マーウェンの紹介:2018年アメリカ映画。マーク・ホーガンキャンプは第2次世界大戦中のベルギーの空想世界の村「マーウェン」のミニチュア模型を作り、そこでホーギー大尉と女性軍のフィギュア人形がナチスドイツと戦う写真を撮り人気を集めます。マークはなぜ、ホーギーと女性軍の空想世界の写真をとることになったのでしょうか?その理由はマーク自身の過去の回想と彼を支える女性たちが映画の中で明らかにしていきます。『マーウェン』は暴行され記憶を失ったマーク・ホーガンキャンプが、友人たちとともに悲しみと障害を乗り越え成長し、生きがいを見出していくストーリーです。映画はマークを主人公とする現実世界と、ホーギーを主人公とする空想世界のマーウェンが交互に描かれます。
監督:ロバート・ゼメキス 出演:スティーヴ・カレル(マーク・ホーガンキャンプ<ホーギー大尉>)、レスリー・マン(ニコル)、ダイアン・クルーガー(デジャ・ソリス)、メリット・ウェヴァー(ロバータ)、ジャネール・モネイ(ジュリー<G.I.ジュリー>)、エイザ・ゴンザレス(カラーラ)、グウェンドリン・クリスティー(アナ)、レスリー・ゼメキス(シュゼット)、ニール・ジャクソン(カート<SS将官クルト・マイヤー>)、ほか
映画「マーウェン」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「マーウェン」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
マーウェンの予告編 動画
映画「マーウェン」解説
この解説記事には映画「マーウェン」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
マーウェンのネタバレあらすじ:起・空想世界に生きるマークと女性たち
(マーウェンの世界)第2次世界大戦中のベルギー、アメリカ軍パイロットのホーギー大尉(スティーヴ・カレル)の飛行機はドイツ軍の攻撃を受け、撃墜されます。地上で助かったホーギーは、破棄されたドイツ軍の車を見つけ、なぜか女性用の靴を盗みます。ホーギーはドイツ軍に遭遇、ドイツ兵はホーギーの靴が女性用であるのを見て笑います。ドイツ兵に暴行されるホーギーは、突然現れた女性軍に助けられます。ホーギーは女性軍のウェンディ(ステファニー・フォン・フェッテン)に話しかけられますが、カメラのフレームの中、それはマーク・ホーガンキャンプ(スティーヴ・カレル)の小さなフィギュア人形の世界でした。
(マークの現実世界)マークは自宅でマーウェンと名付けた架空のベルギーの村で、ホーギーと女性軍が、ドイツと戦うフィギュア人形の写真を撮影しています。彼はデジャ(ダイアン・クルーガー)という女性フィギュアを崇拝します。マークの家の近所にニコル(レスリー・マン)という女性が引っ越してきますが、マークは遠くから彼女を眺めています。彼女にはつきまとう男カート(ニール・ジャクソン)がいる様子です。マークの家にロシア系女性アナ(グウェンドリン・クリスティー)が訪れ、彼の世話をし、写真の展覧会のこと、薬中毒であることを話します。マークは古い写真アルバムを見て、昔の自分について考えている様子、写真は彼にはデジャという空想の女性の言いなりであること、入院歴、結婚歴、離婚歴、暴行の被害者であることを示しています。彼は片足を失った女性ジュリー(ジャネール・モネイ)とリハビリをしたことを回想します。
(マーウェンの世界)マークはマーウェンに戻り、そこではエルザという女性がホーギーと牛乳を運びますが、ドイツ兵に襲われます。そこへ、再び女性軍が登場しドイツ兵を倒します。女性軍の構成員は、アナやジュリーなどマークを支える女性がモデルになっているようです。別のドイツ兵が登場しエルザを銃撃しますが、女性軍に助けられます。そこへデジャが現れ、ホーギーに愛をささやきますが、女性軍はデジャが嫌いで不信感を抱いています。ビールで乾杯するホーギーと女性軍、ドイツ兵が酒場のホーギーと女性軍を銃撃します。
(マークの現実世界)マークは弁護士からの電話で現実の世界へ戻ります。その電話は、彼を暴行した男たちの裁判の判決が金曜日に出るというものでした。マークはひどく怯えます。夢の中ではデジャがマークに愛を告白します。
マーウェンのネタバレあらすじ:承・マークとニコルの恋愛
(マーウェンの世界)朝、ホーギーは女性軍とドイツ兵との戦いに向かいます。ホーギーはウェンディと結婚をします。
(マークの現実世界)マークは仕事で酒場に行きますが、店長はマークはこの酒場でネオナチ(ナチスを崇拝する人種差別、極右グループ)に暴行されたこと、酒場のウェンディという女性に助けられたことを話します。マークは同僚のカラーラ(エイザ・ゴンザレス)からウェンディはカルフォルニアへ行ったと聞かされます。マークはおもちゃ屋へ行き、ニコル用のフィギュアの人形を探しますが、店のロバータ(メリット・ウェヴァー)はマークに好意を持っています。ロバータからドイツ兵の人形を買わないかと言われますが、マークはテレビでは彼の暴行事件の被告達のニュースを見て、恐怖を感じ逃げ出します。デジャはマークに薬を飲めと話しかけます。
(マーウェンの世界)ホーギーはドイツ兵と戦います。
