座頭市兇状旅の紹介:1963年日本映画。座頭市シリーズの第4作目。殺陣の見せ場もこれまでよりさらに増え、浪人とのラストの対決や、徳利を真っ二つにする居合抜きの場面など、趣向を凝らしたドスさばきがますます冴えている。
監督:田中徳三 出演:勝新太郎(座頭市)、高田美和(おのぶ)、万里昌代(おたね)、成田純一郎(下仁田の佐吉)、北城寿太郎(棚倉蛾十郎)
映画「座頭市兇状旅」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「座頭市兇状旅」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「座頭市兇状旅」解説
この解説記事には映画「座頭市兇状旅」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
座頭市兇状旅のネタバレあらすじ:起
炎天下、街道を歩いてきた座頭市は、祭りで賑わう下仁田の神社の境内へ。そこでは奉納相撲が行われていました。飛び入りで参加した市は按摩で鍛えた腕力を使って次々と5人を投げ飛ばし、見事に賞金を獲得します。機嫌よく河原で酒を飲む座頭市。その背後からひとりの男が刀を抜いて襲いかかります。身をかわし、市の仕込みのドスが一閃。その男はたちまち倒れてしまいます。知り合いでもない彼に命を狙われたことを不審に思い、市は虫の息のその男に理由を尋ねました。すると驚いたことに市の首には10両の賞金がかかっているというのです。男は自分は文殊の喜助だと名乗り、息絶えます。
座頭市兇状旅のネタバレあらすじ:承
座頭市は喜助の母親に会いにゆき、その遺体の埋葬にも立ち会いますが、その帰途、ヤクザらしい集団に待ち伏せされます。その中のひとりが矢切の貸元・東九郎で、彼らはその手下でした。市に賞金をかけたのは東九郎なのです。飯岡の助五郎が彼の兄弟分で、その敵討ちのためでした。その場はうまく逃れ、市は小幡屋という旅籠に落ち着きます。この小幡屋の主人島蔵はもとは渡世人。貸元として賭場を仕切っていましたが、台頭してきた別のヤクザに縄張りを奪われ、追放される代わりに旅籠を経営しています。彼の心にはまだ恨みが残っており、そのせいで縄張りを継いだ二代目親分・佐吉にもいい感情を持っていません。佐吉が一人娘であるおのぶと親しい仲であることもそれに拍車をかけていました。そんな島蔵に東九郎が接近。佐吉を追い落とそうという策略を持ち出します。
座頭市兇状旅のネタバレあらすじ:転
やがて、佐吉の二代目襲名披露の花会が盛大に開かれますが、そこへ浪人・棚倉蛾十郎が乱入。佐吉の面子を潰そうと、東九郎と島蔵が差し向けたものです。佐吉が困惑しているところに、市がふらりと現れます。彼はふてぶてしい態度を見せて一同を怒らせ、一触即発となりますが、その居合抜きの妙技で全員を怖気づかせ、その場を去ります。東九郎は棚倉蛾十郎に佐吉の子分衆を斬らせ、佐吉自身も襲おうとしますが、事情を察した市に助けられます。子分衆を斬ったのは市だと東九郎から聞かされて、花会に集まっていた上州の親分たちは、佐吉に諫言。彼自らが命の恩人である市を手に掛けざるを得なくなるのです。
座頭市兇状旅の結末
市は佐吉の策略にかかり、河原の空き家へ。そこで東九郎とその子分衆に包囲されてしまいます。東九郎を含め彼らを次々と斬り倒した後、棚倉蛾十郎と対決することに。実は棚倉は市のかつての知り合いであるおたねを情婦にしていて、彼女を無情にも殺したのです。棚倉の腕前は優れていて、市も危うくやられかけますが、何とか勝利を得ます。
傷の癒えた市は再び旅立つことに。佐吉は心を入れ替え、おのぶと一緒に市を見送るのです。
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