戦場のピアニストの紹介:2002年フランス,ドイツ,ポーランド,イギリス合作。実在したユダヤ系ポーランド人のピアニストであるウワディスワフ・シュピルマンの体験記をもとに、第二次世界大戦で数奇な体験をした彼を重厚に、感動的に映画化しました。戦場のピアニストは第55回カンヌ国際映画祭パルムドールを受賞しました。アカデミー賞では7部門にノミネートされ、そのうち監督賞、脚色賞、主演男優賞の3部門で受賞した。主演のエイドリアン・ブロディはこの作品でアカデミー主演男優賞を受賞している。
監督:ロマン・ポランスキー 出演:エイドリアン・ブロディ、トーマス・クレッチマン、エミリア・フォックス、フランク・フィンレーほか
映画「戦場のピアニスト」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「戦場のピアニスト」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
戦場のピアニストの予告編 動画
映画「戦場のピアニスト」解説
この解説記事には映画「戦場のピアニスト」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
戦場のピアニストのネタバレあらすじ:ワルシャワ空爆とピアニスト
第二次世界大戦の最中のワルシャワで、空爆が始まったために有名なピアニストはピアノの演奏を止めます。ナチスがポーランドに侵攻を始めたのです。彼は家に到着すると、イギリスがナチスに宣戦布告、さらにフランスもイギリスに続くとされ、喜びます。
戦場のピアニストのネタバレあらすじ:ユダヤ人居住区への強制移住
ピアニストの名前はシュピルマンと呼び、彼はユダヤ人でした。空爆後、ナチス親衛隊はこの街に駐屯することとなり、家族はすべての所持金をバイオリンの中へと隠します。ワルシャワに住む全ユダヤ人は、青いダビデの星の紋章を腕につけることを強制されます。ナチスの権限は拡大していき、ユダヤ人は専用居住区へ住むようにと強制されます。その間、すべてのお金を使い果たした彼らはシュピルマンの宝物と言える高級ピアノを売ってお金に変え、飢えをしのぐという生活をしていました。
戦場のピアニストのネタバレあらすじ:ピアノを弾く生活
ユダヤ居住区へついたシュピルマンは、レストランでピアノを弾いたりしてお金を稼いでいました。しかし、雇用証明書がない人間は強制収容所へ送られると聞き、家族を救うために奔走します。なんとか家族全員の証明書を集めた彼は一安心します。
戦場のピアニストのネタバレあらすじ:家族と離れる彼
ある夏の日、家族全員が強制労働の名で広場に連れていかれます。そして警察はなぜかシュピルマン以外の家族全員を列車に乗せていき、彼は強制労働へと駆り出されていきます。家族の行き先は強制収容所でした。ナチスはユダヤ人絶滅計画を進めていました。
戦場のピアニストのネタバレあらすじ:ユダヤ人の蜂起
ユダヤのゲットーに集められて暮らしていたユダヤ人は次第に蜂起の準備を始めます。シュピルマンは友人の助けでゲットーを脱出すると、外の隠れ家に住むようになりました。その後ゲットーでは蜂起が起こり、ナチスの軍隊が鎮圧し、ユダヤ人は惨殺されていきます。
戦場のピアニストのネタバレあらすじ:シュピルマンの逃亡
冬、シュピルマンの隠れ家が見つかってしまい、彼は雪の降る中逃亡を繰り返していきます。そして人々からフランスの参戦を聞きます。ドイツ軍がポーランド一帯を包囲し、住民が蜂起をするなか街は大混乱に陥っていきました。
戦場のピアニストのネタバレあらすじ:大尉に見つかる彼
そしてついに彼はドイツ軍の大尉に見つかってしまいます。彼はシュピルマンに職業を聞きます。ピアニストだと言った彼に、大尉は彼にピアノを演奏させると、食料と彼のコートを渡します。
戦場のピアニストの結末:大尉との約束
そして戦争が終わったらまた会ってシュピルマンのピアノを聞くことを約束します。大尉の部隊はその街から離れることとなりました。そしてソ連軍が進入し、解放します。
戦場のピアニストの結末:戦後
戦争が終わり、シュピルマンはラジオで大尉のことを尋ねますが、すでに彼はソ連の収容所へ送られていました。シュピルマンは失意のなかワルシャワで暮らし、88歳で亡くなります。大尉は、そのまま収容所で亡くなりました。
ポーランド人(ユダヤ人)ピアニストが、ナチスドイツに追われながらも必死に生き延びてゆく物語。
ポーランド人を虫けら同然に扱うナチス軍のおぞましさと、廃墟の中に響く、ショパンが作曲したバラード第1番の美しいピアノの音色との対比が見事です。陰惨なシーンの連続ですが、その中にも一筋の救いを見ることができます。ユダヤ人迫害という歴史上最悪なテーマを扱った映画ですが、いつまでも心に残り続ける素晴らしい映画でした。