世界はときどき美しいの紹介:2006年日本映画。全編8ミリフィルムで撮影されるなど、独特の映像が特徴の作品。5人の主人公が、それぞれの胸中を語りながら物語がすすめられる。松田龍平や市川実日子、松田美由紀、柄本明などの豪華キャストがおくる5つの短編ストーリー。
監督:御法川修 出演:松田美由紀(野枝)、柄本明(蝿男)、遠山景織子(スナックのべっぴんママ)、尾美としのり(スナックの酔客)、片山瞳(まゆみ)、瀬川亮(邦郎)、松田龍平(柊一)、浅見れいな(朋子)、あがた森魚(野辺山教授)、桑代貴明(幼い頃の柊一)、市川実日子(花乃子)、木野花(静江 / 花乃子の母)、草野康太(大輔 / 花乃子の兄)、南加絵(カフェの店員)、鈴木美妃(花乃子の友人)、ほか
映画「世界はときどき美しい」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「世界はときどき美しい」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
世界はときどき美しいの予告編 動画
映画「世界はときどき美しい」解説
この解説記事には映画「世界はときどき美しい」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
世界はときどき美しいのネタバレあらすじ:第一章・世界はときどき美しい
東京で暮らして19年。11年間も絵画教室のヌードモデルを仕事にしている野枝(38)は、最近体調を崩してからは通院生活をおくっています。今まで気に留めもしなかった道端の雑草が気になる野枝。自分の身体は衰えを感じ、雑草からは生命を感じます。
そしてカフェに飾ってある自分がモデルをした絵を見て、恥ずかしがる野枝。その絵を描いた画家から「あなたが描かせたんですよ」と言われ、何か気のきいたセリフを考える枝の。しかし何も思いつかず、「それでいいか」と考えるのでした。
世界はときどき美しいのネタバレあらすじ:第二章・バーフライ
大阪の酒場を転々とし、路上で暮らす中年男性。みんなから「蝿男」と呼ばれるこの男は、昔は大阪の南でピエロの格好をして、呼び込みの仕事をしていました。毎日昼の3時になると銭湯で汗を流し、そのまま酒場に直行。店を変えては飲み続け、毎晩酒を飲む理由を語ります。
この日はスナックで一緒になった客と、工事現場近くの路上で座り、再び酒を飲み始めました。心と財布を痛めながら街に繰り出す蝿男は「目を閉じて気を失えば明日になる」と、今宵も酒を飲み続けます。
世界はときどき美しいのネタバレあらすじ:第三章・彼女の好きな孤独
恋人とベッドで楽しそうに話すまゆみ。ふと彼を愛しているのか疑問に思うことがあります。そんな時は違うことを想像するまゆみ。いつかどこかで見たインドの石の彫物から、自分よりも生命を感じ、ある哲学者の言葉に「森の中の一本の木がおまえだ。それを探すこと」を思い出します。彼とセックスをしながらでもそんなことを考えるまゆみは、いつも甘すぎると思うのにもかかわらず、自動販売機で缶コーヒーを買う自分を愚かに感じるのでした。
世界はときどき美しいのネタバレあらすじ:第四章・スナフキン リバティ
子供の頃に彗星を見たことを思い出す柊一。天文台で働く柊一は、職場の同僚と宇宙へ思いを馳せます。小学生の頃、自転車で道に迷ってしまった柊一。その時と彗星の記憶が、自分の生きている座標を見つけられないでいる不安な感覚と、つながっているように感じます。
妊娠中の彼女の妊婦健診に付き合う柊一は、赤ちゃんの心音が力強いことに驚きます。避妊のしくじりで生まれてくる子供。父親になることへの覚悟がまだない柊一に、不安になる彼女。仕事に行く柊一に彼女は「早く帰ってきてね」と、まるで永遠の別れのように心配そうに言います。「必ず明日帰る」と約束し、天文台に向かう柊一は、たとえ別々の場所でも、動く地球の速度を彼女と一緒に感じていました。
世界はときどき美しいのネタバレあらすじ:第五章・生きるためのいくつかの理由
一人暮らしの花乃子は、旅行代理店に勤めています。ある時、母親と兄と一緒に亡き父の墓参りに行きました。墓参りをしながら、近所の花屋に務めだした話をする母親。その後、実家に立ち寄った花乃子は、母親たちと食卓を囲みながらたわいもない話をしました。帰り際、「一人で寂しくない?」と母親に尋ねる花乃子。家に帰った花乃子は、「母親のことを何も知らない…」と思います。
ある日「自分の名前はどうやって付けたの?」と電話で尋ねる花乃子。名前は人が一生背負っていくもので、どんなものにでも名前があります。毎日の暮らしの中にある「何か」。その大切な「何か」を大事にしていこうと思う花乃子は、昨日見た夢の続きを今夜見るのでした。
以上、映画「世界はときどき美しい」のあらすじと結末でした。
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