セブン・シスターズの紹介:2016年イギリス,アメリカ,フランス,ベルギー映画。7人がシェアしたのは、たった一人の人生…。人口爆発により一人っ子政策が施行されている近未来を舞台に、極秘裏に育てられた7つ子が一人の人間に成りすまし、政策を強行する国家に対峙する姿を描いたSF作品です。一人で7つ子を演じ切った主演ノオミ・ラパスの演技にも注目です。
監督:トミー・ウィルコラ 出演者:ノオミ・ラパス(カレン・セットマン(マンデー/チューズデー/ウェンズデー/サースデー/フライデー/サタデー/サンデー)(7役))、グレン・クローズ(ニコレット・ケイマン)、ウィレム・デフォー(テレンス・セットマン)、マーワン・ケンザリ(エイドリアン・ノレス)、クリスティアン・ルーベック(ジョー)ほか
映画「セブン・シスターズ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「セブン・シスターズ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
セブン・シスターズの予告編 動画
映画「セブン・シスターズ」解説
この解説記事には映画「セブン・シスターズ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
セブン・シスターズのネタバレあらすじ:起
2040年頃、地球は人口爆発による食料不足、資源の枯渇、異常気象、戦争や難民問題など様々な危機に見舞われていました。遺伝子組み換え作物の副作用により多生児の出産が相次ぎ、地球の主要国となったヨーロッパ連邦は危機を脱すべく「児童分配法」という名の法律を施行させました。この法律はいわゆる“一人っ子政策”であり、二人目以降の子供は強制的に親元から取り上げられて冷凍保存させられ、地球の資源が回復するであろう未来で目覚めさせるというものでした。
そんな中、テレンス・セットマン(ウィレム・デフォー)の娘が7つ子を出産、そのまま命を落としました・テレンスは娘の代わりに、生まれた7人の娘を政府に察知されないよう秘密裏に育てることにしました。7人にはそれぞれマンデー(月曜)、チューズデー(火曜)、ウェンズデー(水曜)、サースデー(木曜)、フライデー(金曜)、サタデー(土曜)、サンデー(日曜)と名付けられ、それぞれ自分の名と同じ曜日だけ外出を許され、「カレン・セットマン」という一人の人格を7人で演じることとなりました。7人は不平不満を抱えながらもその日にあった出来事を共通認識し、誰かが怪我をしたら7人全員が同じ怪我を負うなど徹底的に「カレン」を演じるよう仕組み込まれました。
セブン・シスターズのネタバレあらすじ:承
あれから30年後の2073年。7人の“カレン”はウィッグを被り、同じ化粧を施し、銀行員として働いていました。ある日曜日、サンデー(ノオミ・ラパス)が仕事を終えて帰宅してきました。サンデーは警察官のエイドリアン・ノレス(マーワン・ケンザリ)に好意を寄せられていました。他の6人は一週間のうち6日間は家に閉じ籠らねばならない境遇を嘆いていました。
翌日の月曜日。いつものように出勤したマンデー(ノオミ・ラパス)が夜になっても帰ってきません。何が起こったのかわからないまま、翌日チューズデー(ノオミ・ラパス)は仕事をこなしながらもマンデーの行方を探しました。しかし、そこに児童分配局の人間が現れ、チューズデーは冷凍保存の子供たちの収容施設に連行され、児童分配局の幹部ニコレット・ケイマン(グレン・クローズ)の前に連れて行かれました。ケイマンはなぜか“カレン”が7人いることを知っており、チューズデーは金で解決しようとしましたがケイマンはある作戦を実行に移しました。
セブン・シスターズのネタバレあらすじ:転
夜になってもチューズデーは帰って来ず、二人の“カレン”を欠いた姉妹たちが不安に陥るなか、7姉妹の住処の高層マンションに眼球を持った怪しげな男たちが押しかけてきました。姉妹たちは死闘の末に何とか男たちを撃退しましたが、その際にサンデーは殺されてしまいます。そして、男たちが持っていた眼球とはチューズデーのものであることが判明しました。
翌日、出勤したウェンズデー(ノオミ・ラパス)のところに同僚のジェリー(ポール・スヴェーレ・ハーゲン)が現れ、“カレン”とケイマンが取引していたことをネタに昇進を譲るよう迫ってきました。その時、ジェリーは何者かに射殺され、ウェンズデーは姉妹たちと連絡を取り合いながら逃げようとするもビルから落下して死んでしまいました。
そんな時、姉妹の住処に警察官エイドリアン・ノレス(マーワン・ケンザリ)が訪ねてきました。どうやらエンドリアンは7姉妹のうちの誰かと交際しているらしく、サタデー(ノオミ・ラパス)はエイドリアンの家を訪れて激しく愛し合い、会話の中からマンデーがエイドリアンと交際していることを知りますが、エイドリアンの留守中に上がり込んできた男たちにサタデーは射殺されてしまいました。
サタデーが命がけで入手した通信内容から、マンデーが児童分配局の施設内で生きていることを知って喜んだ姉妹たちでしたが、そこに容赦なく男たちが襲いかかり、フライデー(ノオミ・ラパス)は全てのデータをサーズデー(ノオミ・ラパス)に託し、男たちを道連れに爆死を遂げました。
セブン・シスターズの結末
サーズデーはエイドリアンに事情を話し、協力を得て自動分配局の施設に潜り込みました。そこでサーズデーは、冷凍保存されていたはずの子供たちが全員焼却処分されていることを知りました。そしてサーズデーが助け出したのはマンデーではなく、眼球を取られながらも生き延びていたチューズデーでした。
一方その頃、マンデーはパーティー会場でケイマンと取引していました。自分一人だけ“カレン”として生きようと考えていたマンデーは姉妹を裏切っており、政治資金を提供する代わりに他の姉妹を全員抹殺するつもりでした。マンデーの企みに気づいたサーズデーは“カレン”に成りすましてパーティー会場に潜入、パーティー参加者たちに冷凍保存の子供たちが焼き殺される映像を流し、場は騒然となりました。そこへ野望を砕かれたマンデーが乱入、サーズデーに銃を向けますが警備員に撃たれました。瀕死のマンデーは「この子たちは助けてほしい」と自分がエイドリアンの子、しかも双子を身籠っていることを明かしました。マンデーが今の法律から双子を守るために姉妹を裏切ったことを悟ったサーズデーらはマンデーを許し、その死を看取りました。全ての悪事が暴かれたケイマンは死刑判決を受け、児童分配法は廃止となりました。
サーズデーとエイドリアン、そして新たな眼球を入れたチューズデーは、人工子宮で育てられているマンデーの忘れ形見の双子の胎児を見守っていました。これからは、チューズデーは“テリー”と名乗り、サーズデーは“カレン”として生きていくことにしました。
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