(マークの現実世界)ロバータはマークの家を訪れてニコル用の人形を渡し、裁判に行くのかと聞きますが、マークは行かないだろうと答えます。そこへニコルが現れます。ロバータはニコルに、マークは有名な写真家と紹介し、マークはニコルにマーウェン村のミニチュアを見せます。ニコルは、マークの女性の靴への興味を聞き、ホーギーの拷問フィギュアを見て驚きます。マークは拷問のストーリーを説明します。
(マーウェンの世界)村ではホーギーが消えたと女性軍は心配しますが、彼女たちはホーギーの拷問のニュースを聞き、助けに行きます。ニコルも女性軍に加わり、彼女たちはドイツ兵を殺害し、ホーギーを助けます。ホーギーはニコルと恋に落ち、酒場でダンスをします。
(マークの現実世界)マークはカラーラとレストランで働いていますが、店長から「弁護士から電話だ」と言われても、逃げ出します。別の日、ニコルはマークに声を掛け、家の手伝いを求めます。マークはニコルに過去の暴行事件で記憶が消えたこと、ウェンディに助けられたことを話します。二人はお茶を飲みに行くことを約束しますが、元彼のカートが現れます。マークは彼をネオナチの暴行の被告を思い起こさせ、恐怖感を覚えます。
マーウェンのネタバレあらすじ:転・マークのニコルへのプロポーズ
(マークの現実世界)弁護士がマークの自宅を訪れ、彼から裁判の判決に行くように勧められます。マークはデジャを見つめ、行くかどうか迷います。弁護士から、裁判は重要だからと説得され、デジャを箱にしまい、行くことにします。法廷でのマークは落ち着かず、ナチスの卍のマークを入れ墨にした被告が現れると恐怖感を覚えます。マーウェンの世界に逃げる彼は、ホーギーがナチスを倒すシーンを想像しながら、法廷から逃げ出します。裁判長は判決の延期を申し渡します。
(マーウェンの世界)マーウェンではホーギーとニコルの恋愛関係が続きます。
(マークの現実世界)ニコルがマークの家を訪れ、女性用の靴をプレゼントします。ニコルはマークに、マーウェンについて聞き始め、「なぜ、第2次大戦?」という質問には、よくわからないと答え、マーウェンとはマークとウェンディから来ている、ウェンディはマークを暴行され倒れているところを助けてくれた女性、デジャはベルギーの魔女、アナは身の回りの世話をする人などフィギュアのモデルの紹介をします。二人は木曜日にお茶を飲むことを約束します。
(マーウェンの世界)ホーギーはニコルとセックスしますが、デジャは怒り、タイムマシンを作ると言います。ホーギーはニコルとお茶を飲み、勲章を見せてプロポーズします。
(マークの現実世界)マークはニコルとホーギーのためのティーポットのミニチュアを作り始め、勲章を買います。ニコルに愛を感じるマークは結婚を決意します。ニコルの家で、マークはホーギーとニコルのプロポーズの写真を見せます。マークはパープルハート章(アメリカ軍の勲章、戦場で負傷した兵士に与えられる)を見せて、ニコルにプロポーズします。ニコルはマークに対し、単なる良い友達でいたいとプロポーズを拒絶します。失望したマークはニコルの家を出ていきます。ニコルはマークを追いかけ、小さな袋をマークの家に置いておきます。マークはデジャに会い、タイムマシン(ゼメキス監督の代表作バック・トゥ・ザ・フューチャーのデロリアン)模型を見せます。マークはニコルの残した袋を開けると、ナチスの兵士のフィギュア、マイヤー(ニール・ジャクソン)が出てきます。マークは恐怖感から逃げ出します。
マーウェンの結末:マークの恋愛の行方と裁判での証言
(マーウェンの世界)ニコルがマイヤーに銃撃され重症を負います。女性軍が助けますが、ニコルは大量出血で瀕死になります。
(マークの現実世界)マークはネオナチグループからの暴行の過去を回想します。女性の靴が好きということで暴行されたマーク、デジャが「裁判に行くな、薬を飲め、あなたを助けられるのは私だけ」とささやきます。
(マーウェンの世界)ホーギーは教会でニコルの無事を祈りますが、マイヤーがホーギーを襲います。ホーギーは死にかけますが、タイムマシンのデジャに救われます。女性軍はマイヤーを銃撃します。ホーギーはマイヤーに奪われたニコルの靴を取り返しに行きます。デジャは自分はナチスのスパイだと告白します。ホーギーはデジャの正体を知り、彼女を殺害します。デジャの死によりマイヤーも死に、ニコルは助かります。ホーギーはニコルとキスをして結婚します。
(マークの現実世界)マークは薬を捨て、デジャのフィギュアとも決別します。マークの写真の個展の日、それは判決の日でもあり、彼は法廷に行きます。友人たちと被告の前で、マークは緊張しながら暴行で記憶と仕事失いながらも障害を乗り越えた人生を法廷で証言します。個展に戻るマークは、マーウェンをホーギーとニコルの結婚を期に「マーウェンコル」と改名します。ニコルは個展を訪れますが、マークに挨拶もせず立ち去ります。ため息のマークですが、ロバータがマークに声を掛けます。マークはロバータをデートに誘い、二人は食事に行くことを決めます。
映画の最後の字幕、マーク・ホーガンキャンプの実際の写真と字幕では、彼は暴行以後、酒をやめたこと、彼の写真は多くの展覧会を開いていること、マーウェンコルのフィギュア住民は200人を超えたことが紹介されます。
以上、映画「マーウェン」のあらすじと結末でした。
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