イタリア旅行の紹介:1953年イタリア映画。イタリアの映画監督ロベルト・ロッセリーニが妻の女優イングリッド・バーグマンを主役に据えている。実際の2人の関係を基にしていると言われているが、2人はその後破局した。1950年代にフランスで起きた、ロケの撮影を中心として即興で演出をするヌーヴェル・ヴァーグと呼ばれる運動の先駆けとなった作品で、ナポリやカプリといったイタリアの風景や人々が何度も挿入されている。イギリス人の倦怠期を迎えた夫婦が別荘の売買をするためイタリアへ向かうが、冷めきった2人の関係は元に戻るのか…。
監督: ロベルト・ロッセリーニ 出演:イングリッド・バーグマン(カトリーヌ)、ジョージ・サンダース(アレックス)、マリア・モーバン(飲み屋の前にいた女性)、レスリー・ダニエルズ、ナタリア・ライ、アン・プロクレマー、ほか
映画「イタリア旅行」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「イタリア旅行」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
イタリア旅行の予告編 動画
映画「イタリア旅行」解説
この解説記事には映画「イタリア旅行」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
イタリア旅行のネタバレあらすじ:起
アレックス・ジョイス(ジョージ・サンダース)は眠気を覚ますため、運転している妻のカトリーヌ(イングリッド・バーグマン)と交代します。アレックスは伯父バートンの遺産である別荘を売り出すために、ナポリを目指していました。彼は飛行機であればもっと早く着いたのにと愚痴をこぼします。しかし、カトリーヌは夫のことを思って休んでもらうために車で向かうことを決めたため、自分と共にいるのが退屈なのかと苛立ちを隠せません。結婚して8年を迎えますが、2人は倦怠期を迎えていました。
夜になり、泊まるホテルへたどり着いたアレックスとカトリーヌ。部屋へ案内されアレックスは2人きりで酒を飲もうと提案しますが、カトリーヌは、バーであれば誰かに会えると素っ気なく答えます。2人はバーで友人たちと偶然再会し、夕食を一緒に食べることになりました。しかし、アレックスは早くも別の女性の手を取って談笑を始めたため、カトリーヌは気分が悪くなります。
イタリア旅行のネタバレあらすじ:承
翌日、カトリーヌは眠っているアレックスを起こします。今日はバートンに別荘を案内してもらう日でした。やがてバートンがホテルを訪れ、3人は別荘へと向かいます。バートンの妻ナタリアを紹介してもらい、早速別荘を見て周ります。カトリーヌは2年前に亡くなった容姿端麗な詩人のチャールズ・レウィントンを覚えているか?とアレックスに聞きます。彼はマヌケだと思っていたと話すアレックスに、カトリーヌは彼の書いた詩はとても素敵だったと言い、チャールズとの思い出を話します。
カトリーヌは、チャールズの詩に出てきた博物館を見たいので車を貸して欲しいとアレックスに頼みます。カトリーヌは高慢ちきな夫が憎たらしくて仕方ありませんでした。カトリーヌが博物館を見た感想をアレックスに語っていると、伯父バートンの友人であるリポリ公爵から自宅に招きたいと連絡が入り、2人はリポリ公爵と友人がいるパーティーに出席します。しかしホテルに戻ったアレックスとカトリーヌは、互いを非難し、喧嘩をしてしまいました。
イタリア旅行のネタバレあらすじ:転
翌日、アレックスはカトリーヌに別荘売買の話をつけるため、カプリへ行くと手紙を残します。カトリーヌは自分も夫より旅を堪能しようと、シビラ神殿に観光に行きますが、心から楽しむことができません。カトリーヌはさらにアレックスへの憎悪を深めます。
翌日、アレックスはホテルのバーで出会った女性と散歩をし、さらにその晩に飲み屋の前にいた女性(マリア・モーバン)を拾います。その女性は2日前に女友達が亡くなったため癒しを求めていましたが、アレックスは結局何もせず女性を家へと送ります。
カトリーヌは連絡をよこさない夫に苛立ちますが、寝ずに帰りを待っていました。しかし、いざ面と向かって夫と話しをすると、お互いに素直になれず、また気まずい空気が流れてしまいます。
イタリア旅行の結末
次の日、カトリーヌはナタリアとカタコンベを見学しに行きますが、車を断らずに借りたことで怒りが収まらないアレックスから離婚を切り出されてしまいます。その後、2人はポンペイの石膏発掘現場を案内されますが、カトリーヌは亡くなった人々に対してショックを隠せず気分が悪くなり、アレックスと共に帰宅します。
その後、車内で離婚の話を進めていましたが、外に出たカトリーヌが祭りの群衆に飲み込まれてしまい、彼女はとっさにアレックスに助けを求めます。アレックスもカトリーヌをすぐに助けようとし、カトリーヌはアレックスへの愛がまだ残っていることを確信します。
そして2人はもう一度お互いの気持ちを確かめ合い、やっと倦怠期を脱したのでした。
以上、映画「イタリア旅行」のあらすじと結末でした。
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