監視資本主義 デジタル社会がもたらす光と影の紹介:2020年アメリカ映画。FacebookやInstagram、Twitterなどを手掛ける大手テック業界で働いていた人々が、デジタル社会がもたらす脅威を暴露するドキュメンタリー映画。テック業界はユーザーをどのように捉えているのか、どのようにして人類に脅威を与えているのか、現状やデータを元に分析された話が展開されていきます。
監督:ジェフ・オーロースキー 出演:トリスタン・ハリス、ティム・ケンダル、ロジャー・マクナミー、ショシャナ・ズボフ博士、チャマス・パリハピティヤ、ほか
映画「監視資本主義 デジタル社会がもたらす光と影」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「監視資本主義 デジタル社会がもたらす光と影」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
監視資本主義 デジタル社会がもたらす光と影の予告編 動画
映画「監視資本主義 デジタル社会がもたらす光と影」解説
この解説記事には映画「監視資本主義 デジタル社会がもたらす光と影」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
監視資本主義 デジタル社会がもたらす光と影のネタバレあらすじ:起
FacebookやTwitter、Instagramなどのテック業界で勤務経験のある人々が多数インタビューを受け、テック業界の内情について語ります。
この仕事を始めた頃は世の中のためになると思って取り組んでいたようですが、今、そのように感じている人はこの場には誰もいません。一方でSNSによって良いことももたらされたとも言います。家族の再会、臓器移植提供者を見つけることができたなどなど。
「では、SNSの問題は何?」とインタビュアーに聞かれ、みんなそれぞれ返答に詰まっています。
監視資本主義 デジタル社会がもたらす光と影のネタバレあらすじ:承
GoogleのGメールを担当していたハリス。働いているときは、受信ボックスのデザインをどうするかなど議論は多数に及んでいましたが、スマホ中毒については一切話し合われなかったとハリスは言います。
ハリスは働きながら、SNSの脅威について日々実感をし、自分たちの行動で20億人の行動が変わってしまったと肌で感じます。そこでハリスはSNSがもたらす脅威についてのプレゼンテーション資料を作成することにします。
その資料を社内で共有すると、大きな反応が返ってきます。これをきっかけに社内で問題提議がなされるかと思ったハリスでしたが、何も変わりませんでした。
監視資本主義 デジタル社会がもたらす光と影のネタバレあらすじ:転
テック業界では最初、製品を作って売る仕事が中心でしたが、今はユーザーを売る仕事がメインになっており、どれだけ人の気をひける時間が長くさせることができるかを競い合っています。現在のテック業界のビジネスの根幹は、大量のデータを使って広告主を成功させることです。
つまり、この業界にとって顧客は広告主で、ユーザーは商品ということ。私たち人類は気づかないうちに商品となっており、その市場で勝手に取引をされています。AIが検索履歴や、動画閲覧履歴などから情報を収集・解析し、アルゴリズムを支えていきます。
結果、無意識に自分の都合のいい情報ばかりを見てしまうということに陥ります。この根幹が分かっている社員たちでさえ、スマホ中毒に陥っています。大人にも影響を与えるほどの威力をもっているSNSは、子供にはもっと影響をもたらします。「いいね」の数は一時的に欲求を埋められるけど、その後は虚しくなるだけだとチャマスは人々に語りかけます。
実際に10代の自傷行為や自殺はSNSが普及した頃から急激に増えていることがデータからも読み取れます。『ターミネーター』など、よく映画では“AIが人類を支配する近未来の脅威”を描いていますが、もうすでに現在の人類はAIによってコントロールをされる世界になっています。
監視資本主義 デジタル社会がもたらす光と影の結末
このテック業界の技術向上により、最近では政治の二極化が顕著に表れています。無秩序な発言できる場SNSを提供した結果、プロパガンダによってアメリカではピザゲートのような事件が起き、2020年にパンデミックを起こした新型感染症に関する誤った情報も一気に広まりを見せました。
Facebookはプロパカンダを行うには最強の環境です。ミャンマーではスマホを買う時、店員がFacebookに登録をして使い方をレクチャーしてくれます。そのため、ミャンマー人はスマホを使い始めるときに、なじみのあるFacebookから使いこなしていきます。そうやって国民の思想をコントロールし、ミャンマーの国内情勢はこじれを見せました。
これだけテック業界は大きな問題をもたらしてきました。それでもこの業界が変わる可能性はあります。人身売買や環境破壊に規制をかけるのと同じように、テック業界にも規制をかけ、SNSのいい面を引き出していけば未来は明るいとのこと。
そして、SNS中毒にならないために今できることは、SNSを見る頻度を自分で規制をする、そして通知をOFFにすること。インタビューを受けていた人たちは、子供にSNSは使わせないと強い意志を持っています。
以上、映画「監視資本主義 デジタル社会がもたらす光と影」のあらすじと結末でした。
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