ノースマン 導かれし復讐者の紹介:2021年アメリカ映画。9世紀のスカンジナビア地域。まだ幼き王子アムレートは父オーヴァンディル王を叔父フィヨルニルに殺され、母であるグートルン王妃まで連れ去られてしまう。10歳のアムレートは殺された父の復讐と母の救出を誓い、たったひとりで島を脱出する。怒りに燃えるアムレートは数年後、獰猛なヴァイキング戦士の一員となっていた。ある日、預言者と出会ったアムレートは、己の運命を思い出し再び使命を果たすべく、奴隷に変装してフィヨルニルがいるアイスランドへ上陸する。アムレートは親しくなったオルガの助けを借り叔父の農場へと潜り込む。スカンジナビアの神話やアイスランドの英雄物語、ヴァイキング伝説をベースに、圧倒的映像美で魅せるエガース監督初のアクション大作。
監督:ロバート・エガース 出演:アレクサンダー・スカルスガルド(アムレート)、ニコール・キッドマン(グートルン王妃)、クレス・バング(フィヨルニル)、アニャ・テイラー=ジョイ(オルガ)、イーサン・ホーク(オーヴァンディル王)、ウィレム・デフォー(道化ヘイミル)、ビョーク(スラブ族の預言者)ほか
映画「ノースマン 導かれし復讐者」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ノースマン 導かれし復讐者」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「ノースマン 導かれし復讐者」解説
この解説記事には映画「ノースマン 導かれし復讐者」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ノースマン 導かれし復讐者のネタバレあらすじ:北大西洋
紀元895年、スカンジナビア地域のとある島国。幼き王子アムレートは父オーヴァンディル王の旅からの帰還を心待ちにしていました。
戻ってきたオーヴァンディルは、妻グートルン王妃を伴って盛大な宴を開き、アムレートに金の首飾りを贈りました。そこへオーヴァンディルの弟フィヨルニルが現れます。宮廷の道化師ヘイミルから小馬鹿にされイラ立つフィヨルニルでしたが、オーヴァンディルがまるく収めました。その日の夜、オーヴァンディルはアムレートを後継者にする考えをグートルンへ伝えました。
その後、オーヴァンディルはヘイミル立ち合いのもとアムレートに成人の儀式を受けさせます。特別な酒を飲み現実と空想が交錯し始めたアムレート。もしオーヴァンディルが殺されたら、必ず復讐を果たすと誓いを立て、ヘイミルへ最後の涙のしずくを授けました。
しかし儀式の直後、叔父フィヨルニルがアムレートの目の前でオーヴァンディルを殺害し、グートルン王妃を連れ去ってしまいました。一瞬にして両親を失ったアムレートはひとりボートを出し、「父の仇を取る!」「母を必ず救う!」「フィヨルニルを必ず殺す!」と叫びながら、船をすすめました。
ノースマン 導かれし復讐者のネタバレあらすじ:ルーシーの大地
時は経ち、青年になったアムレートは、東ヨーロッパ各地で略奪や殺戮を繰り返す獰猛なヴァイキング戦士の一員となっていました。しかしどんなに略奪や戦いを重ねても、アムレートの復讐心が収まることはありませんでした。
そんなある日、アムレートは誘われるように入った廃屋でスラブ族の予言者の姿を見ました。彼女によって使命を思い出したアムレートは、フィヨルニルがノルウェーのハラル王に領土を追われて、アイスランドで羊飼いをしていることを知ります。彼は奴隷に変装し、アイスランドへ送られる奴隷船に潜り込みましたが、居合わせていたスラブ人の魔女である白樺の森オルガにはその正体を見破られていました。
ノースマン 導かれし復讐者のネタバレあらすじ:アイスランド
船はアイスランドに着き、アムレートら奴隷たちは農場へと連行されました。フィヨルニルはグートルンを妻として迎え、前妻との子供ソリルと、グートルンとの間に次男グンナルをもうけていました。
その後、魔導士と出会ったアムレートはフィヨルニルに殺されたヘイミルの頭蓋骨に導かれて魔剣ドラウグルを手に入れ、農場に隠しフィヨルニルへの復讐の機会を待っていました。
そんなある日、アムレートは奴隷を使った格闘競技に参加させられた折り、危険な目に遭ったグンナルを救ったことでフィヨルニルとグートルンから信用を得て奴隷のまとめ役に任命されました。
いよいよ復讐の準備ができたアムレートはその晩、オルガを抱き共にフィヨルニルを倒すことを固く誓い合いました。
ノースマン 導かれし復讐者のネタバレあらすじ:剣の餌付け
ついにフィヨルニルの復讐を始めたアムレートはソリルの同胞を惨殺し、オルガは食事に毒キノコを混ぜてフィヨルニルの部下を錯乱させました。農場が混乱している隙に館へ侵入したアムレートはグートルンへ自らの正体を明かしました。
しかしその再会は彼の期待とは全く違うものでした。グートルンは奴隷として連れてこられ、オーヴァンディルに気に入られて一緒になったとのこと。そしてオーヴァンディルに犯されて生まれた望まぬ子どもがアムレートだったのです。
さらにはフィヨルニルにオーヴァンディルとアムレートの殺害の依頼をしたのもグートルンだったのです。怒りに震えるアムレートは寝ているソリルを殺し心臓を抉り出すと屋敷を立ち去りました。
翌日、息子を殺されたフィヨルニルは奴隷たちを並べて一人ずつ殺し始めましたが、オルガの番まできたときにアムレートが現れました。アムレートはフィヨルニルに捕らわれ、ソリルの心臓のありかを吐かせるために残酷な拷問にあいました。
しかし、カラスの群れがやってきてアムレートを助け、オルガと共に農場を脱出することができました。ところが、アムレートは2人の子供の幻影を見て、フィヨルニルが生きている限り安心な日はやってこないことを悟り、オルガを船に残したまま再び農場へ泳いで戻りました。
帰って来たアムレートはフィヨルニルの部下を皆殺しにし、奴隷たちを解放します。そして館へ侵入すると、グートルンとグンナルを殺害しました。妻子の遺体を目にしたフィヨルニルは怒りに震えながら「地獄の門でお前を待つ」と言い残し、その場を去りました。
ノースマン 導かれし復讐者の結末:地獄の門
アムレートはヘクラ山の火口に向かい、フィヨルニルと決闘を行いました。流れる溶岩に囲まれながら2人の死闘が繰り広げられました。優位に立っていたフィヨルニルの剣がアムレートを突き心臓を捕らえましたが、同時アムレートの剣はフィヨルニルの首を切断していました。
瀕死の状態のアムレートはオルガとの間にできた双子の幻影を見ました。うち1人は「乙女の王」となっていました。
命を全うしたアムレートは戦いの女神ヴァルキュリーの精霊によってヴァルハラへと誘われました。
以上、映画「ノースマン 導かれし復讐者」のあらすじと結末でした。
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