映画「ブレンダンとケルズの秘密」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ブレンダンとケルズの秘密の紹介：2009年フランス,ベルギー,アイルランド映画。第82回アカデミー長編アニメ映画賞にノミネートされたアイルランドのアニメ作家Ｔ・ムーアの初長編アニメ映画です。バイキングの襲来に怯えつつも、少年修道士ブレンダンは長い年月をかけて人々の希望となる書を完成させます。物語の主題となる「ケルズの書」は、実在するケルト装飾写本でアイルランドの国宝です。デフォルメされたキャラクターの可愛さもあり、歴史的背景を知らなくても違和感なく映画の世界観に入っていけます。アヌシー国際アニメーション映画祭で観客賞、ソウル国際マンガ・アニメーション映画祭でグランプリを受賞しています。
監督：トム・ムーア 声優：エヴァン・マクガイア（ブレンダン）、ブレンダン・グリーソン（ケルアッハ修道院長）、クリステン・ムーニー（アシュリン）、ミック・ラリー（エイダン）、リアム・フーリカン（レオナルド）、ほか
この解説記事には映画「ブレンダンとケルズの秘密」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
バイキングの脅威に晒されている９世紀のアイルランド。少年修道士ブレンダンは、伯父が院長を務めるケルアッハ修道院で暮らしています。ブレンダンたち修道士たちは、写本制作をしながら砦の壁の作業にあたっています。バイキングの脅威を感じつつも修道士たちは、人々の知識の源となる写本制作の良きアドバイザーの登場を待ち詫びています。そんなある日、修道士エイダンがバイキングに襲撃されたアイオナ島からケルアッハ修道院に逃れてきます。ブレンダンたち修道士は、高名な装飾画家であるエイダンを暖かく迎え入れます。
書の制作の重要性を唱えるエイダンと、砦の壁を完成させ人命と文明を守ることを優先しているケルアッハ修道院長は対立します。好奇心旺盛なブレンダンはケルアッハ修道院長の真意を理解しつつも、エイダンが手掛けている「アイオナの書」に魅せられていきます。エイダンから書の手伝いを頼まれたブレンダンは、インクの原料となるカシの木を探すため禁を破って塀の外へ出ます。不思議な生き物が隠れ住む魔法の森で迷ってしまったブレンダンは、仲良くなった妖精アシュリンの案内でカシの木の実を手に入れます。
ブレンダンはエイダンの指導の下で、「アイオナの書」の制作にあたります。細密な装飾画を描くためブレンダンは、エイダンが語る伝説の「クロムの目」を探しに再び禁を破って森へ出かけます。アシュリンの助けで、ブレンダンは「クロムの目」を手に入れますが彼女は闇に飲み込まれてしまいます。「クロムの目」のおかげで「アイオナの書」の制作は順調に進んでいきます。バイキングの襲来の報を受けたケルアッハ修道院長は、ブレンダンが描いている絵を破り捨ててしまいます。
バイキング襲撃で陥落する集落から、ブレンダンとエイダンは「アイオナの書」を携えて逃げます。天涯孤独となったブレンダンはエイダンを師と仰ぎ、「アイオナの書」の完成に情熱を捧げます。成人したブレンダンは、エイダンが亡くなる前に託さた「アイオナの書」を世に広める旅をします。旅の途中、ブレンダンは狐となったアシュリンに導かれるように故郷へ戻ります。そして、自分を待ち続ける年老いたケルアッハ修道院長と和解します。ブレンダンはケルアッハ修道院長に、「アイオナの書」改め「ケルズの書」を手渡します。
以上、映画ブレンダンとケルズの秘密あらすじと結末でした。
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