園子温という生きものの紹介:2016年日本映画。大島渚監督の息子、大島新が園子温に1年密着して撮影したドキュメンタリー作品。映画監督・園子温だけではない、たくさんの園の素顔を見ることができる。
監督:大島新 出演:園子温、染谷将太、二階堂ふみ、田野邉尚人、安岡卓治、エリイ、神楽坂恵、ほか
映画「園子温という生きもの」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「園子温という生きもの」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
園子温という生きものの予告編 動画
映画「園子温という生きもの」解説
この解説記事には映画「園子温という生きもの」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
園子温という生きもののネタバレあらすじ
園へのインタビューからはじまる。質問者「園といえば異端というイメージがあるが、4本映画公開されたことに対してどう思うか?」園「日本は異端的なものは代表にしない、という考えがある。日本の代表として恥じないものを、国を揚げての持ち上げ方をすることもなきにしもあらず。日本映画に対する異端は意識していない。」
2015年2月下北沢、園子温アトリエ。独創的な絵が所せましと置かれている。「人生は電気代じゃない」「両親を憎むな 両親を憎むことは自分を憎むこと」などと書かれてもいる。「人生の1秒ほど高いほどはない、今だって五千万くらいの価値がある」と豪語する園。高いキャンバスを汚すことはキャンバスの思春期だ、など人生をキャンバスに例えつつ絵を描いていく。絵にビールを吹きかける、絵具を手のひらで伸ばすなど画法も独創的。
2014年9月、「ひそひそ星」撮影開始。「一生懸命撮る映画は久しぶり」と語る。二十数年前、絵コンテも自ら描いたという。時代が進んだおかげでぶっ飛び過ぎていた内容がちょうどよくなってきたと話す。3月11日のあの日から今に至るわれわれの記憶と、はるか昔からの遠い人間の記憶を重ねるファンタジーを届けたい、とテロップ。同時期に複数の企画が進行。「さよならから来た男(女)」の打ち合わせ。主役は?と聞かれ二階堂ふみと染谷を挙げる。
染谷将太インタビュー。「台本読みをはじめたら園は寝ており、挑戦状だと感じた。いつか園子温役をやりたい。」二階堂ふみインタビュー。「園が言うことは的確、撮影中はお父さんのようだった」
園自宅。凄いスピードで絵コンテを書いてゆく。妻・神楽坂恵(園いづみ)が登場。ヘンリ・ミラー「北回帰線」がバイブルだと言う園。神楽坂恵インタビュー。「冷たい熱帯魚」では追い込まれ、これまで経験して来た事を全て否定された。「恋の罪」の時には付き合っていたため、違う意味で辛かったと思い出して涙ぐむ。
園子温バンド、RevolutionQの映像。純文学系(カンヌ系)は河瀬直美と是枝くんだ、日本にはラース・フォントリアに値するものがないと語る。福島での撮影1日目。普段は撮影でしないが、今日は緊張している。2014年、メン・オブ・ザイヤーを受賞した園。今年の一文字で「量」を示し、「量産してきた」と語る。これまで長編映画39本を作ってきた園。
愛知県の実家へ。「童貞は冒険。高校のときデートした奴は俺の感覚は分からない」と話す。妹(園路果)を「変わり者だ」と評する。園が昔読んだ本(手塚治)が出てくる。中2で書いた文集ではすでに章立て出来ており、本人も「愛のむきだし的だ」と言う。中学から映画鑑賞ノートを連ねている。「園子温大賞」として当時、「ゴッドファーザーPARTⅡ」を挙げている。1975年には3分のカラー作品をつくっている。
エリイ、インタビュー。「(園は)ものすごくまともで全てが狂ってる」
渋谷・ハチ公前に、追加で2体のハチ公を作った園たち「渋谷ハチ公プロジェクト」。3匹目は福島で待たせている。2015年高円寺、園子温個展「ひそひそ星」の様子。ドキュメンタリー撮影最終日では、妻の絵を描く園。「人間とはいい悪いではない、描いて表現して生きることがいいことだ」という園の言葉で終わる。
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