のび太の結婚前夜 The night before a weddingの紹介:1999年日本映画。原作の中でも人気の高いエピソード『のび太の結婚前夜』を短編映画として映像化、長編作品『ドラえもん のび太の宇宙漂流記』と同時上映された作品です。ドラえもんが歴史を改変した世界(のび太はジャイアンの妹ジャイ子と結婚する本来の歴史を塗り替え、しずかと結婚する未来を創造した)を舞台に、未来の自分の結婚前夜にタイムスリップしたのび太とドラえもん、そして未来の仲間たちの姿を描きます。
監督:渡辺歩 声の出演者:大山のぶ代(ドラえもん)、小原乃梨子(のび太)、野村道子(しずか)、たてかべ和也(ジャイアン)、肝付兼太(スネ夫)、白川澄子(出来杉)、久米明(しずかの父)、松原雅子(しずかの母)、田中亮一(先生)ほか
映画「のび太の結婚前夜」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「のび太の結婚前夜」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「のび太の結婚前夜」解説
この解説記事には映画「のび太の結婚前夜」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
のび太の結婚前夜のネタバレあらすじ:起
現代。
お使いに出かけていたのび太(小原乃梨子)は横断歩道を渡り遅れていたおばあさん(江森浩子)の手助けをしました。おばあさんから「あなたは将来良いお婿さんになるよ」と褒められたのび太は、将来憧れのしずか(野村道子)と結婚する未来を想像(というより妄想)しました。ところが、のび太は帰り道のいつもの空き地で、何としずかと出木杉(白川澄子)が“愛を誓い合っている”ところを見て激しく嫉妬してしまいます。
実はしずかと出木杉は学芸会の演劇「白雪姫」のラストシーンの練習をしていただけであり、しずかたちはのび太に一緒に練習しようと持ち掛けますが、赤っ恥をかいたうえに脇役ののび太はこれを拒否して帰ってしまいました。
のび太はドラえもん(大山のぶ代)に、しずかは将来出木杉と結婚してしまうのだろうと、不安になっていることを愚痴りました。のび太は将来しずかと結婚することになっていると励ますドラえもんですが、のび太の不安を解消するためにもタイムマシンで、のび太の結婚式当日までタイムスリップすることにしました。
のび太の結婚前夜のネタバレあらすじ:承
早速未来に着いたドラえもんとのび太は、未来ののび太が結婚式を挙げる式場のホテルに向かいました。そこにタクシーで未来ののび太が乗り付け、「遅刻だ!」と大慌てでホテル内へと急いでいきました。ドラえもんとのび太は、未来ののび太とフロントのやりとりから、間違いなくのび太の結婚相手はしずかであることを確認したのですが、実は結婚式は翌日だったのです。
ドラえもんは未来ののび太の早とちりぶりとタクシー代の金を忘れてしまったおっちょこちょいぶりに呆れ果てました。幸いにもしずかが父(久米明)と母(松原雅子)と共にウェディングドレスの着付けに訪れており、しずかがタクシー代を払うことで事なきを得ました。未来ののび太としずかはそのまま式の二次会の打ち合わせへ向かいました。
ドラえもんはタイムマシンのセッティングを間違えて結婚前日に来てしまったのです。ドラえもんとのび太はせっかくだからと、未来ののび太の結婚前日に密着してみることにしました。すると、道路に1匹の猫が飛び出してしまい、助けようとした未来ののび太共々トラックに轢かれそうになってしまいます。ドラえもんは咄嗟にひみつ道具“ちょっと待っタイマー”を使って未来ののび太と猫を助けました。
猫の首輪には“高木”という飼い主の名と住所が書いてあったことから、未来ののび太としずかは猫を届けてあげることにしました。しかし、辿り着いた高木宅の近所のおばさんから、高木はアメリカに引っ越すことになったこと、今から2時間後の飛行機で日本を発つことを知らされました。
のび太の結婚前夜のネタバレあらすじ:転
おばさんから猫の名前は“みいちゃん”ということを聞いた未来ののび太としずかは「人間でも動物でも離れ離れは寂しいよ」ということで空港まで届けに行くことにしました。ちょうど未来のスネ夫(肝付兼太)とジャイアン(たてかべ和也)がドライブ中であり、未来ののび太たちはジャイアンたちの助けを借りることにしました。
ドラえもんとのび太もタケコプターと透明マントを使ってあとを追いました。スネ夫は車を猛スピードで飛ばし、タケコプターでは追い付けないことから、ドラえもんたちは“連れてっ手”を使って同行することに。しかし、空港まであと少しというところで車がエンストを起こしてしまい、のび太は助けようとしましたが、ドラえもんは大人になったのび太たちの力を信じようと制しました。
未来ののび太としずかは何とかターミナルビルに入り、何とか無事に飼い主親子にみいちゃんを送り届けることに成功しました。しずかは幼い頃に犬を飼っていたことを思い出しました。
その夜、剛田商店に未来ののび太、ジャイアン、スネ夫、そして出来杉が集い、二次会の打ち合わせを兼ねた飲み会を開きました。ジャイアンの歌声に耐え兼ねたドラえもんとのび太はその場から抜け出し、未来のしずかの様子を見てみることにしました。
のび太の結婚前夜の結末
未来のしずかの家では“お別れパーティー”が開かれた後でしたが、なぜか未来のしずかの表情は浮かないままでした。ドラえもんは結婚相手がのび太だからだとおどけてみせましたが、父の書斎におやすみの挨拶に向かった未来のしずかは突然「私、お嫁に行くのやめる! 私が行っちゃったらパパは寂しくなるでしょ?」と言い出しました。
しずかの父は「君は僕らに素晴らしい贈り物を残してくれるんだ。数えきれないほどのね」と諭すと、しずかが生まれてから今日まで積み上げてきた思い出こそが何よりの宝であり、この思い出があるから寂しくないと涙を浮かべながら語り出しました。そしてしずかの父は結婚生活を不安がる未来のしずかに「のび太くんを信じてあげなさい。君がのび太くんを選んだのは正しかった。あの青年は人の幸せを願い、不幸を悲しむことのできる男だ。彼なら間違いなく君を幸せにしてくれると信じているよ」と励ましました。
一方、帰宅しようとする未来ののび太に、ジャイアンは「しずかちゃんがなぜのび太を選んだのか、わかる気がするぜ」と言葉をかけました。帰り道、未来ののび太は小学校時代の先生(田中亮一)と会い、身体の冷えた先生のために上着をかけてあげました。先生は未来ののび太に「明日は遅刻するんじゃないぞ」と激励しました。
現代に帰ったのび太はドラえもんを連れて空き地に向かい、しずかに「僕が君を幸せにしてみせるから…」と言って泣きじゃくりました。
以上、映画「のび太の結婚前夜」のあらすじと結末でした。
最高すぎる。こんな短い映画で、こんな感動を与えられるストーリーが作れるのはすごい。これぞ名作。しずかちゃんのお父さんの名台詞は有名だけど何回聞いても泣けちゃう。自分の結婚前夜に見たくなります。のび太やスネ夫、ジャイアン、出来杉くんが大人になっても仲良しで、みんなでお酒飲んで語り合ってるシーンが大好き。