ひそひそ星の紹介:2015年日本映画。監督自身が設立したプロダクションで作られた自主制作映画。モノクロで静謐なアート系作品。ロケーションとして被災地である福島を使用している点にも注目。
監督:園子温 出演者:神楽坂恵、遠藤賢司、池田優斗、森康子、福島県双葉郡浪江町の皆さん、福島県双葉郡富岡町の皆さん、福島県南相馬市の皆さん、ほか
映画「ひそひそ星」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ひそひそ星」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ひそひそ星の予告編 動画
映画「ひそひそ星」解説
この解説記事には映画「ひそひそ星」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ひそひそ星のネタバレあらすじ:起
機械が宇宙を支配し、人工知能を持ったロボットが8割の世界。人間は絶滅危惧種となっていた。女の名は鈴木洋子と名乗り、ひそひそ声で録音したテープを再生しはじめる。鈴木が乗る宇宙船のコンピューター「きかい6.7.マーM」はどうやら壊れている。天井の蛍光灯のなかに入り込んだ虫しか見ていないらしい。鈴木は蛍光灯のあたりに鏡をとりつけ、宇宙を映し出すよう仕向ける。鈴木は自分のお腹あたりにある電池交換をはじめる。鈴木もマシンであった。
ひそひそ星のネタバレあらすじ:承
宅配配達員をする鈴木は、次にこの宇宙船をレンタルする人のため、そして移動時間のたいくつ凌ぎにレコーダーで録音を続ける。82個の荷物が配達し終わるのは11年後の予定だという。そして、次に到着する星にも同じ「鈴木洋子」が存在するとも話し出す。2人は同じファクトリーで作られたのだそうだ。どこかの星に到着し、荷物を届ける鈴木。しかしそこは完全なる廃墟。何日か待機していると、男がやってきて荷物を受け取る。
ひそひそ星のネタバレあらすじ:転
テレポーテーションがあるのに時間をかけて荷物を運ぶ行為を、鈴木は理解できないと語る。荷物をこっそり開けると中には写真のネガや、絵具のパレット、鉛筆一本、たばこの吸い殻などが入っていた。別の場所では、トレンチコートを着た男が空き缶を靴に挟んだまま歩いている。亀に「またな」、犬の銅像に「お前ともこれっきりやな」と話しかけていく。自転車に乗り口笛を吹く男。男と鈴木が出会う。男は自転車をあげる、と言うが鈴木は断る。「ねぇ、どっか飲みに行かない?」と誘う男に鈴木は「帰り道ね」と言う。「早く来てね。あんたはいつまでも若いけれど俺は死んじゃうから」と言って立ち去る。「さっきみたいな男が趣味なの?」と鈴木に問う「きかい6.7.マーM」。鈴木は蛍光灯の掃除をはじめる。ビールを飲んでいるとレコーダーを壊してしまう。それを笑う「きかい6.7.マーM」をしてしまうが自ら治す鈴木だった。再び蛍光灯に虫が入り込んでしまう。
ひそひそ星の結末
1年後、別の場所に荷物を届けに行く。「コウジさんは?」と尋ねると、男は床に引かれた人型の白線を指さす。また別の場所では、見つけた自転車を乗り、靴に空き缶をくっつけたまま荷物を届ける。次は人間だけの星に降り立つ。30db以下の物音をたてると犯罪行為を認識され、人間は死んでしまうという。人間(影のみの演出)に荷物を届けにいく鈴木。荷物が届いた先の家族は、箱の中身を見て泣き崩れる。それを見て鈴木は、自分の靴にくっついた潰れた空き缶を段ボールに詰めるのだった。
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