トラペジウムの紹介:2024年日本映画。アイドルグループ「乃木坂46」の元メンバー・高山一実の小説家デビュー作となる長編小説を『SPY×FAMILY』シリーズなどを手掛けた制作会社「CloverWorks」がアニメ映画化した作品です。アイドルを目指す主人公の女子高生が3人の少女たちと出会い、夢に向かって突き進む姿を描きます。タイトルの「トラペジウム」はオリオン大星雲の若い星の星団を指しています。
監督:篠原正寛 原作:高山一実 声優:結川あさき(東ゆう)、羊宮妃那(大河くるみ)、上田麗奈(華鳥麗子)、相川遥花(亀井美嘉)、木全翔也(工藤真司)、久保ユリカ(古賀萌香)、木野日菜(水野サチ)、内村光良(伊丹秀一)、高山一実(老人A)、西野七瀬(老人B)ほか
映画「トラペジウム」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「トラペジウム」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「トラペジウム」解説
この解説記事には映画「トラペジウム」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
トラペジウムのネタバレあらすじ:起
城州東高校に通う15歳の女子高生、東ゆうには夢があり、その夢を実現させるための計画がありました。ゆうは計画のために城州地域の東西南北の学校からよりすぐりの人材を集めることにしました。
ゆうが最初に訪れたのは、お嬢様学校として知られる南の学校、聖南テネリタス高校でした。ゆうはテニス部で縦ロールの髪をしている華鳥蘭子と出会い、テニスの才能がないことに悩む蘭子を誘い入れることに成功しました。
つっいてゆうは西の学校である西テクノ工業高等専門学校を訪れ、ロボット研究会の大河くるみに会いました。くるみは昨年のロボコンで活躍するなど才能がありながらも内気な性格で、ゆうを昨年から急増したファンだと勘違いして取り合おうとしませんでした。そこでゆうはくるみと同じ部員の工藤真司に近づき、真司を通じてくるみと接触することに成功しました。ゆうはくるみが今年のロボコンに向けた練習場所を探していることを知り、蘭子に頼んで練習場所を確保しました。くるみはこの年のロボコンに優勝し、ゆう・くるみ・蘭子はこのことをきっかけに結束を強め、ゆうは自分の計画が順調なことに手応えを掴んでいました。
数日後、ゆうは写真が趣味の真司にくるみの写真を撮ってくれるよう依頼しました。真司から理由を聞かれたゆうは、ここで真司に自らの計画を打ち明けました。それはアイドルになるという夢を叶えるためのものでした。
トラペジウムのネタバレあらすじ:承
ゆうはアイドルになるためにいくつものオーディションを受けていましたが全て落選していました。また、ゆうは自分だけではなく可愛い女の子はアイドルにならなければもったいないと考えており、更には手っ取り早くデビューすべく城州内の東西南北の高校から選りすぐりの可愛い女の子を集めて話題性を集めようと考えていたのです。
ゆうの話を聞いた真司は自分も写真家になるという夢を抱いており、ゆうと意気投合して協力することにしました。ゆうは最後のひとりを探すため、北の高校である城州北高校に行くことにしました。そこに現れたのはゆうの小学校時代の同級生で今は北高校に通う亀井美嘉でした。
美嘉は小学校時代は暗い雰囲気でしたが、今では撃って変わって可愛らしい女の子に変貌していました。ゆうは美嘉がボランティア活動に精力的に参加していることを知り、くるみと蘭子もボランティアに誘いました。
こうして東のゆう、西のくるみ、南の蘭子、北の美嘉の「東西南北」の4人が揃いました。ゆうら4人はくるみの学校の学園祭に参加し、真司が主催する”10年後の自分に向けた写真の撮影会“に参加するなどして交流を深めていきました。
人員が揃ったことから、ゆうは計画の次の段階に進むことにしました。ゆうたち4人はちょうどボランティア活動を取材していたテレビ局の取材を受けることに成功し、テレビで放映された時間はわずかだったもののADの古賀萌香はゆうたち4人に興味を持ちました。
古賀は自身が手掛ける担当番組にゆうたちのコーナーを用意しました。ゆうたちは與えられたチャンスをものにし、彼女たちを認めた番組は「東西南北(仮)」というユニット名をつけ、アイドルとしてのデビューを約束してくれました。
トラペジウムのネタバレあらすじ:転
ゆうたち4人は芸能事務所と契約し、学業やボランティア活動と並行してアイドル活動をスタートさせました。多忙な日々を送るゆうたち4人、毎日が初めての経験ばかりの蘭子にとっては楽しいものでしたが、元々人前に出るのが苦手なくるみは精神状態が次第に悪化していきました。
ゆうたち4人は次の新曲のデモをもらい、この新曲の作詞は自分たちで行いたいと事務所社長に申し出ましたが、この頃からゆう以外の3人はアイドル活動に限界を感じており、結局歌詞は完成することはありませんでした。
そんなある日、美嘉にデビュー前から彼氏がいることが発覚しました。事務所社長は美嘉に彼氏と別れるよう促しましたが、ゆうは怒りのあまり美嘉に「彼氏がいるなら友達にならなかった」と言い放ってしまいました。その後、ゆうは美嘉に謝罪しましたが、「東西南北(仮)」の崩壊は近づいていました。
ユニット崩壊の決定打となったのは、精神的に追い詰められたくるみが事務所内で大声で騒ぎだしたことでした。蘭子と美嘉はゆうがその様子を見て舌打ちをしているのを見ていよいよ限界が来たことを悟りました。
蘭子と美嘉はゆうに限界だと訴えましたが、ゆうは「みんなを笑顔に出来るアイドルになりたくない人なんていない」と引き続き留まるよう促しました。しかし、蘭子と美嘉は近くにいる人も笑顔に出来ないのにとゆうを糾弾し、ゆうはひとり事務所を飛び出してしまいました。
蘭子、くるみ、美嘉は事務所を辞め、「東西南北(仮)」は解散に追い込まれました。もはやアイドルとしての魅力を失ったゆうに仕事は来ず、結局ゆうも事務所を辞めることとなりました。学校にも通わず、引き籠もりの暮らしを送るようになったゆうは自分がいかに自己中心的で自分勝手だったのか痛感すると共に、4人で過ごしていた日々は本当に楽しかったと振り返りました。
トラペジウムの結末
ある日、ゆうのもとに古賀から連絡がありました。古賀の番組のテーマソングを集めたアルバムに「東西南北(仮)」の楽曲が収録されることになり、更には自分たちの曲をラジオでリクエストしてくれたリスナーの少女に勇気づけられたゆうは意を決して美嘉に会いに行きました。
そこに蘭子やくるみも集まり、4人はあの時完成できなかった歌詞を完成させました。そして4人はこれまでのアイドル活動を振り返り、決して思い通りではなかったけども無駄な時間ではなかったこと、そして4人はこれからも友人であり続けることを確認し合いました。ゆうは自分の身勝手で最悪な性格を認めつつ、自分は決してアイドルになる夢を諦めていないことを伝えました。
4人の出会いから10年後。芸能界に復帰したゆうは第一線で活躍していました。美嘉は交際相手と結婚して2児の母となっていました。蘭子は今もなお精力的にボランティア活動に励み、くるみは就職していました。
ある日、仕事を終えたゆうは久々に美嘉、蘭子、くるみと合流し、夢を叶えてプロの写真家となった真司の個展を訪れました。ゆうたちは「トラペジウム」と名付けられた、10年前に真司がくるみの学校の学園祭で撮った”10年後の自分に向けた写真“を目にしました。
以上、映画「トラペジウム」のあらすじと結末でした。
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