故が発生します。ディルクはドイツ軍の銃撃を浴びながら逃げ切ります。
海軍義勇兵のスタベレンはオランダ人でしたが、家族の反対を押し切ってドイツ軍へと加入し、前線で地獄を目にします。
イギリス軍の上層部の息子ウィリアムは、父親と同じくイギリス軍に所属し、アーネム奪還作戦の参加を希望します。しかし、父親にまだ若すぎると言われ、許可がおりませんでした。ウィリアムは父親から許可が出たとターナー中尉に嘘をついてアーネム奪還作戦に加わります。
スヘルデの戦いのネタバレあらすじ:承
解放目前であると思われたオランダでしたが、ドイツ軍が占領を継続中です。ドイツ軍は、軍用車に石を投げた若者を拘束するため、同年代のオランダの青年を次々と拘束していきます。
前線で戦ったスタベレンはケガを負い、病院に運ばれます。そこで、両足を失ったナチス兵と出会います。そのナチス兵は回復に向かうスタベレンのために、コネでベルホーフ大佐の秘書を務める事務職の仕事を与えます。そして、この戦争が終わったらやり直すように言い残し、そのナチス兵は自殺を図ります。
ウィリアムたちはアーネム奪還作戦を実行するも、反撃にあい、戦闘機は墜落してしまいます。ターナー中尉は重症を負い、仲間と担架で運びながら、ドイツ軍に見つからないように川を渡ります。
ナチスのベルホーフ大佐がトゥンの父親ヴィッサー医師を訪ねにやってきます。ヴィッサー医師はドイツ軍の治療をしていたため、ベルホーフ大佐は彼を尊重していました。しかし、ベルホーフ大佐は、軍用車に石を投げたのはディルクであることを知っており、出頭するよう要請します。
ヴィッサー医師は息子の減刑を懇願します。ディルクは抵抗組織に所属しており、実刑は免れられないとのこと。しかし、ヴィッサー医師の働きに免じて、軽い刑で済むように配慮すると、ベルホーフ大佐は約束してくれます。トゥンはその言葉を信じませんでした。
スヘルデの戦いのネタバレあらすじ:転
ディルクは出頭する去り際に、地下の机にある封筒をパン屋のヤンナに渡すようにトゥンに伝えます。それは、連合軍が有利になるドイツ軍に関する写真でした。トゥンは写真を交渉材料にして、ディルクを助けるようにヤンナを通して抵抗組織に依頼をします。
すると、港の地図を持ってくるようトゥンは依頼されます。役所勤めだったトゥンはその地図を持ち出すことに成功します。
ウィリアムたちは、カナダ軍が国境を超えてきているとの情報を得ます。そこに行けば、無事が確保されますが、海を渡らなければなりません。仲間たちは、ケガをしたターナー中尉を運びながら海を渡るのは不可能だと、反対をします。
夜が明けると、残っていたのはウィリアムとヘンクとターナー中尉だけでした。ターナー中尉は海を渡るためのボートを探すよう命令をします。ウィリアムがボートを探している間にドイツ軍に隠れ家がばれてしまい、ターナー中尉は撃ち殺されてしまいます。
ウィリアムはそこにいたドイツ兵2人とも撃ち殺します。そのドイツ兵が乗っていた簡易的なボートを手に入れますが、これで海を渡るのは無謀だと、ヘンクは乗るのを拒否します。ウィリアムは一人で海を渡ります。
厳しく拷問されたディルクは、抵抗組織の仲間たちの情報を吐いてしまいます。それを耳にしたスタベレンは、トゥンにこっそりと伝えます。その様子を見られたスタベレンは、事務職から兵隊へと異動が出されます。
弟が処刑されるのも時間の問題だと思ったトゥンは父親に報告をします。ヴィッサー医師は急いで、ベルホーフ大佐に会いに行きますが、完全に無視をされ、その場で泣き崩れます。ディルク含めた抵抗組織の処刑は実行され、スタベレンは処刑人の一人として銃を発砲します。
スヘルデの戦いの結末
生き残った抵抗組織の一人にこの地図を連合軍に渡してほしいとトゥンは頼まれ、迷わずその仕事を引き受けます。その地図には港にいるドイツ軍の拠点が記されており、どこから攻めればいいかがわかります。
ウィリアムは無事にカナダ軍と合流します。
トゥンは夜にヤンナと、ボートで海を渡ろうとしますが、ドイツ兵に見つかってしまいます。銃撃を受け、ヤンナに当たってしまいます。そこで、トゥンはヤンナと地図の入ったカバンをボートに乗せ、自分が身代わりとなってドイツ兵に自首します。おかげでボートの存在はばれませんでした。
ウィリアムはカナダ軍に加わり前線へと出兵し、激しい銃撃戦。なかなか港を突破することはできず、やむなくカナダ軍は撤退します。多くの仲間を失い、突破口が見えないカナダ軍は落胆します。
ヤンナの乗るボートがカナダ軍が駐在する港に到着します。ヤンナは担架で運ばれ、カナダ兵に地図を託し、静かに息を引き取ります。その地図により、連合軍はドイツ軍の背後から責め、港を突破することに成功します。1944年11月にワルヘレンは解放されます。
拘束されていたトゥンは、連合軍に何か情報を渡したと疑われ、撤退途中のドイツ兵に襲われます。そこにたまたま居合わせたスタベレンが救いに入りますが、その代償に腹部を撃たれ、スタベレンはトゥンの前で息絶えます。
1945年5月5日にオランダはドイツ軍から解放されました。
以上、映画「スヘルデの戦い」のあらすじと結末でした。
この映画の感想を投稿する